ハァピバースデートゥーユーーー、 ハァピバースデートゥーユーーー、 ハァピバースデーディアはーなちゃーん、 ハァピバースデートゥーユーーーー。 フウっと風が吹く。 おめでとうはなちゃん!はなちゃん! みんなが盛り上がる。 はなちゃんはとても寒い日に生まれたらしい。 私はひとつ気になっていたことを聞いた。 で、ロウソクなんで立てないの? 私は寒いらしい。
親友のトモキが突然声をかけてきた。ねえ、なにかやってみようって。僕はそれに何も反対意見などなかったし、せっかくの大学生活なのだからと思い、快諾した。で、なにするのって。 トモキはやっとの思いで魚を釣れた時みたいな顔で言った。お笑いでもしようかって。僕は断った。僕には既に相方がいる。 トモキは笑った。冗談に決まってるやないかいって。 僕は笑えなかった。こんなんじゃてっぺんなんて狙えない。今日でトモキとはコンビ解散だ。 「トモキ、明日からならいいよ。」
うどんってどう作っているのだろうか。それが気になって仕方がなくなってしまった僕は、ふと、香川県に出かけた。うどん好きでも旅行好きでもないのに。 その地で出会った人たちはとても親切だったというわけではない。普通にうどんを作って、普通に生計を立てて、普通にうどんを好んで食べていた。 僕は気になった。なんでうどんに飽きないのだろうと。だから、うどん作りを教えてくれていたおばちゃんに聞いてみた。 「んー、何でだろうねえ。もうDNAとかその辺りから染み付いてるんじゃないかしら。」
「ママ、今日赤飯なの?」 「そうよ。」 ママは刺身用のブリでブリの照り焼きを作ろうとしていた。 「今日はお祝いなの?」 「ううん、何にもよ。」 僕は刺身で食べたかったけど、それなら白米が好きだ。 「赤飯って普通だとお祝いの時食べるらしいよ?」 「毎日がお祝いでいいじゃない。」 ママはゴマ塩をかけることを忘れたくないらしい。ずっと口ずさんでいる。 「でも。」 「なに?」 「でも。」 「でも、なに?」 「何でもない。」 「あら、普通じゃないみたいね。」 どうやら僕が普通じ