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No.80 ユウすけ音楽物語 第13話『一言』


どうも
キュウリのキューちゃんはオレンジのやつしか食べれないユウすけです


前回まで

新しいバンド『pain』にも馴染んできて、ライブを目指して日々練習
そんなある日のスタジオでドラムが...



スタジオ練習は月に2回くらい

俺は家から車で一時間半くらいかけて吉祥寺まで移動してた


今思うと嫌だな(笑)
距離ありすぎ


当時は毎回楽しみに通っていたもんさ


そんなスタジリハのある日

ドラムが言った




『このボロボロの作業車さ、毎回あるじゃん?こいつら何のために音楽やってるのかな。こうはなりたくないよな』



当時20代前半だった俺は『音楽』をやる意味に迷っていた


心のどこかに

でかい舞台でできたら良いな

は、あったものの
俺自身それに見合う練習もしてなかったし完全に舐めてるよねって


音楽を続けるキッカケにpainはなってくれたけど、俺がやりたい音楽なのかなって15%は疑問を抱えながら参加してた

そもそも目指す形すら迷っていたんだよね



俺たちが練習するスタジオには、たしかにほぼ毎回と言って良いくらい、中が一切整頓のされていない汚い白いワゴンが停まっていた

スタジオ内で2回くらいすれ違ったことがある薄い記憶では、メンバー全員の風貌も『明るい』とは真反対の印象

どんなジャンルをやっているのか、何人編成なのか、全く分からない


けど、俺たちはどこかで同じことを考えていたはず
それをドラムが言葉にした


『そうだよな』


って、皆薄ら笑いでバカにしていたと思う


俺たちは自分たちの見る先だって霞んでいるクセに、目の前にいる笑顔で音楽を続けている他人をバカにしていた

ダサい


その一言で片付けていた



今の俺に戻る

俺はまもなく40になる
このバンドを再開した時は34歳くらい

playfully(前bug story)は、そのバカにしていた年齢や状況をコピーするかのような自分でスタートした


俺は今真剣に向き合ってる
プロを目指していなくても音楽は出来るし、俺なりにやれる形で続けている

白いワゴンに乗らずとも...



あの時のドラムの一言が、たびたび思い出される


俺は『こうなってる』んだよね

でもさ、楽しいのよ

やりたいことをやってるってだけでワクワクするし

楽しいんだよ


あの日の自分に説教したいよ


たぶんあの頃より練習してるし、あの頃より向き合ってる


人生の中で音を楽しめる自分になれてるだけで、なんか得してる感じ



painに所属した意味は、たぶんここにあったのかなって今思う


過去の話から現代の自分に繋がってしまった


いや、やっぱりたびたびつながるからさ

俺にとって大切なことなのよ


次はLIVEの話を書くね



次回
『ついに!LIVE!』

ほんならね〜

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