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都市経営プロフェッショナルスクール受講開始前の公民連携の認識

 Plat Fukuoka cyclingの安樂は今年から開講となる都市経営プロフェッショナルスクール・九州キャンパスに参加します。
 スクールが本格的にスタートする今だからこそ、いまの自分の認識している公民連携を主体的に実行する人間象を記述しておこうと思います。
 都市経営プロフェッショナルスクールをご存じない方は、下記のリンクやnoteでもOBOG の方々が経験をアップしてますのでご覧ください。

社会人が公民連携を目指すときの動機についてー「公民館」が掲げる社会教育理念から考える

 Plat Fukuoka cyclingの安樂は、普段はFukuoka City Hallで勤務しながら、Bicycle Friendlyな都市・福岡を目指すPlat Fukuoka cyclingでの活動を3年ほど継続してきました。私にとって自転車は趣味でもありますが、一方で快適な都市空間を創造するモビリティーであり、自転車の活用したウォーカブルな都市・福岡が今後のクリエイティブな都市戦略や高齢社会における地域課題解決になると考えています。原則「民(private)」として活動しながら、「公(City Hall)」での仕事で連携のチャンスを探るようなスタイルをとっています。

 この内容を最もわかりやすく説明してくれたのが公民連携の「公民」という名を関した施設「公民館」です。公立公民館は、社会教育法における学校教育以外の教育活動すべて(社会教育)を担う施設として設置されています。「社会教育」の考え方について、国は以下のように定義しています。

 社会教育とは「単に個々人の「趣味・教養」を充足させるだけのものにとどまるのではなく、新しい「公共」の形成を目指し、「国民や地域住民として必ず対処することが必要な課題についての学習」や「地域の課題解決活動」に係る分野などに、特に重点を置き、地域住民の参画を促進しつつ、効果的に推進すること」

文部科学省生涯学習政策局社会教育課:新しい時代の社会教育,2006.2

 つまり、公民館はいわゆるリスキングの拠点としての機能が求められていると言えます(実態は自治体や公民館長により様々と思います)。また公民館は公設以外でも広義の意味で喫茶ランドリーのようなものまで含めることができます。それに気がついたのは『公民館のしあさって』(ボーダーインク刊)を読んでからです。

 私安樂にとっては、趣味であった自転車が完全に自分を充足させるものから、都市空間や都市経営のあり方まで思考するようになっています。

 ここで伝えたいのは、公民連携を目指すきっかけは、「趣味や教養」からはじめることでその可能性は大きく広がるということです。

 もちろん、今の本業が直接公民連携に関する業務を主導的に動かすことができる立場にいる方は、ぜひそのまま活動されるといいと思います。でも他部署にいながらも自分の「趣味・教養」の分野で活動することは、人事異動でも揺るぐことのない活動地盤が築くことができる点で強いです。サラリーマンである限り人事異動がつきものです。どんなに公民連携部署の職務で活動できても辞令1つで別部署の人になってしまいます。どんなポストにいても動き続けるためにも本業とのミクストが重要だと思います。

実践するための社会関係資本をつくる

 都市経営プロフェッショナルスクールでは、どんなテーマでも実践が求められます。いかに公民連携のトリガーとなる人材になれるかが重要だと感じています。Plat Fukuoka cyclingは、下積み的な活動を3年ほど続けてきましたが、2023年5月末に初めて行政と連携するかたちでのイベントの実践にまでたどり着きました。

 このイベントは、福岡市南区の那珂川河川敷の公共空間の利活用によるエリアのポテンシャルを引き上げを目指すエリアプラットホームである「那珂川みらい会議」に開催の提案をしたことで実現したものです。

 提案できたのは、那珂川みらい会議のメンバーである九州芸術工科大学の先生が私が以前主催したトークイベントに来ていただいたことがきっかけでした。このnoteの走り出し草創期に、福岡で自転車をテーマにした連続トークイベント「自転車100カイギ」があったのがとてもすばらしい社会関係資本になったのは本当に運がよかったと思っています。イベントに賛同いただき出店していただいた移動喫茶や飲食店(デリバリー)、本屋さん、シェアサイクルの臨時ポート、自転車マルシェなども過去のイベントでのご縁によるものです。

 ここで重要なのは運も大事だし、その運がきっかけに生まれたご縁を育てることだと思いました。
例えばお店であれば普段からできる限り訪れて利用し顔出すことで、出店をしてもらえる地盤を固めていく。やはり2〜3年は必要なのかもしれません。

この点は木下斉さんも社会関係資本の重要性を、下記記事で的確に述べてくださっています。

他力を使うこと、そして最後にデザイン力もあればあるだけ力になる

 実践において、自分でできることは一度全部自分の力でやってみるのが最大の経験になります。Plat Recontreというイベントはこれまで2回、自転車店のメンバーを中心としたクローズなサイクリングイベントとして開催してきました。自分でチラシや参加フラッグを作り、参加していただける方へお声がけ(営業)し、当日受付とコーヒーとケーキーのセットを提供するシンプルなものですが、とてもいい経験になりました。
 今回のイベントでは、占用手続き関係と屋外での映画上映のための資機材を社会実験の事務局である那珂川みらい会議(他力)に頼らさせていただきました。安樂はその以外の移動喫茶やデリバリーランチのレストランや本屋さんの出店、サイクルマルシェの調整(マルシェ実施主体はいつもお世話になっている自転車店)から始まり、宣伝のフライヤーから会場の実施計画の作成までを自作しました。
 この他力について、木下斉さんは下記記事で的確な示唆を示していただいています。

 この記事にもある通り、他力を使うためには、ビジョンを示さなくてはなりません。
 ここでやはり開催への大きなエンジンとなったのは、イベントフライヤーだと感じています。

Plat Recontre2023springフライヤー
多くの協力とスポンサーで実現しました。

 コンセプトやイベントの雰囲気をできるだけシンプルな絵とキャチコピーで使えることで関係者のイベント開催のイメージを固めることができたと思っています。この絵は写真からPhotoshopで線データー化したものをイラストレーターで修正して作成しました。特段高度なデザイン力は求められないとは思っていますが、こういったツールをもっておく必要を感じています。
 個人的には、今後より都市の将来像を可視化する目的としてCGグラフィック(TwinmotionとUnreal Engine)を作成できる技術を勉強中です。

今後へのメモ

 都市経営プロフェッショナルスクールでは、様々な活動をされている講師陣、OBOG、そして同期受講生との出会いがあると思うと楽しみです。Fukuoka City Hallとしてできるミッションが予期せぬ人事異動により生まれ、Plat Fukuoka cyclingとしての活動やそれ以外の自身のプロジェクトに活かせると思うとこちらも大変な日々が続くと思われる一方で、ここに記載した内容が受講が進むにつれてどれだけ進化していくのかも楽しみです。受講はこれからですので、今後の実践と思考の変化を見守ってただけると幸いです◎


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