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安い!栄養豊富!自家栽培も!もやしの魅力に迫る

はじめに

もやし…安いですよね。給料日前の強い味方ですよね。
どんなに高くても、200グラムの普通のパッケージなら30円前後で買えますよね。(コンビニ除く)…いや、少しお値段してもコンビニでも安く買えますね。野菜不足だけど、ちょっと最近キャベツ高いし、などとという時の強い味方です。

今日は、一見地味だけど、実はとても頼れる野菜、もやしの隠された魅力に迫ります。
レシピや栽培法もありますよ!

もやしの栄養価

実は、あんなひょろひょろして水分だけに見えるもやしですが、実は栄養豊富、体にも優しい食材なんです。

  1. ビタミンC もやしは、ビタミンCを豊富に含んでいます。大体一食分(100g)のもやしには、約8mgのビタミンCが含まれており、これは成人の1日の推奨摂取量の約10%にも相当します。ビタミンCは、免疫機能の維持、コラーゲンの生成、抗酸化作用などに重要な役割を果たします。サプリより天然ビタミンCの方が体にはいいですよね。

  2. 葉酸 もやしは、葉酸の優れた供給源です。100gのもやしには、約60μgの葉酸が含まれています。葉酸は、細胞分裂や DNA合成に関与し、特に妊婦さんにとって重要な栄養素なのは、皆様ご存じのとおりです。

  3. カリウム もやしには、カリウムも豊富に含まれています。100gのもやしには、約140mgのカリウムが含まれています。カリウムは、血圧の調整、筋肉や神経の機能維持に役立つのです。

  4. 食物繊維 もやしは、当然ながら食物繊維も豊富に含んでいます。100gのもやしには、約1.8gの食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸の健康維持、便秘の予防、血糖値の調整などに役立ちます。糖尿病予防に「食べ順」という方法を勧めるドクターが多いですが、食事の初めにもやしのおかずを一皿よく噛んで食べると、血糖値スパイクが起きにくくなります。

  5. タンパク質 もやしには、タンパク質も含まれています。100gのもやしには、約3.5gものタンパク質が含まれています。タンパク質は、筋肉や臓器の構成成分であり、健康な身体づくりに欠かせない栄養素です。意外かもしれませんね。

  6. 鉄分 もやしには、鉄分も含まれています。100gのもやしには、約0.8mgの鉄分が含まれています。鉄分は、赤血球の形成や酸素運搬に関与し、貧血の予防に役立ちます。

これらの栄養素に加えて、もやしにはビタミンB群やマグネシウムなども含まれています。さらにもやしは低カロリー(100gあたり約14kcal)であるため、ダイエットにもばっちりです。

ちなみに食物繊維が最も多く含まれるのは、豆や茎の部分ではなく「ひげ根」の部分だそうです。他にもミネラルなども含まれていて捨てるにはもったいない部分。食べにくいと思われる節があるかもしれませんが、できたら丸ごと召し上がってくださいね。その代わりよく噛んで!
噛むことは脳の活性化などにも大きな効果があります。

このように、「安いから」だけではない、非常に魅力的な食材なのです。

もやしの経済性

確かに安いもやし。しかも栄養豊富。
でも、なぜ安いのか。
そこが気になる方も多いと思います。
実は、環境にも優しい農作物なのです!

・栽培に時間がかからない
もやしは、栽培期間が約5〜7日と非常に短いんです。短い期間で収穫できるため、他の野菜に比べて生産コストが段違いに低く抑えられます。
ハツカダイコンと呼ばれるラディッシュでも、ハツカ(20日)という名前がついていますが、商品になるほど大きく育つには30日ほどかかるんです。その六分の一という非常に短期間で、もやしは食べごろまで栽培できてしまうんですね。

・栽培が簡単
もやしの栽培には、広い土地や複雑な設備が必要ありません。温度と湿度が管理された室内で、水だけを与えて育てることができます。肥料もいりません。このシンプルな栽培方法により、生産コストがぐんと抑えられます。
(実は自家栽培もできます。お子様の食育にも最適! その方法はのちほど…)

・大量生産が可能
栽培が簡単なうえに、一度に大量に作ることができるということは、それだけコストが抑えられるということです。安いわけですね。しかも先述した通り、栄養豊富!

もやしのちょっと変わったレシピ

もやしといえば、ナムルか炒め物、みそ汁の具、または家系ラーメンに山盛りという、そんな使われ方がまず思いつきますよね。
でも、それでは飽きる…いくら栄養豊富でも、決まりきった食べ方ではつまらないですよね。
そこで、ちょっと意外な作り置きもやし料理をご紹介します!

もやしの漬物風
材料:

  • もやし:1袋(200g程度)

  • 塩:小さじ1

  • 酢:大さじ2

  • 砂糖:大さじ1

  • 唐辛子(お好みで):1本

作り方:

  1. もやしを洗い、熱湯で1分ほど茹でる。

  2. 茹でたもやしを冷水で冷まし、水気を切る。

  3. ボウルに酢、砂糖、塩を入れ、よく混ぜて調味液を作る。

  4. 水気を切ったもやしを調味液に漬け込み、冷蔵庫で30分以上冷やす。

  5. お好みで、細切りにした唐辛子を加える。

漬物は、日本人になじみ深い食べ物ですが、もやしでも浅漬けができちゃうんです。もちろん市販の漬物のもとを使っても、一味違ったもやしの漬物を召し上がることができます。普段の漬物代わりにどうぞ!

