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今日は金曜

今日は金曜。 これから新幹線に乗り、東京に向かう。 花とケーキを買っていこう。 こんなところに花屋があったのか。いつも通っているはずなのに。 一輪か花束か。4、5分…

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6日前

真夜中の麦茶

実家の冷蔵庫には年中麦茶が入っている。 鶴瓶の麦茶。母はパックを大量に入れるので、ピッチャーの底がいつも黒ずんでいる。 両親が寝静まった、小学2年生の8月の夜。 ど…

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12日前

愛とか恋とか

「やっぱまだ好きなんだよな~」 深夜の鳥貴族でチーズつくねを頬張る私に、泥酔気味の友人が語る。 また始まったよと内心少し呆れながらレモンサワーを流し込む。 川谷絵…

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7か月前
3

今日は金曜

今日は金曜。
これから新幹線に乗り、東京に向かう。
花とケーキを買っていこう。

こんなところに花屋があったのか。いつも通っているはずなのに。
一輪か花束か。4、5分悩み、部屋に置きやすい小さな花瓶に入ったものにした。
崩れないよう小脇に抱え、駅に急ぐ。
5月の夕暮れに、白と青がゆらゆらと揺れた。

ケーキはあそこの店にしよう。
ショーケースの前には、骨伝導のイヤホンをした大学生、私、スーツ姿のお

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真夜中の麦茶

実家の冷蔵庫には年中麦茶が入っている。
鶴瓶の麦茶。母はパックを大量に入れるので、ピッチャーの底がいつも黒ずんでいる。

両親が寝静まった、小学2年生の8月の夜。
どうしても喉が渇いた。
小さな湯のみに麦茶を注ぎ、一気に飲み干す。
ふぅと一息ついた後、キッチンだけを照らす明かり。その時、私は、はじめて世界に自分しかいないと錯覚した。
その日から、真夜中に麦茶を飲むと私は毎回切なくなる。

就職にあ

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愛とか恋とか

「やっぱまだ好きなんだよな~」
深夜の鳥貴族でチーズつくねを頬張る私に、泥酔気味の友人が語る。
また始まったよと内心少し呆れながらレモンサワーを流し込む。
川谷絵音似の友人は、去年の十二月に高値の花に手を延ばそうとし、あえなく崖から落ちたのだ。一ヶ月に一度飲む仲の私たちの会話は、必ずこの話題に行き着く。
一目惚れだったんだと語る彼の目には、涙が滲んでいる。ただ、それが彼女を想ってなのか、夜勤明けの

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