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「恥ずかしいから」

今日も夕陽がきれいだった。

立ち止まって、写真を撮っている人人人。

ほら、あそこにも、

自転車を漕ぐのをやめて、写真を撮っている。

赤く燃える情熱の焔のような世界、

今まさに燃え尽きようとしている刹那、

遮る線のない世界、片寄りのない世界、

だだっ広い世界、皆が求めているのかなぁ。


少し、冷たく感じる夜の空気に包まれると、

我が身の表皮から漏れ出る何かを、出ないように、

手の平を充てがい、摩りながら中と外の温度差を感じて、

まるで幽体離脱でもするかのように、必死で抑えている。


とても大切なもの、今出ちゃうと大変なことになるもの、

奇想天外だけど、今は出る時ではないと言って聞かせるように、

表皮を手の平で抑えながら、薄暗がりの街中をすり抜けていった。


あの感覚はなんだったのだろう。

家に帰ってからも考えたが、全く想像がつかない。


ただただ、人恋しく、秋の季節だから感じるもの。

隠そうとしても、身体は正直に反応してしまう。

そんなものだったのだろう。

恥ずかしいかな恋しいもの。

ほんと恋しい。

まじ恋しい。



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