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フィトグラフ |地域の品種名など/一般作物・植物名/地域名

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Wellな植物図鑑。植物の頑張る力を見習おう。地域植物の基本情報、分布、文化歴史、栄養成分など平たくサクッと知るために随時UP。なるべくフィトケミカル(植物が作りだす化学物質)を… もっと読む
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記事一覧

毛豆【青森県津軽地方】(枝豆/大豆の未成熟豆)

日本では、「大豆」は豆類に、成熟する前の状態「枝豆」は野菜類に分類されている。 基本的な情報は、大豆について記載。 <基本情報> 【ダイズ】大豆 学名:Glycine max (L.) Merrill 英名:soy beans マメ科ダイズ属 原産国:東アジア 主な生産地:北海道、宮城県、秋田県、滋賀県、青森県、新潟県など(農林水産省2021年) 紫色か白い花を咲かせる。 大豆の原種は、日本でも自生する「ツルマメ(Glycine soja)」とされる。大豆が日本に伝わっ

プラム(日本スモモ)

【スモモ】酢桃 学名:Prunus salicina 英名:Japanese plum、Asian plum バラ科サクラ属 落葉小高木 漢名:李 主な生産地:山梨県、長野県、和歌山県、山形県、青森県ほか(2021年農林水産省) ▼スモモの花 <基本情報>プラム=スモモは、総称。 日本で一般的に「プラム」と言えば生果で流通される「日本スモモ」を指すことが多い。欧米で古くから食されてきたものは「西洋スモモ」および「プルーン」と分類される。 同じバラ科のアンズ(Prunus

ニホンハッカ【北海道北見市・滝上町】/薄荷・ミント

<基本情報>【ニホンハッカ】日本薄荷、和種薄荷、薄荷 学名:Mentha Canadensis L. var. piperascens H.Hara 英名:Japanese peppermint シソ科ハッカ属 多年草 原産国:日本、東アジア 主な産地:北海道(国内)、インド(世界) <ハッカとは> 「ミント」の和名は「薄荷」で、数あるミント類の総称。ニホンハッカは和ハッカ、世界では和種薄荷(Japanese peppermint)とも呼ばれている。 他のミント類同様、地

ぼけしらずネギ【青森県十和田市】/ネギ

<一般的なネギの基本情報>【ネギ】葱 学名:Allium fistulosum 英名:Welsh onion、Leek、Spring onion、Green onion ユリ科/ネギ科/ヒガンバナ科(分類法による)/ネギ属 原産国:中国西部あたりとされている 主な産地:千葉県、埼玉県、茨城県、北海道、群馬県(農林水産省2020年・生産量順) ※以下、特に品種名の表記中「ネギ」「ねぎ」「葱」は参照元資料等に準じている。 緑色の葉の部分は筒状になっており、白い部分は巻いて重なっ

アンズ(八助梅)

【アンズ】杏、杏子 学名:Prunus armeniaca 英名:Apricot バラ科サクラ属 落葉小高木 原産国:アジア東部、中国の山岳地帯より北(諸説あり) 別名(古名):カラモモ 主な生産地:青森県、長野県、 香川県、栃木県(2018年) <基本情報>原産地といわれる中国ではかなり古くから薬として利用されてきた(紀元前3000年~2000年ともいわれる)。ヨーロッパへはアルメニア共和国経由で伝わった説があり原産地と考えられた経緯により学名の由来になっている。 同じ

カワラケツメイ

【カワラケツメイ】河原決明 学名:Chamaecrista nomame(Cassia mimosoides var. nomame) マメ科(ジャケツイバラ亜科)カワラケツメイ属 一年草 英名:Nomame senna、Cassia nomame 主な分布:本州〜九州、日本以外では中国東部、朝鮮半島 <基本情報> 河原や土手などに群生する植物。工事や帰化植物により減ってきている。 マメ科の特徴である蝶形花ではなく放射状にあまり開かずに咲く。 葉は他のマメ科同様に偶数羽

ゴボウ(柳川理想)

【ゴボウ】牛蒡または牛旁 学名:Arctium lappa 英名:Burdock キク科ゴボウ属 二年草 原産国:西アジアからヨーロッパとされる 主な生産地:青森県、茨城県、北海道。他に千葉県、宮崎県、群馬県など <基本情報>日本に野生種はなく、中国から生薬として伝わったとされる(平安時代の書物に登場)。古くは「キタキス」「ウマフブキ」と呼ばれ、室町時代の書物『庭訓往来(ていきんおうらい)』で「煮染牛房」が料理として登場する。 ▲ゴボウ ▼アザミ 「山ゴボウ」として流通

