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#16 仙台随一のカレー屋、南國堂の定点観測も6年目に突入。

どうも、毎週月曜更新勝手にカレー哲学です。

役に立たないものほど美しい。いや、美しいものは役に立つとか立たないとか関係ない。世の流れとか関係なく、いつだって立ち止まっていい。何度だって原点に立ち返ってホンモノのカレーを見据えよう。

世で売れるもの、マーケットの需要を捉えたもの、流行り物やわかりやすいものは確かにいいものかもしれない。でもそれはホンモノだろうか?

仕掛ける側の人は、わかりやすいものを提供します。それは、売れるから。誰もがスマホを見つめる時代にはそれが合っているんだろうけど、どんどん咀嚼力は下がっていくと思うのです。

ホンモノのカレー屋さんは、僕は仙台にあると思っています。

一番はじめに自分のカレーの既成概念を打ち壊されたお店かもしれない。南インド料理が初めて自分の世界に入ってきたのも、このお店がきっかけだった、かもしれない。

それはカレーの店南國堂です。

仙台は、時空の歪みにより人よりちょっとだけ長い学生時代を過ごした土地なので幾分思い入れも深いです。
そのときに短い期間ではあるものの、南國堂でアルバイトをしていました。


個人的には、ここはお世辞ではなく仙台だけでなく日本でも随一のお店だと思っています。
マスターには大変お世話になっており、チェンナイで一緒にアンナラクシュミーでベジのフルコースを食べた思い出もあります。


 

仙台を離れてから数年経ちますが、訪問の機会があるたびに定点観測を続けています。今までの人生で一番多く行ったカレー屋じゃないかな。

先日、6月からちょっとやり方を変えるよ、と連絡があり定点観測に。
先週の三連休、金曜日の夜の新幹線で仙台入りし、お任せ定食を食べました。

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カレープレートなど他の選択肢もあるのですが、つい欲張っていつもお任せ定食を頼んでしまうのです。これを頼むとそのときにあるカレーはチキンキーマ以外ほぼ網羅できる形になります。自分はLサイズじゃないとご飯が足りません。

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このときのおまかせインド定食は右下から時計回りに…

長ネギのコザンプ
キャベツのクートゥ
サンバル
カジキマグロのマラバールカレー
マンガロールチキンカレー
茄子とロビア豆のトマトカレー
シメジとミズのダルカレー
ラッサム
ヨーグルト
です。

さらに小松菜のポリヤル、炒めパパド、ひよこ豆の炒め物、マンゴーピックルがつき、ひとめぼれ金芽米の上にポディ(ひよこ豆の粉)とギー(すましバター)がのります。

この炒めパパドは以前はなかったのですが、パパドを揚げた後に割れてしまっていたのを以前はお客さんに出せなかったのを割って炒めることで解決したという。。インドのどこかに、実際にこういう食べ方があるらしいです。

また、6月以前はポディと菜種油をセルフでかけるシステムだったのがあらかじめご飯にポディとギーをかけるシステムに変更。


では、食べ始めるとします。

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人にはそれぞれ守護霊ならぬ守護カレーがついている。
それは自分の場合ここのラッサムなのだと思う。まずは黒胡椒のよく効いたスパイシーなトマト汁を一口飲みます。

で、やっぱり何か違う。まあカレーは生き物なので多少のブレはあるのですが、散々飲み慣れたラッサムがいつもよりキリッと感じました。

その後ごはんを崩し、サンバルを全体的にかけ、よく混ぜます。ご飯にサンバルを混ぜたものをベースとしてそこにクートゥゾーンとコザンプゾーンを作る。


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