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データで「思い込み」をいかに払拭して自分の信念を守り、相手を動かすか

今のベトナムの職場の環境を俯瞰的に見ても実感していることで、この「どういう目的で、実際に何に時間をかけて、行動するのか」という行動指針は常にどういう状況でも大事だと思うのでメモ。

・「データ分析」「データドリブン」と言うだけでなく、「データを基に、こうしたらうまくいった」「データを基に、こういうものをつくった」という実績の話。

・分析をする「意義」を見出すことが大事。そして、その分析結果をもとに「みんながどう考え、行動するのか」が一番大事。

・社長が自らデータ分析をしようと思ったのは「社長と経営企画部では見たいポイントが微妙に違うから。それを言葉で埋めようとすると、時間がかかってコミュニケーションコストが高くなってしまう。それよりは、自分で自分がイメージするものを作って見せられた方が速いし、お互い納得できる」から。

・僕は、自分が社長になってみて、現場で何が起きているのか分からなくて一番モヤモヤしているのは社長なんだと分かりました。とにかく不安なんですよね。売り上げが良くても悪くても「何が原因なのか」がはっきりしないから、むやみに口を出したくなるんです。でも、口を出したからといって必ず良くなるものでもない。努力の方向性が見えないのって結構しんどいですよ。それがデータ分析によって視界がひらけ、見えなかったものが見えるようになった。物事の解像度が上がったんです。ようやく、経営者が本当に経営者っぽいことに専念できる環境になりつつあるんじゃないかと思っている。

・小売業はまさに実証主義理屈通りにならないから、推測をもとに議論しても課題解決につながらなかったり、徒労だったりするわけ。データ分析ができるようになって良かったのは、明確に数字でコミュニケーションができるようになったこと。

・データをもとにフラットな議論に持ち込める=コミュニケーションツール
(経験や勘、年長者の優位性がなくなるという側面もある)

・想像や忖度を働かせて議論しても、何の学びも得られない。毎年決まったキャンペーンなら、また翌年の同じ時期に同じ議論をすることになる。そのパターンが結構多い。

・経験と勘も、常にアップデートされているなら良いが、何年も前の成功体験から抜け出せなかったり、思い込みがあったり、部下がアイデアを出したときに「それ前にやったんだけど、うまくいかなかったんだよね」と頭ごなしに否定したり……そんなことには意味があると思えない。

・大事なのは、データと人間的な要素とをうまく融合させて収益が上がる方向へもっていくこと。

・店長によってすごい差があって、「(新しいことを)難儀だけどやるわ」って人と、「アルバイトの子がそんな難しいことできるわけないやん」みたいに何でもかんでも否定する人とがいますね。「そこを何とか」とお願いすると、「じゃあおたくらがマニュアル作って検証もスタッフ教育もぜーんぶやってくれたらええよ」みたいな。

「自分がどうしたいのか決めて動かないから、いろんな意見に負けてしまう」。「クラウドは危ない」とか、「データ分析しても意味がない」とか、いろいろ言ってくる人はいます。「聞き入れるところ」と、「曲げないところ」を自分の中で分けておかないと。

・吹っ切って、「僕はITのことを話す人」というキャラ付けにして、割り切っちゃった。「相手を納得させなきゃ」なんて考え始めるとキリがないし、そのたびに自分の軸を曲げてしまうようでは、かえって信用されない。

私たちには、結構自分自身の「思い込み」があり、今までの生きた経験の延長線上で物事を考える。その際に、数字はいつもコミュニケーションツールとして、介入することができる。そして、何よりも、どこでも言われるのは、自分の信念だけは曲げないこと。本気で生きるというのは、本来の自分を生きるということだなぁと。

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