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『インスタント・レアリスム』演出家ノート~初日~

画廊の「ぺ」公演『インスタント・レアリスム』の演出家ノートです。
日々の稽古を記録に残しながら、プランニングをしていきます。

10月31日の稽古
のいちゃん(熊野)主導でリリーステクニックをおこないました。

今回の演劇はそれほどフィジカル・パフォーマンスがあるわけではないけれど、佇まいのうつくしさと、長時間の演技に耐え得る集中力を養うために、ほどほどに筋力トレーニングをしていきます(毎回何かと理由をつけて筋トレをしているみたいな風になっているけれど、じぶんのからだの限界と向きあうこと、ほんとたいせつ!)。

それにあわせて、つぎの対面稽古(11月11日(木)、ずいぶん先だ…!)では、ストレッチ講座もおこないたい。そんな時間はあるかな?

中身に関して決まったこと。役が固定されるのではなくて、ロケット鉛筆のように、流動的に変わっていくことが決まりました。だから俳優はすべてのセリフを容れる。

戯曲中でたまに挿入されるフレーズ「わたしはわたしの〇〇を考える」は、俳優が役をおりた状態で〇〇についてを話す時間。話す内容は、演劇の繰り返しによって蓄積された思考を話してもOK。例えば、「さっきこのシーンをやったときはこう思ってたんですけど……」のように。

10月31日(日)の稽古では、「墓碑銘について」、「視力について」、「アップデートについて」を実際に話しました。「視力」がいち番会話が弾んだような気がしている。距離の遠いワードよりも身近なキーワードのほうが口重になりにくい。それと、休憩時間のほうが会話に弾みがあった。「さァ、話しあいますよ!」という空気をいかにつくらないかが重要。自然に導入し、自然に観客を巻きこんでいきたい。この場合全員で車座になって話すことを強いたらいけない。複数の1対1をつくって、それをシャッフルしたり離散集合させたりして、会話を発展させつづけることはできるだろうか…? と考えつづけているのはこの企画にとってこの時間がとてもたいせつだから。企画書の通り、観客と演者とスタッフが——画廊の地下スペースにいる全員が——〈私〉から〈私たち〉へ、そのような意識を育むためには観客がたんに観客にならないこの時間がとても重要。

戯曲、こまめに稿をあげていく。あげていく。

ぺぺぺの会 宮澤


【公演情報】
2021年12月 画廊の「ぺ」公演『インスタント・レアリスム』
期間:2021/12/17~12/19
場所:新宿眼科画廊 スペース地下
チケット:(チケット販売 11/20より)
     1. 立ち会って観(オフライン観劇)
     2. のぞいて観(オンライン観劇)
     3.セット券(立ち会って観 のぞいて観)
詳細:https://pepepepepe.amebaownd.com/posts/22307924

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