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『争いの先に』

僕らがぬくぬくと生きていられることも何もかも、結局は戦争など起きずに暮らせているからなんだ。だからこそ、争いを強いられた人たちのことを思おう。なぜ僕らが生きているのか?なぜ僕らじゃなく彼らなのか?そしてなぜこんなに豊かな暮らしを享受している我々も、戦争ではないにしても争いを繰り返すのだろうか。

平和を拒絶する肉
祈りを誇る拳銃
切なさに笑いを浮かべる人々
打ち砕かれたその先でもなお
聞こえるピアノの音

現実に切り傷が生まれたとしても
血が出なければ
この世界はまた命を奪うだろう

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痛みは疼くように
次の未来を築く
そう信じているのは
昨日聞いた怒声が
私の耳に残響し続けるからだ

しかしながら相も変わらず
大衆は色を持たない
集合した輪郭で
内面を記述しない
それでも名残惜しき世界

ならばこの肩にのしかかった
無数の自閉的な“私”を
払い除けよう
籠ることでしか
外側を見つめられない我々に

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空から落下することで
打ち砕かれる魂
命を捧げる
生贄のように

選ばれたのは
偶然でしかなくて

散らばる宝石は地上から頂いたもの
自由な意志などない
ただ操る誰かがいるだけで
従っても疲れるだけなのだ
そしてそのたびごとに
ただ一つの
世界の終わり

毎日が終わるのなら
この一日がもうすぐ終わるのなら
その手をゆっくりと下ろすしかない
この目を閉じて
そして
静かに耳を傾けてみて


過去を諦めよう
未来が残されていることを知っているなら


知らないほうがいいことなど
一つもない
知りたいことは
常に
影に
もう
手のひらには
重たく光る鍵が握られてる
そしてもう一方の手には
誰かの手が固く握られている


数日前に急に筆が止まらなくなって一気に書いた詩を加筆したものです。僕は世界のどこかの悲鳴でも聞いてしまったのでしょうか。わかりません。そして、この詩を書くに至った映像も本も話も何もありません。ただ数日別に何もなく、苦しいこともなく普通に過ごしていたのですが、体調だけは若干悪くなりまして。今は戻りましたが、一体なんなのだろう。
示唆的な詩なので残しておきます。

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