ロマン主義の曲解

どーも、コンセントの位置にこだわるおれです。

と言うわけで、自転車やキックボード、ホイッパー、ノコギリ、歯ブラシ、こけしなど、電動になると便利なものは枚挙にいとまが無い。
どれもこれも人類がその叡智を結集し、どうしたら人が楽に、素敵に生きていけるかを考えた結果生まれた素晴らしきモノ達である。

しかし、人類は逆行する。
キャンプなんかは良く「不便を楽しむ」と言われるが、家ではボタン1発の着火を、押すとこが固くなったライターやマッチ、ナイフでシャッとこすって火花を出すファイヤースターター、原始時代に我々のご先祖様がクルクルやってた木の板と棒なんかで起こそうとする。
なんでかなと考えていくと幾千の夜を越えそうだったので、セルフ締切を1分に設定した結果、「アナログなことにはロマンがある」という結論に至った。

しかし、これで一本の駄文を紡げるほど言い得て妙であった。
さすがおれ。
自分とかーちゃんにしか褒められないとは思えない。

ファイヤースターターでうまく火花が飛んで火がついた時、木の棒が擦れて火種から煙がスゥっと出た時、言いようのない感動と達成感がその心に刻まれる。
それで起こした火でタバコを吸った日には、「アレなんか寿命延びたんじゃね?」と寿命を縮めながら感慨に浸る。

先述した自転車も、友達と「チャリンコでどこまで行けるかチャレンジしようぜ!」と汗だらけでゴールもなく漕いでいた小中学時代を思い出す。
途中でパンクして、しばらく歩いてみつけた自転車屋さんで直してもらい、一本のジュースをみんなで回し飲みして祝杯をあげる。
実にロマンである。
電チャリで走っていて途中で充電が切れたところで「行く前に充電してこいやボケ」と言われて終わる。

ノコギリに関しても、必死にカットして、汗だらけになってできた木材を子供に渡した時に「おとーさん、まっすぐ切れてすごい!これでイス作って欲しいな」と親子の絆も俄然深まる。
実にロマンの塊。
電ノコでカットした木材を渡したところで「デーツーで切っといてもらってよー」と生意気な口を叩かれるだろう。

がしかし、こけしに関してはアナログも電動も、どちらにもロマンがあることは否めない。
詳細は語らない。ロマンを感じてほしいから。

これは電動界における革命児として、祭り上げられてもおかしくない。
全日本電動協会なるものがもしあれば、ぜひとも殿堂入り(シャレじゃないよたまたまだよ)を推薦する。

と、一部の例外を除き、この「アナログなことにはロマンがある」ということをご理解いただけたかと思う。
早く忘れていただければと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?