アオモリトドマツ/オオシラビソ/青森県など北東北

【オオシラビソ】大白檜曽 別名:アオモリトドマツ、青森椴松 学名:Abies mariesii マツ科モミ属の常緑針葉樹 英名: Maries’ fir(マリーズ・モミ) 分布:本州の中部以北、亜高山帯 その他別名:モロビ(秋田県)、トガ(石川県、マツ科ツガ属ツガに似ているから?)、他にはオオリュウセン、オオシラベなど(地域等は不明) <基本情報>日本固有種。緩やかな傾斜地では高さ25〜30mになるが、森林限界(高山などの環境条件で森林生育が不可能になる限界線)以上では低木

阿房宮(あぼうきゅう)/菊(イエギク)、食用菊/青森県・南部地方

<一般的な植物・作物の基本情報> 【キク(イエギク)】菊(家菊) 学名:Chrysanthemum morifolium 英名:Chrysanthemum、mum キク科キク属 多年生 原産国:中国 ▼主な生産地(食用菊) 愛知県(小菊)、山形県(延命楽・もってのほか)、青森県(阿房宮)、新潟県(延命楽・かきのもと) <基本情報>一般的に目にする菊は栽培菊のことを指す。栽培種は世界で多数あるが、観賞用も食用も分類上はこの1種のことで「イエギク」ともいう。資料によって「正式和

アブラナ、ナタネ 、菜の花

【アブラナ】油菜 学名:Brassica rapa L. var. oleifera DC.(B. campestris L.)、セイヨウアブラナは(B. napus L) 英名:rape flower、canola flower、field mustard(いずれも菜の花) アブラナ科アブラナ属 二年生 原産国:地中海沿岸から中央アジア ▼主な生産地 菜種:北海道(7,8割近く)、青森県、福島県、福岡県など なばな:千葉県、三重県、香川県、徳島県、東京都など <基本情報>

フノリ(フクロフノリ)

【フクロフノリ】袋布海苔、袋布糊 学名:Gloiopeltis furcata (Postels et Ruprecht) J.Agardh 紅藻亜綱スギノリ目フノリ科フノリ属 主な分布:日本全国各地沿岸、千島列島、北太平洋沿岸 地域名:ノゲノリ(千葉県銚子市) など。 <基本情報>「フノリ」は、フノリ属の総称。主に食用とされる種類はフクロフノリが主流で、他にはマフノリ(別名ホンフノリ、本州中部以南に分布、主に九州西岸)と、ハナフノリ(東北地方以南)がある。 潮間帯(ちょ

シナノキ

【シナノキ】科の木、榀の木、級の木 学名:Tilia japonica シナノキ科シナノキ属 落葉広葉樹 ※APG体系ではアオイ科 英名:Japanese linden、Japanese Lime 分布:北海道から九州までの山地 別名:アカシナ、シナ、東北地方などの一部ではマダ、マンダなど。 日本固有種(※国立科学博物館の日本固有種リストには他のシナノキ属の記載は有りシナノキはない) <基本情報>「Tilia」の語源はギリシャ語「tilos=繊維」の意味(世界大百科より)

ブルーベリー

【ブルーベリー】 学名:Vaccinium cyanococcus 英名:Blueberry ツツジ科スノキ属シアノコカス節 落葉低木(品種や地域によって常緑) 原産国:アメリカ 主な生産地:東京都(15%)、茨城県、長野県(農林水産省統計2017) 東京都内訳:八王子市、町田市、青梅市(食品データ館) 別名(俗称):アメリカスノキ(アメリカ酢の木)、ヌマスノキ(沼酸木)、ヌマスグリ(沼酸塊)※和名登録が不明 <基本情報>「ブルーベリー」の名は、Cyanococcus節、

ハトムギ(中里在来)

【ハトムギ】鳩麦 学名:Coix lacryma-jobi var. ma-yuen イネ科ジュズダマ属 一年草 英名:Job's tears; Adlayまたはtear grass 原産国:インド、インドシナ半島付近とされる 主な生産地:岩手県、栃木県、富山県、島根県、北海道など。※富山県が2016年から3年連続国内トップと記載あり(越中とやま食の王国) 世界ではインド、東南アジア、中国など <基本情報>多年草「ジュズダマ」の変種。可食部は偽果及び苞鞘(ほうしょう/苞が変