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美容室 / お好み焼き

今日こそは!

と言ってもたいしたことではない。でも、自分には一大事。単に美容室に行きたいというただそれだけのこと。

あとくせっ毛が勃発しているからストレートかけたいなあ、でも痛むだろうなあと、暇になると悩んでいるうちに『もうあかん』という時期が来る。その『もうあかん』の時期というのは白髪が出て来る頃。約一か月くらいかな。

白髪は自分からは見えないので気にしなければいくらでも放っておける。が、しかし、その時期になると、会う人会う人に『どうしたの?どうしました?』とか『私が仕事で負担かけているから。』とか『苦労させてごめん。』と実にさまざまなネガティブな発言を投げかけられる。

いやいや、もう白髪なんてあっても良い年齢だよ。と説明するのも野暮なのでちゃんと鏡をみることにしよう。
そうすると・・・・。なるほど疲れて見える。なるべく景色を汚さぬよう、なるべく綺麗にしていよう。

***

昨日、『お好み焼きが食べたいな~。』と呟いていたところ『明日美容室が終わる頃に迎えに行くよ。外で食べよう。』と言ってくれた。

が、自分で作りたかったのよね。

夕闇の町を自転車でビュンビュン走る帰り道。

お餅とチーズと豚肉とキャベツにもやしに紅ショウガ、卵。自転車の籠は食材でいっぱいだ。

ちょっとボリュームあり過ぎてひっくり返すのに難儀した。到底二人では食べれないと思ったその量を、私たちはぺろりと平らげた。それぞれの子供の時代の思い出話などをして。

お好み焼きはごちそうではないのかも知れない。けれども、食べたり作ったりしていると、何故だか色んな思い出に結び付く心にも美味しい食べ物だ。

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