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事故原因の科学 | collision course phenomenon | コリジョン・コース現象


  見晴らしが良いにも関わらず、車同士が衝突することがあるという。
 「コリジョンコース現象」(collision course )という言葉を聞いたことがあるだろうか?


 ヘッダーに掲げた絵のように、お互いの車が同じスピードで45°の角を作りながら動いていると、相手の車が止まっているかのように見えるように錯覚してしまうことがあるという。

 この説明を聞いたとき、「なるほど!」と思ったのだが、改めて考えてみると、別に45°ではなくとも、同じスピードならば、動いていないように見えるのではないかと。

例えば、次のような場合(↓)だって、同じスピードで動いているならば、Aの車から見ても、Bの車から見ても、お互いに止まっているように見えるはずだ。

正三角形の辺の上を
お互いに同じスピードで
点Cに向かう。

 高校物理の時間に「相対速度」という言葉を習ったと思う。
 二つの電車が平行に同じ方向に動き、スピードも同じなら、お互いに止まっているように見える。
 コリジョンコース現象も、基本的にはその考え方と同じだろう。
 
 だから、「止まっているように見えるから」だけでは、コリジョンコース現象が起こる説明になっていないように思った。


 コリジョンコースの動画を見たら、「同じようなスピードで二台の車が動いていた」ということのほかに、人間の「中心視野」が事故を引き起こすもう1つの原因らしい。

 単に視力の問題ではなく、集中してみている視野に相手の車が入ってきた時には、もう間に合わない、というときに事故が起こるという。


視野

 なんとなくでも見えている範囲(視野)が仮に「赤丸」だとすると、「黒丸」の部分が「中心視野」と呼ばれるものである。
 「見える」と「見ている」の違いと言ってもいいかもしれない。


 事故というものは、どんなに注意していても、起こる時には起こる。
 こういう現象もあるんだよ、という注意喚起のために記事にしてみた。


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