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あたらしいまちで

余裕を忘れて気づけば、4ヶ月。 動かしたいと思っていたSNSに今更書き込むのが恥ずかしくてこちらへ逃げてきました。備忘録的なものなので、後から下書きに戻すのかもしれないけど。 新しい街で新しい人と新しい生活が始まりました。 始まる前の数ヶ月は、周りがどんどん王道の(?)世間一般的な道に進む中、1人だけ逃げて取り残されているような感覚で苦しかった。「内定」や「進学」が突き刺さり、同級生をいくら見渡せど自分と同じ進路の人などいるはずもなく。 しかし、始まりの次の日からわくわく

    • そらとくもとはね

      建物を出ると重たい雲が広がっていた。それなのに、今出てきた建物には青空が反射している。 通り雨だな、と思った。 通り雨が来るということは虹が出るはずだと心が弾んだ。 ちょうど雨の進行方向に沿って出かけるところだったので、これは面白いなと歩き出した。 自分の空の上だけに雨が降っている。 後ろを振り返ると、雲がおってくる。 前方は、青空。 漫画のような事態に陥ったな、と笑いをこらえていた。 歩きよりも雲のスピードが速かったようで徐々に雨雲から追い越され、頭上には雨雲の残り

      • ものがたりまめ2

        ふと、幼い記憶を思い出した。 ある人から、コーヒーと紅茶どちらが好き?と聞かれた。 即答で、「コーヒー」。 紅茶が嫌いなわけではない。 留学先で訪れたあの街で、大好きなフレーバーも見つけた。 でも、やっぱり馴染みがあるのは昔から飲んでいるコーヒー。 いつから飲み始めたんだっけ。 記憶を手繰り寄せてみれば、高校生の時にはもう飲んでいた。 ある友人から、「ブラックコーヒーなんて飲めなさそうな顔してるのにね。」と言われたような気がする。 じゃあ、いつからかなあ。 台所に立

        • くろいうず

          ぼくのこころはせまい。 親しい人たちの活躍を見ると胸が苦しくなり素直に喜べない。 悔しさと嫉妬と焦燥感と。 目移りしやすい性格で色んなものに手を出すが極めたものはない。 そもそもどこからが極めていることになるのかも分からない。 上を見れば見る程上はいて苦しくなる。 下を見れば見る程自分が落ちていくような気がする。 悔しさを味わいたくないから頑張らないのかもしれない。 そのくせ、人の成功を見ては妬ましくなる。 努力してないのに妬む権利なんてないのにね。 ぐるりぐるりと黒い

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          1本

        記事

          よぞらにそまる

          夜の美容室で夜空色に髪を染めた 暗いところでは闇に溶けてわからないけど、昼間になったら太陽の光に当たって蒼く光る 早く朝に会いたくて布団から飛び出す幸せな一日の始まり。

          よぞらにそまる

          ふあんなはる

          春だというのに不安でいっぱいの毎日を過ごしている 花の蕾が膨らみやがて若葉に変わる春が好きだ 外を散歩すると穏やかな気持ちになれるが、現実の春は嫌いだ 春は出会いと別れの季節 大きな変化を伴う ずっとずっとこのままでいたいのに世界はあっという間に変わってしまう このままでいたいのに、は少し違うかもしれない 今でさえ精一杯でやっと慣れてきたんだから変わらないでよ、かも ちょうど自分も周囲も進路の準備を始める時期に来た 普段やっていることと並行してやらなきゃいけない そ

          ふあんなはる

          ものがたりまめ

          ここ数日雪がちらほら降っている。 暖かい地域で過ごしていたから雪の日ははしゃぎまわりたくなる。 まったりと勉強をしていたらチャイムが鳴った。 玄関に向かいながら何を頼んだのだろうかと考えを巡らせていると、珈琲を頼んでいたことを思い出した。 物語豆と物語が届くものがたり珈琲。 ガムテープをびりりと破り、箱を開けると豆の香ばしい香りがふわりと香る。 中には、新聞紙みたいなざらざらした紙が同封されていた。 そこには物語とこの珈琲に込めた想いが綴られていた。 こんなにも美し

          ものがたりまめ

          としのせに

          年の瀬、というにはほんの少しだけ早すぎるかもしれない。 今夜はクリスマスイブ。 コロナの影響で家に引きこもることを決め込んでいたので、街中の様子は手の平の小さなディバイスを通して観察している。 2020年は、コロナの影響でびっくりするくらい色々なことが変わった。 今までできていたことができなくなった。 大人数で笑い合うこと、気の向くままに旅行を楽しむこと、混みあったテーマパークを満喫すること… その反面、できるようになったこともある。 オンラインでも仕事や学校が成立する

