見出し画像

片づけに没頭したら、継子と仲良くなった

散々ここに吐き出してきた通り、
私はボーイのこと、ボーイに対し大人げない自分のことで
頭がいっぱいの日々を過ごしていた。

旦那であるとしくんは、
そんな私を否定せず、優しく支えてくれていた。

全人類にとしくんの優しさ要素を摂取してほしい。
とし花粉かとし砂とかになって
日本中に降り注げばもっと世の中幸せになると思っている。

そんなとしくんが、あるとき体調を崩して、
元気がなくなってしまった。

仕事が忙しいのに加え
体調も崩して満身創痍だったのだ。

そりゃ人間生きていれば
元気ないときもあるやん。

でも私の心は不安だった。


我が家という世界で、
私の救世主であり、
味方であり、
白馬に乗った王子様であるとしくんが、
元気がない…

ボーイが私からの爆撃を受けたあと、
粉々のボーイをかき集めて、
「大丈夫だよ~」と修復するとしくんが、
元気がない…


ボーイと自分のことでいっぱいだった私の頭に

((としくんしんぱい))

がモクモクと白い雲になって広がっていった。

そして行き着いた先が、こんまり。



無償に片づけがしたくなったのだ。

物を買うのが好きな私は
家の中に物を増やすことが大得意だった。

捨てることが苦手なうえに、
収納スペースの多いマンションに住んでしまったため、

戸棚やウォークインクローゼットには隙間なく
物が押し込まれていた。


それまで物が多いことを気にしたことはなかったのに
モクモクした頭から「片づけよう」と声がしたのだ。


よく試験前に部屋の片づけを始めちゃうという
あるある話のように、
人間は何か大きな問題にぶつかると
その問題から目をそらすために
別の問題を見つけるという。


それなのかどうなのかはどうでもいいのだが、
とにかく、人生初!
片づけ・断捨離に没頭する毎日が始まった。

図書館でそれっぽい本を片っ端から借りて、
仕事後は片づけ、通勤や寝る前は片づけ本を読んで
実践と学びを繰り返す。

そこでこんまりの本と出会った。

感動した。
ちょっと泣いた。

誰にでもできない片づけを
誰にでもできるようにしているこんまり。

こんまりの人気、グローバルな活動にも合点がいった。


私の中で
物と向き合うマインドが身につき、
物に対する価値観が変わった。

『一気に片づける』と提唱されていた通り、
すごい勢いで片づけに取り組んだ。

45ℓのごみ袋500袋は捨てた。


私が楽しそうに片づけているところや
家の中がすっきりしている様子を見て、
ボーイが自分の部屋も片づけたいと言ってきた。


こんまりメソッドに則り
一緒に片づけていくと
最後に達成感ときれいな部屋が完成し、
最高の気分だった。

壁にボーイが描いた絵を何枚か飾ると
ちょっとした美術館のようで、
二人でしばらく眺めた。



家の中が片づくと、
家でゆっくり過ごしたくなる。

物を仕舞う場所が決まっているので、
自然と戻したくなる。

物が出ていないと、
掃除がしたくなる。

きれいな空間にいると
なぜかイライラしなくなってくる。



片づけが終わってから、
リビングには常に花を飾るようになった。

単純だが、花があると気分が上がる。

そして気分が上がると、心にゆとりが生まれた。


こんまり前とこんまり後では
明らかにボーイに対する態度が変わった。


物への向き合い方と、
人への向き合い方はよく似ている。
そしてそれは自分への向き合い方にも繋がっている。

私が片づけに夢中になっている間に、
としくんは元気になっていた。

としくんのモクモクがなくなったあとも、
ボーイにぺきぺきすることもなく、
自分のときめきを探求し、
ときめくままに筆を執る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?