別れて一日経って


別れて帰った日の夜中、涙が止まらなくて、これはもう耐えられない、母にも話そうと思って、泣き顔そのままリビングにいる母の前に行った。「別れちゃった」と言った。震える声になってしまった。

母はすぐ駆け寄って抱きしめてくれた。
そうだったのね、よしよし、と。

恋人の存在も、恋人との話も定期的に母にはしていた。それまではあまり自分の恋愛の話を親にしたくなかったのだけれど、この恋人のことは本当に大切だったから、話せたんだと思う。

母に抱きしめられたら、びっくりするくらいすぐに涙が止まった。笑 2秒くらいで。
自分でもこんなことあるのか、と思った。安心したのかな。母の力ってすごい。

そして、別れた経緯を話した。共感もしてくれたし、寄り添ってくれた。何が正解とは今は言えないけど、
あなたは幸せにならなければいけない人だから!と真っ直ぐに言われた。ありがたい。本当に。

別れてしまったら、それまで当たり前にあった心の後ろ盾がなくなるのがすごく怖いなと思っていたけれど、これってなくなるわけじゃないんだなあ。恋人とはお別れしたけど、過ごした時間とその存在はもう私の中にあるわけで。体に馴染んでいるというか。だから、別れても強くいられるのは変わらないのかな、と今日思えた。

辛いけど、しばらく辛いんだろうけど、昨日泣きながらこんな人もう他にいないと思ってたと言われて、なんか十分になっちゃったんだよな。
あと、泣かない人だから、こんなに泣きじゃくって倒れそうになってるの見て、本当に心の底から大事に思ってくれていたんだなと。最初から最後まで。

最終的には一緒にいるのは難しくなってしまったけど
感謝の気持ちでたくさんなんだよなあ。

昨日、お互い号泣していたので、どちらも記憶が途切れ途切れになっているような気がする。固い握手をしたのは覚えていたけど、今日になって、そのあと両手で握手したこと、ハイタッチをしたことも思い出した、昨日の今日なのに。笑

ああ、こぼれ落ちていく記憶が惜しいと思ってしまうけど、全てを覚えている必要はないよね。大事なことはちゃんと胸に刻んでおけば大丈夫だよね、と半ば言い聞かせている。

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