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短編小説 | 誕生日プレゼント✨🎁✨

(1) 近づく

 今年もこの季節がやってくるのか。僕はため息をつきながら思い出した。
 3月1日。彼女の誕生日である。僕は毎年女心が分からず、プレゼントをしても、いつも彼女にダメ出しされていた。
 去年、僕が彼女におくったプレゼントを振り返ってみよう。

(2) 振り返り

 まず僕が最初に彼女におくったのは、PRADAのバッグだった。ブランドものが好きな彼女だから、きっと喜んでくれるに違いない。そう確信していた。しかし、かえってきた言葉は意外なことに、非難だった。

「あ、これ、アウトレットで売ってたヤツだよね。しかも最新じゃない。何でもブランド品だったら喜ぶと思ったら大間違いよ。しかも、拓也の安月給でこんなもらったら、気の毒になるだけ。別にあたしの誕生日なんて、気にしなくていいよ」

 そうか。確かに僕は少し無理をして買った。気を遣わせてはいけないな。「気にしなくていい」とは言われたが、何もおくらないのは、やはりよくないだろう。今年は、収入に合ったものをプレゼントしよう。

(3) 🤔思考中。。。🙄

 彼女の誕生日だからといって、何か特別なことをしようとするから、ダメ出しされるのだ。自分の収入に見合うものというと、あまり高いものを買ってはダメだ。
 いや、僕は多少高いものを買って、自分の気持ちを表したいのだが、去年のことがあるから、1万円くらいのものを買おう。しかし、1万円で彼女が笑顔になるものってなんだろう?

 僕は考えに考え抜いた。あーでもない。こーでもない。そして、僕は閃いてしまったのだ。

(4) 大団円

 2023年3月1日。とうとう彼女の誕生日になった。僕は彼女が喜ぶであろう黄金のアイテムを2つ持参して、彼女の家に向かった。彼女は窓を開けて、僕がやってくるのを待っていた。なかなか風が心地よい。

「拓也~。来てくれてありがとう。待ってたよ~😄」

 その声を聞いて、僕は彼女の家にダッシュした。

「由紀ちゃん、お誕生日おめでとう🎉。これ、僕の気持ちなんだ。一緒に食べよう😃💕」

 僕は袋から、日清カップ麺シーフード味を2つ取り出し、手際よく封を切った。そして、持参した魔法瓶の熱湯を軽やかに注ぎ込んだ。

「あ、あ、あ~ん。お、おいしい。めっちゃお腹空いたの。拓也、こんなに嬉しい誕生日プレゼントは初めてよ😄」

 空腹を満たした彼女と僕は、その直後、ともに激しく燃え上がった🔥。


おしまい


今回は、私の小説では珍しくハッピーエンドになりました💝。めでたし。めでたし😄。


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