随想


人と人とのことというのは、クローゼットなんかと同じで、突然たくさん失くしたり、出て行った分いつの間にか増えたりする。お気に入りのブラウスのボタンがいつの間にか取れていたら、繕う余裕があるときまではそのままであるし、サイズが合わなかったから、と人から譲られたデニムが妙に似合って履き通すことだってある。どうしようもないつま先の靴下をそっと棄てるしかない時だって。
それらは、いつも必要なときに起こる、逃げられないものであことに違いない。そして私は自分の安寧のために、本当にそうであるかについては、何があっても考えちゃいけない。
今日は葉っぱの大きな烏龍茶を淹れます。

22年1月19日


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眠れない夜に

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