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【TOEIC⑫】文法用語が複雑で理解できない!効果的な勉強法は?

TOEIC学習をやっていると、さまざまな疑問や壁にぶちあたります。今回は、その中から「中間地点でのモチベーション管理」、「シャドーイングの効果と問題」「文法用語が難しく理解できない」について、TOEIC専門スクール「コレダケ」講師のYumi先生に聞いてみました。

現在の状況
学習期間:6週目(お正月休みのため1週間休み)
進捗:TOEICパート4終了
授業:日本人講師による補講
学習者:疲れが出てきている様子

モチベーション管理が難しい。どうやって維持したらいい?

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TOEIC学習の中で一番大変なのは、実はモチベーション管理。「来週試験がある!」という場合ならその一週間は頑張れるでしょうが、「3カ月後に試験を受けるために今がんばる!」となったら、1カ月を過ぎたあたりから徐々にモチベーションは低くなってきます。そんな時はどうしたらいいでそうか。講師のYumi先生が実践したモチベーション維持、向上方法で効果的だったものを教えてくれました。

メンタル(行動)……ストレッチやウオーキングをして気分転換
メンタル(気持ち)……自分へのご褒美を用意しておく
環境1……「絶対に900点取る!」と周囲に宣言して自分を追いこむ
環境2……スマホを持たずにカフェに行って勉強
環境3……毎朝、出勤前にカフェで勉強
学習方法1……一番成長を実感できたのはシャドーイング
学習方法2……復習に徹する

Yumi先生自身がTOEIC学習をしている時にやっていて効果があると実感したものなら、これから受験する生徒にも役立ちそうですね。ポイントは「スマホ断ち」、「シャドーイング」「復習」の徹底。「勉強しているのにスコアが上がらない」という人は、ぜひ意識してやってみてください。生徒自身のモチベーション管理についてはこちらで紹介しています。

シャドーイング練習で得られる3つの効果とは?

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Yumi先生が実践してみて効果が高かったというシャドーイング。どんな効果があるのか、改めてみてみましょう。シャドーイングとは、英語の音声を耳で聴き、それを聴いたまま発音する勉強方法です。シャドーイングをしたことがある人はわかると思いますが、これは意外と大変。というのも、ネイティブの話すスピードは速く、また音声が正確に聞き取れないことも多いからです。「聞き取ることはできても、いざ実際に口に出して言おうとすると、ついていけない」ということもあります。

【シャドーイングで得られる3つの効果】
1つ目……英語のスピードに慣れる
2つ目……発音、イントネーション、アクセント、チャンク(文節)などを正しく習得する
3つ目……リスニング力の向上

シャドーイングをすることで、ネイティブが発音している音声に近づけることができます。これによって「実際の発音=頭の中にある自分が考えている発音」が一致し、リスニング力が向上するのです。

シャドーイングの練習が大変。やり方間違ってる?

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「シャドーイングの練習は効果があるからやったほうがいい」とは聞くものの、実際にやってみるとかなり疲れを感じるかもしれません。「コレダケ」では、強化課題として公式問題のテキストを使ってのシャドーイング練習するメニューが組まれています。そのためけっこう頻繁にシャドーイングを行っていますが、受講生の一人から「シャドーイングの練習が疲れるし時間がかかる。自分のやり方はまちがっているのではないか」という相談がありました。この質問に対してYumi先生の回答はこちら。

【練習するほど確実に上達する】
疲れるというのは、よい練習が出来ている証拠。シャドーイングをする文章が書いてある「スクリプト」を見なくてもできるように、音読をしっかりと練習するといいでしょう。基本的にシャドーイングは練習をすればするほど上達します。大変でしょうが、繰り返し練習してください。シャドーイングをする際、スクリプト(文章)に集中しすぎてしまうと逆に音声に集中できなくなります。間違えてもいいから音声通りに発音するよう練習してください。「How are you?」くらい自然に口から出るくらいまで練習できるとベストです。

