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【近畿地方編】アートに泊まれる・アートと過ごせる 宿泊施設 5つ

「Go Toトラベルなんてなくても、出かけられるものなら旅行に出かけたーい!」という旅行好き・アート好きのみなさーん。長距離の移動がなかなか叶わず、一方では観光業の苦境も耳にして もどかしい日々ですね…

「安心して移動ができるようになったらもう一度訪問したい」、「まだ行ったことがないので行ってみたい」、アートも楽しめる宿泊施設をピックアップしてみました。【東日本編】【近畿地方編】【中国・四国・九州編】の3回に分けてご紹介していきたいと思います。

【東日本編】に続き、今回は【近畿地方編】をご紹介します。


【近畿地方編】

1) HOTEL ANTEROOM KYOTO (京都府)

もともとは学生寮として使用されてきた建物を活用したというHOTEL ANTEROOM KYOTO

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特徴的なのは、蜷川実花氏、名和晃平氏、木村 舜氏、ヤノベケンジ氏、宮永 愛子氏ら著明なアーティストの手がける「コンセプトルーム」。部屋全体がアーティストの世界観に包まれます。また、アーティストだけでなく、京都を拠点に活動するアートスペース「KYOTO ART HOSTEL kumagusuku」によるコンセプトルームも。

また、エントランスからつながる「GALLERY9.5」というギャラリーも併設され、さまざまな企画展や、彫刻家・名和晃平氏がディレクションを務める「SANDWICH」との共同プロジェクトも進行中。

このほか、コンセプトルーム意外にも館内には大山エンリコイサム氏や鬼頭 健吾氏らによる多数のアートワークが。これらの作品は購入も可能なのだそうです。

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あと、朝ごはんがボリューム満点かつとても美味しいので、宿泊の際にはぜひ朝ごはん付きでどうぞ!

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※ 過去に宿泊した際のブログです。

2) BnA Alter Museum (京都府)

「美術館でもホテルでもない実験と発信の場、宿泊型ミュージアム」というコンセプトの「BnA Alter Museum」

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(まるで セレクトショップのようなエントランスです)

こちらにあるユニークな施設は、エントランスのギャラリーとさらには非常階段をつかった”高さ30メートルの縦型ギャラリー”。こちらのギャラリーは入館料を支払うことで宿泊者以外も見学可能です。(この記事のtopの写真はこちらのホテルの写真です。)

わたしも現在もこちらのギャラリーに伺ったことがありますが、約10フロア分の階段をのぼりながら作品を見ていくというのはなかなか不思議な体験です…(そして、作品を見ながらだと難なく徒歩で昇れてしまうのも驚きだったり…)

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(高所恐怖症の方はご注意を…!)

また、客室は梅田哲也氏、真鍋大度氏らの手がける31部屋の「泊まれるアート作品」となっています。

この「BnA」は、東京エリアにも BnA STUDIO Akihabaraや、BnA HOTEL Koenjiと、同様にアートを取り入れたホテルを展開。2020年夏には、東京日本橋エリアにBnA_WALLもオープン予定。こちらでは、「宿泊費の一部がアートルームを制作したアーティストに還元される、パトロンシステム」なんていうユニークなシステムも取り入れられるようです。

※追記※ 2021年に宿泊に伺いました。大平龍一氏による部屋で、宿泊者は1人1枚、壁に5円玉を貼り付けることができるという体験もできる作品です。

3) node hotel (京都府)

「非日常の贅沢ではなく、暮らしの中でアートを身近に感じられるアートコレクターの住まいのようなホテルを、理想の暮らしを体験する場所として作りました。」というこちらのホテル。

1Fパブリックスペースには、世界的に評価の高いアーティスト作品を数多く展示し、そしてもちろん客室にも「アートコレクターの住まい」をコンセプトにアート作品を展示。

ゲルハルト・リヒター氏や、加藤泉氏、杉本博司氏らの作品がさりげなく客室の中に取り入れられ、先に紹介した2つのホテルのアーティストごとのコンセプロルームと比べると、本当に”日常”の中でアートと過ごす楽しさを感じられそうですね。

4) ホテル川久 (和歌山県)

1989年、日本のバブル絶頂期にヨーロッパ、アフリカ、アジア…、そして日本各地から夢に魅せられた一流の技術をもつアーティストが集められ、始められたという「世界の数奇屋」をつくるプロジェクト。総工費400億、延床面積26,000平方メートルという大規模な ”世界中の城を融合させた夢の城”「ホテル川久」

(写真で見ても、とにかく建物がすごいです…)

1993年には村野藤吾賞を受賞したというこちらの建築は、中国北京の紫禁城の瑠璃瓦”老中黄”、イギリスでレンガ技術においてベスト3に選ばれたIBSTOK社によるデザインのレンガ陶芸家・加藤元男氏の陶板の壁イタリアのモザイクタイルなど、世界各国の素材・意匠が取り入れられているようです。

また、屋外には彫刻家・バリー・フラナガンによるうさぎの彫刻(箱根 彫刻の森美術館や館林美術館にある彫刻も有名ですね。)、館内にはダリの立体作品やヘンリー・ムーアの彫刻などもあるようで、建築と作品、ともにたのしむことが出来そうなホテルです。

なお、ホテルとして宿泊できるだけではなく、2020年6月には、私設美術館「川久ミュージアム」としてもオープン。宿泊者以外も見学が可能となったようです。

5) ホテルロイヤルクラシック大阪(大阪府)

2009年に惜しまれつつ閉館した旧新歌舞伎座の跡地に誕生したホテル。建築家・隈研吾氏により、もとの歌舞伎座の意匠を継承した建築となっています。

質や目利きを重視した “ミュージアムホテル”を目指し、館内には29作家、100作品以上の現代アートが展示されているそうです。

特に、1960年代に関西のアートシーンを牽引した具体美術協会の作家の作品を多く取り扱っているそうで、土地柄を意識しているのが嬉しいところですね。このほかにも草間彌生氏や舟越桂氏らの作品がフロントやエレベーターホール、そして客室にもしつらえられているようです。

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番外編) 閉館してしまった宿

実は、今回こちらで紹介したいと思っていたものの、すでに閉館してしまったホテルも。

大阪にあった「ホテルWBFアートステイなんば」は、淺井裕介さんの泥絵のデザインを取り入れた食堂などがとても心地よい宿でしたが、2020年6月をもって閉館。

また、京都でいつか宿泊したいと思っていた「KYOTO ART HOSTEL Kumagusuku」は、2020年5/31に宿としての営業を終了し、今年の春にリニューアルオープンを予定とのこと。

宿も閉館してしまうものなのだと思い知りました… ”いつか行きたい”と思っている宿も、”いつか”ではなく行けるタイミングで… まさに今の時期に遠出するのは難しいですが、あえて普段は泊まらない身近なところに宿泊したり、食堂などの施設を利用したりして利用して行きたいですね…

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※その他の地域の記事はコチラから

【東日本編】

【中国・四国・九州地方編】

COVID-19が収束したら行きたい、全国の面白そうな美術館もまとめています。


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