          としのせに

          すごい人って

          褒められたい ぺぺのモチベーションはこれに尽きる。 なぜ褒められたいのか? 怒られたくないから。 父と母は離婚している。 離婚するまでは、一日のほとんどの時間を母親に怒られていたそうだ。 朝起きてから朝ご飯の時も 家に帰ってきたら夜ご飯の時も お風呂に入っている時でさえも ずーっと怒られていた。 以前、父にどんなことで怒られていたのか尋ねてみた。 ただ立っているだけで 「なんでそんなところに立っているの?座りなさい」 おもちゃを床に広げて遊んでいると 「片付け

          すごい人って

          さいごの1ページ

          めでたしめでたし。 幼い頃、物語はすべてこのひとことで閉じられるのだと思っていた。 残酷な言葉。 この言葉のせいで、一生、主人公たちは最後の場面に閉じ込められてしまう。 そのたびに、ぺぺは最後のページを破りさきたくてたまらなかった。それがなくなれば、破れ目からするりと物語が動き出すのではないかと思っていたからだ。 ぺぺがページを破りたくなった本をひとつ紹介して終わろうと思う。 流れ星が消えないうちに。

          さいごの1ページ

          たちいち

          一区切りがついた。 降り積もるような課題からやっと顔を出し、これまでの学びのまとめを発表し、意見をもらう。 この3ヶ月間ほどずっと専門性の無さが悩みの種だった。周りを見ていると着実に知識を深めていっているのに浅瀬ばかりをうろつく自分が嫌になっていた。 でも案外ふりかえってみると浅瀬から沖の方へ着実に漕ぎ進んでいることがわかった。 はっとさせられたことばがある。 「今は焦る必要は無い。知識をたくわえる時期だ。でももう少ししたら知っているものを紹介するだけでは事足りない時期

          たちいち

          ゆき

          雪がふりつもるように課題がふりつもっていく その雪に飲み込まれてしまわないようにかき分け続けているけれども、他の雪かきをしている人はもう他のことを始めている ぼくはまだ雪をかき分けきれずにかき分け続けている 途端に不安になる ぼくの雪かきするスピードが遅すぎるんじゃないかな 他のみんなはぼくが雪かきしている間に、コーヒーを飲んで椅子に腰かけて本を読んで洗濯物を畳んで… もがいてももがいても抜け出せないほどの雪は向こう1ヶ月ほど降り続ける予報 ぼくはくたびれてしまいそう

          こーひーまめ

          ひさしぶりにnoteを開いた。 気付いたら7月も終わるころ。 季節がどんどん進んでいる。 最近は余裕がほとんどなくて、課題以外の文章を書く気になれなかった。 部屋から出ずに、一日のほとんどをPCでの作業に費やしている。 雨が続き蒸し暑くてたまらないので、クーラーをつける。 そうすると、外の音は一切聞こえなくなり、季節のない空間へと行く。 人の話す声も、虫の声も聞こえない無機質な空間でもくもくと課題をこなす。 唯一、季節を実感するのはコーヒー豆を切らしたときだ。 コーヒ

          こーひーまめ

          代名詞の話をしよう

          ペペの過去のnoteを見た人はびっくりしたかもしれません。タイトルがひらがなでないのははじめて。 あまりにしっくり来たので漢字のままにしました。 妥協も大事。 ぺぺは最近代名詞をあまり使おうとしなくなりました。 ブログなんかの文章では、なるべく固有名詞+は、で書きます。 もちろん、普段の会話では代名詞使いますよ。 そこまで勇気がないので… 日本語の「私」という代名詞 ぺぺは、すごく女性的なイメージが強いです。 特に小学校の時はそうでした。 みんなの前で発表する時は「

          代名詞の話をしよう

          ごーるでんぶざー

          ぺぺは、YouTubeでアメリカズゴッドタレントを見るのが好きです。イギリス版も好き。 というのも、以前そこでお気に入りの合唱団(Choir)と出会ったから。 決まってみるのは、その年にゴールデンブザーを獲得した人達のショーです。 それ以外の人がゴールデンブザーを獲得できないから見るに値しないという訳ではなく ゴールデンブザーを取れなかった時の審査員やパフォーマーの反応を見るのが怖いからです。 野球中継を見てハラハラするから途中で消しちゃうのと同じ感じ。 結末がわかって

          ごーるでんぶざー

          ねこかぶり

          わーどれすのつけ加えてきなはなし。 どうして、自分の「独自性」が迷子になるのか、のはなし。 私と対面で会った人ならもしかしたら感じるのかもしれないけれど、基本的に、私はその人が使う語彙を優先的に選んで話します。 ふわふわした語彙を使う人ならふわふわした語彙で返すし、さばさばした表現をよく使う人であればさばさばした表現で返します。 だから、まったく違うことばの組み合わせで話す間柄の人たちとはち合わせてしまった時は、あまり喋らずに、ちょうどその中間くらいの語彙を見定めては

          ねこかぶり