奥村朝美 作品展「お花み日和」を、2024年3月27日(水) – 4月7日(日) の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。

今回は、奥村朝美 さんにご自身のことや制作エピソード、今回展示される作品についてインタビューしました。ぜひお楽しみください。

ー 自己紹介をお願いします。

海や海洋生物を中心に、いきものをモチーフとしたガラス制作をしています。

代表作はさんご礁とメンダコのシリーズです。主な制作技法は、ワックス原型を用いたパート・ド・ヴェールです。

ガラスの中でも海を思わせる青色が一番好きであり、制作にもよく用いています。さまざまな色ガラスを使用した制作、丸っこい形の作品が多いです。

ー 現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください。

自身の制作を改める機会があり、自分の好きなもの、憧れや興味、夢を持てるものを素直に好きなガラスで作ろうと思い、現在の海や海洋生物など生き物モチーフの制作となりました。
その後、色合いについてもより様々な色を使用するようになりました。

作品目標として「見た人の気持ちが少しでも浮かび上がるようなもの」「その人の日常の内にそっと寄り添っていられるようなもの」を掲げるようになったことも、大きく影響していると思います。

ー現在使用している素材を選んだ理由を教えてください。

パート・ド・ヴェール特有の柔らかな光を内包した砂糖菓子のような温もりのある風合い、そして水彩のような色合いが好きで、ガラスを用いて制作しています。

さまざまな表情や変化を持ち、時には予想もしない様を見せるガラスは、まるで生き物のようで興味が尽きません。ガラスならではの透明度の幅も広く、豊かな色彩も魅力の一つです。

非常に手間のかかる素材ではありますが、続けられる限りはガラスで制作していきたいと思っています。

ー普段、何からインスピレーションを受けていますか？

綺麗や可愛いだけでなく、何かしら興味や憧れを持ったあらゆるものから受けています。

モチーフの選択については、図鑑や画像、水族館や海、映像、様々な自然と景色、思い出や記録から思い浮かぶことが多いです。

他にはSNS、お菓子や食べ物、音楽、イラスト、絵画、花束、さまざまな製品、ゲームなどに影響されています。

ー影響を受けたアーティストや、作品はありますか？

主には、海や自然物です。
そのほかだと、ジブリの「風の谷のナウシカ」「千と千尋の神隠し」、ゲームのMOTHERシリーズ、久石譲さんの曲（他、好きなアーティストの曲）、水吉郁子さん（ガラス作家 パウダーフュージング考案者）、パウル・クレー、東山魁夷、石崎光瑤です。

ーこれからどんな作品を作りたいですか？

引き続き、見た人の気持ちが少しでも浮かび上がるようなもの、その人の日常の内にそっと寄り添っていられるようなものを目標に、作品制作をしていきたいです。

また、より生き生きとした表情のいきものモチーフなガラスを制作していきたいと考えています。そのためにも、いきものモチーフの幅もどんどん広げていきたいです。

ー ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか？

「ハナデンシャ」

花々をつけたハナデンシャのオブジェです。赤、黄色、白の点模様が華やかな容姿と、ハナデンシャという名前からも春と花がぴったり似合いそうだと思いモチーフに選びました。

ポーズについては、ご機嫌で踊っているようなイメージで制作いたしました。本体部分の淡いピンクは新しい色の詰め方をしており、他の作品とは少し異なる風合いをしています。

「すてきなおうち」

ギンポが桜の咲く巣から顔を出すオブジェです。

珊瑚のポリプが花のように思えて、桜にしたら春らしい風合いになるのではないかと思いました。そして、そこから魚が顔を出したら、まるで花畑から顔を出すようになるのではと思い、制作いたしました。

ギンポのモデルはテンクロスジギンポです。にっこりと微笑んでいるような表情が良いと思い選びました。

「柏もちカニ」

柏餅に扮したようなカニのオブジェです。
柏餅の形がカニに似ている気がして、「柏餅のようなカニを作ったらおもしろいのでは？」と思い、制作いたしました。

モデルはトラフカラッパです。トラフカラッパは砂の中に潜り隠れる習性があること、カラッパが英名で「恥ずかしがり屋のカニ」と呼ばれることもあることから、カニが葉っぱに包まって隠れているような感じにしました。

ーお客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします！

今回は春をテーマとした作品展となります。

展示名の「お花み日和」は、のんびり散歩をしながら道端で小さな春を見つけるように、穏やかな日差しのもとゆったりとお花見をするように、展示会をお楽しみいただきたいと思いつけました。

春の花々と、ぽかぽかとした陽気に包まれたような、ガラスのいきもの達をお楽しみいただけましたら幸いです。

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奥村朝美さん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。

皆さまはどのエピソードが心に残りましたか？
ピカレスクスタッフは、「柏餅のようなカニ」のエピソードがお気に入りです。「カニ」は赤色で甲羅がゴツゴツしたイメージでしたが、春色のやわらかなカニさんに心が癒されました。

奥村朝美さんの展示作品実物を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。

奥村朝美 作品展「お花み日和」

〈会期〉2024年3月27日(水) – 4月7日(日)

〈詳細〉https://picaresquejpn.com/asamiokumura_exhibition_2024/

〈奥村朝美 公式SNS〉
X(旧Twitter) https://twitter.com/okumura_sea
Instagram https://www.instagram.com/okumura_asami

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【基本営業日時】
*営業　水 - 日・祝 11:00 - 18:00
*定休　毎週月火
*会場　Picaresque Gallery
*住所　東京都渋谷区代々木4-54-7
*電話　070-5273-9561

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■開催中＆過去に開催した展示一覧
https://picaresquejpn.com/category/information/

■開催＆開催予定の展示一覧
https://picaresquejpn.com/exhibition-calendar/

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