シャドーイングの練習は、慣れない人にとっては負荷がかかるでしょう。しかし、慣れてきてスラスラと口から英語が言えるようになると、まるで自分がネイティブと同じように英語を話せている感覚になり、とても気分が上がるでしょう。Yumi先生がいうように、練習すればするだけ結果が得られるところなのでがんばりたいところです。

初心者のうちから習得したい発音、イントネーションなど

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英語を始めたばかりの人は、「まずは英語を話せること」を重視しがちですが、実はそれと同じくらい大切なのが発音やイントネーション、アクセント、チャンクです。たとえば日本語を聞く場合、聞きなれた発音であれば正確に理解できるものの、単語は同じでも方言などで発音やイントネーションが違うと理解しづらいということがあります。

それと同じで、英語を話すとき、発音、イントネーション、アクセントが正しくないと、相手は聞きづらく感じてしまいます。また逆に、自分自身も相手の話を理解できず、会話が困難になってしまうのです。私たち英語学習者はシャドーイングを練習することによって、ネイティブと「同じ音」を習得することで会話がスムーズになるのです。TOEICの場合、シャドーイングをすることでリスニング力の向上につながるので欠かせない勉強法の1つです。

文法がなかなか覚えられない。効果的な勉強法は?

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(話が文法になってきたので、ここからは気分向上のためスイーツの写真をみながら進めましょう!)

「英語の文法が苦手」「覚えられない、理解できない」という人はたくさんいます。私もそのうちの1人です。実は、この「文法が苦手」ということの原因の1つとして、「日本語で書かれた文法解説がわかりにくい」という問題があります。たとえば「仮定法過去完了」という文法。そもそもこの単語からしたらわかりづらいですよね。これは「もしも~だったら××できたのに」という、過去の出来事とは別のことを仮定して表現するときに使います。そもそも「仮定法過去完了」という名前からしてわかりづらいですよね……。さらに解説書には次のように書いてあることも。

仮定法過去完了→条件節内では過去完了、帰結節内ではcould (would)+have+過去分詞となる

もうこの時点でよくわからないという人、いるのではないでしょうか。私もそのうちの1人です。「条件節内とは?」「帰結節内ってどういうこと?」と、頭が混乱してきます。日本語で書いてあるのでわかるような気がするでしょうが、これもある意味専門用語なので、一般の英語学習者からしたら非常にわかりづらい! そもそも日常の会話の中で「条件節、帰結節内」などと発言する人はほとんどいないですよね。こんな時は直接、英語で例文を覚えたほうが早いです。

If I had had enogh time,I could have met her.(もし十分な時間があったら、私は彼女と会えたでしょう)

ここでいう条件節内とは「If」に続く文節( I had had enogh time)、帰結節内は(I could have met her.)です。つまり、「If+文節(主語+述語)」がきたら、そのあとに続く文節には、「主語+could (would)+have+過去分詞」がきますよ、ということなのです。ちなみに「have+過去分」は完了形です。解説するとこうなりますが、1つの例文を丸暗記したほうが理解しやすい、というのがYumi先生の解説でした。

文法を理解するためには参考書一冊まるごと覚えないと無理?

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補足として「参考書を丸ごと1冊覚えるのは現実的ではないため、まずはTOEIC専門スクール「コレダケ」で配布したコア用語のみ(名詞、形容詞、副詞の働き+第五文型)などについて基礎を徹底させましょう、ということでした。こちらはまた別の機会に紹介します。

今回は、お正月休みで1週間間が空くために補講という形で、授業ではなく日本語講師のYumi先生が学習者の相談に答える形式で授業を行いました。実際の授業ではもっとたくさんの質問や回答があったのですが、長くなるためその中からいくつかをピックアップして紹介しました。

次回は、「確実に伸びる長文読解法とは?」「TOEIC800点を超える勉強のコツ」について、TOEIC専門スクール「コレダケ」の補講授業をもとに紹介します。






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