この調子で、エスニックなもやしの食べ方をどんどん紹介します!

・タイ風もやしのサラダ

材料:もやし、ナンプラー(魚醤)、ライム果汁、砂糖、唐辛子、パクチー

作り方:茹でたもやしを冷水で冷まし、水気を切る。ナンプラー、ライム果汁、砂糖、刻んだ唐辛子を混ぜ、ドレッシングを作る。もやしにドレッシングを和え、刻んだパクチーを散らす。

・ベトナム風もやしのスープ

材料:もやし、鶏がらスープの素、レモングラス、鶏肉、ニンニク、赤唐辛子

作り方:鶏がらスープに、潰したレモングラス、鶏肉、スライスしたニンニクを加えて煮込む。火が通ったら、もやしと刻んだ赤唐辛子を加え、さっと煮る。

・韓国風もやしのチヂミ

材料:もやし、小麦粉、水、卵、ニラ、ニンニク、コチュジャン、ごま油

作り方:小麦粉、水、卵を混ぜて生地を作る。生地に、もやし、刻んだニラ、ニンニク、コチュジャンを加えて混ぜる。フライパンにごま油を熱し、生地を薄く広げて焼く。

・中国風もやしの炒め物(ジャージャー麺風)

材料:もやし、豚ひき肉、甜麺醤(テンメンジャン)、豆板醤(トウバンジャン)、醤油、ごま油、ニンニク、生姜

作り方:フライパンにごま油を熱し、みじん切りにしたニンニクと生姜を炒める。豚ひき肉を加えて炒め、火が通ったら、もやし、甜麺醤、豆板醤、醤油を加えて炒める。

美味しそうでしょう!
これはほんの数例にすぎません。ない材料は、お手元の調味料で工夫してみてください。筆者のおすすめはオイスターソースを使ったシンプルな炒め物ですが、しゃっきりとした歯ごたえを残すために炒めすぎないのがポイント。

もやしは東アジアで広く楽しまれている素材なんです。今や、欧米でも大注目されている、栄養豊富で低カロリーな食材でもあります。
特にアメリカ。健康志向の高まりから、もやしのような低カロリーで栄養価の高い食材が注目されています。アジア系移民の増加に伴って、エスニック料理が人気を博していることも、もやしの消費増加に影響しています。また、植物工場などの新しい農業技術を用いたもやしの栽培も行われています。さすが、ヘルシーで美味しい食材に目がないアメリカ人ですね。

他にもおいしいもやし料理がたくさんありますので、ぜひご自分でも調べてみてください!

もやしの自家栽培(食育にピッタリ!)


ではいよいよ、もやしを自家栽培してみましょう。

準備するもの:

  • 緑豆やブラックマッペなどのもやし用の種子

  • 水に浸けるための容器

  • 水切りできる容器(ザルなど)

  • 新聞紙や布巾

  • 霧吹き

栽培方法:

  1. 種子を選別し、傷ついたものや虫食いのものを取り除く。

  2. 種子を水に6〜8時間ほど浸ける。

  3. 水に浸けた種子を水切りし、湿らせた新聞紙や布巾の上に広げる。

  4. 種子が乾燥しないように、霧吹きで水分を与える。

  5. 種子に光が当たらないように、新聞紙や布巾で覆う。

  6. 1日に2〜3回程度、霧吹きで水分を与える。

  7. 発芽して5〜7日程度で、もやしの収穫ができる。

もやしを栽培する際の注意点:

  • 種子は新鮮なものを使用する。

  • 水切りを十分に行い、種子が水に浸かりすぎないようにする。

  • 栽培中は種子に光を当てない。

  • 栽培環境は清潔に保ち、カビの発生を防ぐ。

自宅で栽培したもやしは、購入したものよりも新鮮!
もちろん安全性の面でも、自分で育てたのだからばっちりです。また、栽培の過程を観察することで、子供の食育にも役立ちます。もやしが発芽し、成長していく過程を観察することで、食べ物の成り立ちを学ぶことができるんです。

ちなみに、いわゆる大豆から作るもやしは、主に料理屋さんで使われるもので、ゆで時間に時間はかかりますが、お店の味を再現したい方にはおすすめではないかと思います。大豆もやしは主に業務用として流通しているようです。

一般的な豆もやしが作られるブラックマッペという豆が、少し馴染みがないかもしれませんが、楽天市場などの通販サイトで簡単に手に入れることができます。
食育に興味があるお子様がいる方は、試してみてはいかがでしょうか?

もやしの環境に与える影響

もやしは先述したように、清潔な工場で作られています。
必要なエネルギーや素材は少なく、環境に非常に優しい食べ物だと言えます。また継続的に作ることができます。作物によっては土地を休ませたりしなくてはならないことがあり、場合によっては収穫する量に対し広い農地が必要になるばあいがありますが、もやしにはそれがありません。
肥料がいらず、水だけで育てることができるからです。

まとめ

環境に優しいうえに、低コストで大量に作れて、栄養豊富なもやし。
安価で手に入りやすい野菜でもあります。
自分で育てることもでき、食物の成り立ちを学ぶこともできます。
料理法も様々。いろいろなレシピを取り入れることで、毎日この野菜界のスーパースター(まさに!)を食卓に取り入れられることもご紹介しました。

給料日前の緊急用野菜としてではなく、たとえそうでなくても、健康のためだけでなく美味しい食材。
日常的にしっかり活用していきたいですね!


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