見出し画像

【お知らせ】総合文芸同人誌『Rich』を創刊します

みなさんこんにちは、田村奏天です。突然のご報告なのですが、5月の文学フリマ東京に向けて、新しい同人誌を作ります。諸文芸を幅広く扱うこの雑誌、名前を『Rich』といいます。名前の由来は母校であり、勤務地(といっても学生コーチのアルバイトですが……)である、立教池袋中高の略称「立池(リツイケ)」の音読み。同校文芸部発の作家たちを中心として、短詩系だけでなく、幅広い「文芸」を披露する媒体です。ちゃんとした「創刊の辞」は、そういうのって創刊号に載っていてようやく役割を果たしてくれると思うので(というのと、まだ執筆最中なので……)省いて、経緯だけ軽く説明します。

 以前から、文芸部を出た面々の行く先を見つつ、卒業以降につくることをする場を作っておきたいな、という構想がありました。もちろん、本当につくることに駆られているのなら、そういう場には気がつけば立っているものだとも思うけれど、部活動というシステムから受動的に解放されたとき、そもそもきっかけに対するセンサーが弱かったり、きっかけを得ても選んだ場が悪いものに変質してしまったりして、意図していなかった方の分岐ルートを辿っていた人がいると思う。あるいは、つくり続ける中で、純粋に作る人たちのハブとして機能するものがあってもいいよなあ、と思うことだってある。
 文芸部の延長線として卒業後アクセスしやすい「活動する理由」になりつつ、しかし、部活動とはまた違った水準の品質・システムで世界に向けた活動をしていければいいな、と思ったとき、一番簡単な選択肢が自分でそういう雑誌を作ってしまうことだったので、とりあえずやってみようというわけです。

 はじめるにあたり、とりあえず動いてくれるメンバーを何人か確保し、今日、何段階かある〆切のひとつめを迎えました。着々と作品が集まってきています。まずは創刊号、彼らとともにどこまで頑張れるのだろうかと、ボク自身もワクワクしています。でも一方で、集まった仲間内で完結する結社的なコロニーにはなりたくはないな、とも思います。例えば投稿欄のような、パブリックな企画もやってみたい。まだ大層な夢でしかない企画案がいくつも浮かんでいますが、そういう意味で「文芸誌」、パブリケーションに育っていければ嬉しいです。
 また、雑誌としてだけでなく、WEB上でもいくつかの形で発信していく媒体としても活動予定です。インターネット系のツールに強い人材が不足しているので、媒体とボクら自身が成長するまでの間はこのnote等「アトリエ ヒトノマ」を活用していきますので、よろしくお願いします。

 最後に、書き途中の「創刊の辞」から一節だけ引いておきます。役割とか格好つけて言ったけれど、発行後には全文インターネット掲載しますので、そちらも是非、チェックしてみてください。

「Rich」とは豊かさ。豊かさとは読者の気概を変質させる品位ではなかろうか。あるときはパリに堂々と身構えるオートクチュールのように、またあるときは拳を掲げて高々と歌い上げられるロックンロールのように、文芸という茫漠とした荒野になんとも雄々しい風を吹かせるような力強い場を、筆の輝きを何よりも信じるあなたと共有できれば嬉しい。

アトリエ ヒトノマ「創刊の辞」『Rich 1』

・各種書誌情報
  書名:『Rich vol.1』
  発行元:Rich
  編集:『Rich』編集部
  Produce & Direction:アトリエ ヒトノマ
  発売予定日:2024年5月19日(文学フリマ東京にて発売予定)
  本体価格:未定

・Rich 公式SNS
 X(Twitter):@BungeiRich
 Instagram:@bungeirich

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?