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詩「残骸」

自分以外を言い訳にして一方的に連絡を断ち
突然ゴミ箱代わりに使うなら
もう何も語らないでほしい

形骸化、とはうまく言ったもので
温度が宿らないなら、ことばなんて
交わす意味などないむくろ
何一つ響かない

相談ではない
解決を望むわけでもない
ああ、懐かしいご利用方法

頭痛を手懐ける辛酸など知りようもない
痺れを切らして応答するまで
ゴミを投げ入れて満足かい?

忘れるための研鑽など知りようもない
和らいだ憎しみを巧みに蒸し返し
燃やす火種をどうもありがとう

投げるだけ投げ続け
受容されなければ直ちに逃走を繰り返す

決め打ちする機関銃
乱舞するエクスクラメーション
文章なのにヒステリックな叫びが聴こえる不思議

突然静かな怒りを察知して発する台詞は
「ごめん、どうしようもない親だから」

舌を出して謝れば全て許されるとでも?
謝罪の対象を認知しているとは思えず

澱みを吐き出し切って満足したら
一方的に強制終了

つまりは用済み

ことばと1mmも噛み合わない顔文字が煽ってくる
意図したものなら巧みなものだ
その知性を別のところに使うがいい

なあ、本心はどこ

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