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【中国・四国・九州地方編】アートに泊まれる・アートと過ごせる 宿泊施設 5つ

「Go Toトラベルなんてなくても、出かけられるものなら旅行に出かけたーい!」という旅行好き・アート好きのみなさん。

なかなか旅行が出来ずもどかしい日々ですが、「安心して移動ができるようになったらもう一度訪問したい」、「まだ行ったことがないので行ってみたい」、アートも楽しめる宿泊施設をピックアップし、【東日本編】【近畿地方編】【中国・四国・九州編】の3回に分けてご紹介しています。

【東日本編】【近畿地方編】に続き、今回は【中国・四国・九州地方編】をご紹介します。


【中国・四国・九州編】

1) GALLERIA MIDOBARU (大分県別府市)

個人的に今一番泊まってみたい宿です。大分県別府市に2020年12月18日に開業したばかりのGALLERIA MIDOBARU(ガレリア御堂原)

館内には、目、大巻伸嗣さん、島袋道浩さん、青木美歌さんと、注目の日本人アーティストによる作品が点在。これらの作品は「別府」からインスピレーションを得て生まれたアート作品なのだそうです。

「体験価値を高めるサイトスペシフィックなホテル」というコンセプトのもとにデザインされたホテル。建築も 別府の地質や断層をイメージし”外側と内側が交互に登場する特徴的なつくり”とユニークです。

このホテルのコンセプト立案・作家キュレーション・制作管理を手がけるのは、大分県別府市を活動拠点とするアートNPO・BEPPU PROJECT。別府で毎年開催される、国際的に活躍する1組のアーティストを招いた個展形式の芸術祭『in BEPPU』のほか、「ベップ・アート・マンス」などの多様なアートイベントも手掛けています。今年は2020年12月12日(土)~2021年3月14日(日)まで『梅田哲也 イン 別府』が開催されています。

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2018年の「アニッシュ・カプーア IN 別府」

2) 浜脇の長屋 (大分県別府市)

部屋を包む幻想的な真っ青な光。築100年以上経つ長屋を改装した宿泊施設。こちらも一度泊まってみたい宿「浜脇の長屋」です。

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こちらも先ほどご紹介したBEPPU PROJECTの手がけたもの。「in BEPPU」の前身の芸術祭「混浴温泉世界2012」で、アーティスト・廣瀬智央さんによって制作された作品「天空の庭」が宿泊施設として生まれ変わりました。

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廣瀬智央さんは、昨年アーツ前橋で開催された大規模個展「廣瀬智央 地球はレモンのように青い」展で、身近なものを素材としながらも宇宙のような広がりを見せる作品群が印象的でした。こちらの「天空の庭」も写真だけでも美しいですが、実際にその空間全体を”体感”したい宿泊施設です。

※ 現在は予約受付を休止いたしているそうです。

3) ベネッセハウス(香川県・直島)

今や、言わずと知れたアートの聖地・直島。その中でも、最初期の1992年にオープンした美術館とホテルが一体となった施設「ミュージアム」。その後も「オーバル」「パーク」「ビーチ」と、計4棟の宿泊棟がオープンしています。これらの建築はすべて安藤忠雄さんの設計によるもの。

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過去に宿泊しましたが、早朝や夜にも屋外作品が楽しめたり、ベネッセハウスミュージアムを23時まで鑑賞できたり、また、ホテル内にはアントニー・ゴームリーや杉本博司さんの作品など宿泊者だけが見られる作品があったり。思いきり直島を満喫するなら、宿泊をオススメします。

一方で、直島は民宿に宿泊して、大竹伸朗さんの手がけた銭湯・直島銭湯「I♥湯」に入浴して…というのもまた楽しいので… こちらも捨てがたいです… 何度行っても直島は魅力的な島ですね。

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4) 御船山楽園ホテル(佐賀県武雄市)

御船山の山麓に江戸時代後期につくられた大庭園・御船山楽園。こちらの庭園に隣接する御船山楽園ホテル。その目玉はなんといっても、teamLabがロビーのフロアをまるごと”アートの森”に仕立てた「呼応するランプの森とスパイラル−ワンストローク」

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御船山楽園では、2015年から毎年夏から秋にかけて「チームラボ かみさまがすまう森」が開催され、広大な庭園のなかでteamLabの多数のインスタレーションが展開されます。

こちらは宿泊者以外でも入場可能で、チケットがあればロビーの作品も鑑賞することができますが、宿泊者はイベントの鑑賞時間以外の時間でも鑑賞できるのが嬉しいところ。

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「呼応するランプの森」は、人がランプに近づくとそこからランプどうしが呼応するように光が伝播していく作品。人が多いとその”呼応する”様子が分かりづらいのですが… 深夜や早朝、誰もいないこの空間ではただ一色のライトだけが光っていて、自分がそこに足を踏み入れると自分を起点に次々と光が広がっていくのを体験することができ…  感激です。

5) A&A リアムフジ / ジョナサン ハセガワ(岡山県岡山市)

世界的に活躍する現代アート作家と日本人建築家がタッグを組んでデザインした宿泊施設を岡山に誕生させていくものでプロジェクト「A&A」(Art and Architecture)。

ディレクターはギャラリストの那須太郎さん、アドバイザーは建築家の青木淳さん、プロデューサーは石川文化振興財団理事長の石川康晴さん。

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《リアム フジ》 外観

現在は「リアム フジ」「ジョナサン ハセガワ」という2つの宿泊施設が展開されています。人のような不思議な名前の宿泊施設ですが、「リアム フジ」はアーティスト・リアム ギリックと、アーキテクト・MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOが、「ジョナサン ハセガワ」はアーティスト・ジョナサン モンクと建築家・長谷川 豪さんがタッグを組んで手がけたもの。

アーティストによる芸術であると同時に、建築家による建築でもある「作品」。1日1組ずつしか体験できない一軒家サイズの作品というのも、豪華ですね。

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《A&A TUBE》 (フィリップ・パレーノと青木淳建築計画事務所によるパヴィリオン)

3年に一度「岡山芸術交流」という大規模なアートイベントも開催される岡山市。2022年にはアーティスティックディレクターにリクリット・ティラヴァーニャが就任することが発表されています。この頃には自由に移動ができるようになっていることを祈ります…

また、A&Aからも歩いて回れる近代建築巡りも楽しいです。


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※その他の地域の記事はコチラから

【東日本編】

【近畿地方編】

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どうか早くお出かけが出来る日が来ますように。そして、それまで宿が残っていてくれているように、自分の家から近い施設を何かしらのかたちで利用して行ければと思います。

COVID-19が収束したら行きたい、全国の面白そうな美術館もまとめています。


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