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2・25~2・26、または岡山レンタカー旅リベンジ

 2月25日(土)
 8時半に友人の借りてくれたレンタカーに乗り込み、一路岡山へ。ほぼ一か月前の岡山旅行を完結させるべく。
 今回の課題映画は「愛がなんだ」。(しょうもなくも)友人がくらったポイントがおもしろかった。次は「明け方の若者たち」を薦めてみたが、いかがか。


 運転は前回同様オール友人。大変お世話になります。途中一回休憩を挟み、あっというまに備前市へ。備前焼を買うべく、友人が目星をつけていたギャラリーに入ると、「ちょい傷」や「ちょいガタつき」等の理由ではねられた器たちの一角があった。破格。
 話しながら店員さんも、「私もこれのどこがダメなのかいまいち分からないんですけどね~」と言うくらい、特価に驚き、見繕う。結局僕も友人もそこからピックアップ。めいめい2点ずつ購入。ビアタンブラーを買ったので、これを機に家でもまたビールを飲もうと思う。
 車は海辺へ走る。目指すは日生(ひなせ)。牡蠣がやはり食べたくて。なにやら翌日が「かき祭」らしく、大変な賑わい。焼き牡蠣を堪能できるバーベキューエリアも大盛況。
 その一帯にある定食屋でランチ。カキフライとお刺身定食。刺身がべらぼうに美味しかった。カキフライも確かに美味しかったのだが、もしかしたらフライは近所の洋食屋で食べる方が美味しい。というのも、その洋食屋は確か坂越から直送の牡蠣を使用していて、牡蠣の質はどちらに軍配が上がることはない(鮮度の僅かな差異はあれど)。思うに、「フライ」は、調理の腕や使う油等でかなり変わってくるのだ。いやここで食べたものも美味しかったが、カキフライは徒歩圏内の洋食屋が白眉。餅は餅屋、フライは洋食屋、なのだ。つまり、ここに焼き牡蠣(バーベキュー)でまた来たいという結論。
 たくさんの猫を横目に車に戻り、走る車は岡山総合グラウンドを目指す。この中にあるジップアリーナにて、バスケB3リーグ「岡山トライフープ―山口ペイトリオッツ」のゲームを観戦。別カードだが先月は体調不良者続出の影響による中止で観られなかったのだ(友人は。僕はもっとみっともない理由)。


 席は、これまでの観戦史上最もコートに近い最前席。1.5m前で激しい攻防が繰り広げられる良席。アウト・オブ・バウンズのボールを、とっさにレフェリーに渡せたあたり、自分も立派なバスケ人間になったのだと思う(サッカーなら選手に渡してよい)。
 ふだんさすがにB3までは追えず、知っている選手はいないがそれは全く関係ない。そして3部といってもプロのゲームである。じっとりと手に汗握る観戦体験ができた。試合、惜しくも岡山は敗れたけれど、若狭選手を推したくなった。西宮ストークスにどうですか? それにしてもジップアリーナ、なんと羨ましい会場なのか。西宮総合体育館も好きだけど、このアリーナはすごい。B2とは、B3とは、となった。
 大満足の観戦を終え、一旦ホテルへ。20分後にロビーで待ち合わせすることにし、ちょっと部屋でひとごこち。エリアが岡山になったので、ここで聴けるラジオをタイムフリーしながら。
 居酒屋は友人がおさえていてくれた。予約していなければ入れない名店ということが、入口すぐのカウンターから、ひっきりなしに断られている新規客を見てよく分かった。つくづく友人に感謝である。
 大変腹が減っていたはずなのに、案の定オーダー1ターン目時点で満腹。でもどれも美味しい。中でも「ままかり」が白眉。コノシロの仲間なのだと良い勉強。店長さんが九州でバスケ育ちらしく、途中から話に花が咲く。友人がとても嬉しそうだったのがなんか良かった。
 二件目は、前回と同様、丁寧なバー。カンパリソーダと大量の水を頂きながら、何を喋ったかはまぁ覚えていないですね。23時ごろ、まぶたが重くなってきたので退店。いつものとおり、僕はホテルへ友人はラーメンへ。翌日の9時半ロビー集合を約束し合ってラヨナサ。湯船に浸かり、ぐっすりとよく眠れた。

 2月26日(日)
 7時半に起き、身支度をして朝食会場へ。手慣れたもので、とりすぎない朝食をゆっくりたっぷり完遂。コーヒーを部屋に持って上がれるサービスが嬉しい。
 ラジオを流しながらのんびりし、部屋を片付ける。やがて9時半。チェックアウト。
 二日目は特に予定は決めていなかったので、ドースル、ドーシヨ、と。個人的に行きたかったのが金山寺だったので、そちらへ。栄西を輩出した古刹と由緒正しきお寺だそうで、でも僕が気になったのはギャッベ。
 このお寺は、ギャッベつまりイラン辺りの伝統の敷物を部屋部屋に敷いていて、ギャッベのお守りや御朱印帳を買うことができるのだ。ギャッベ愛好家としては、そのお守りがどうしても欲しかったという寸法。参拝者はおらず、中をとても丁寧に案内していただく。たまらず訊いた、なんでギャッベなんですか? 曰く、住職がギャッベ好きで、それが高じて岡山の取扱店とコラボするようになったそうである。シルクロード的な話でなく、良い意味で大変ライト。
 このお寺は、在りし日の殿さまの別荘的なものであったらしく、トリックアート襖絵があったり、優美(であったであろう)庭が眺められたり、と納得。境内は、立派な石垣や土壁があったが、補修が十分には行き届いていないように見えた。さらに上ると三重塔に続く。その道は落ち葉が落ち落ちだった。ただ、塔のぐるりはきれいに掃き清められていた。どこも、人手と資金に困っています。


 狙いどおりギャッベお守りを買えて満悦だが、考えてみればお守りってだいたいギャッベ感あるよねとも思う。とりあえず玄関先に飾っておきます。
 次ドーシヨ、と友人が西大寺を提案してくれたので行くことに。が、なにやら大々的な催しがあるらしく周辺含めて駐車場がいっぱい。断念し、少し早いが岡山を発つことに。
 途中SAでランチ。ふだんは惹かれないカツカレーにした。美味しすぎないという意味でとても美味しかった。あまり機会はないかもしれないけれど、これからSAでご飯を食べるときは積極的カツカレー的態度でいようと思う。
 最後の目的地は、友人が見つけてくれた「納屋文庫」という姫路の古本屋に行くことに。住宅地の中、分かりにくいところだがなんとかたどり着く。吉本隆明が大変充実。リトルプレスも精力的に置いている、おもしろい雰囲気の古本屋だった。友人が、定価よりも高い値がついた絶版本を買っていた。
 あとはひたすら帰途。助手席は愚かにも気を抜いてはうつらうつら。やがて車は到着した。お世話になりますスミマセン。旅費あれこれの清算を丁寧に何度もし、ダイナーイベントで買ったZOOSステッカーを山分けし、一足先に車を降りる。レンタカーは、友人が帰りがてら返してくれる。なんていい奴なんだ。
 ひたすら助手席だったにもかかわらず、ぐったり疲れている。これも症状か? と思わなくもないが、もはや分からない。おにぎり2つとカップみそ汁を買って帰る。湯船に浸かり、洗濯をし、早々と就寝。ぐっすりと就寝。

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