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#13 魚偏の漢字とXI

※これは祖父が亡くなった話です。人の死に関する描写をほんの少しだけ書いています。読むかどうかは自己判断でお願いします。
祖父への気持ちをどこかに残しておきたくて書きました。書き殴りに近いです。長いです。悪しからず。

2月24日。
天気はムカつくぐらいの晴れ。風が強い日だった。
そんな日に、祖父と一生の別れをしてきた。


コロナのせいで、なかなか会えていなかった祖父。
久しぶりに対面したときには、もう棺の上で冷たく硬くなっていた。
脚は細く手は皮ばかりになってしまっていたけど、顔はいつもの綺麗な祖父のままだった。ただ眠っているだけというか祖父そっくりに作った人形のようだった。


私は、初めて祖父母という間柄の人を失った。

お通夜も告別式もこれでもかというくらいに泣いた。
涙で目は腫れ、頭は痛かった。
私よりも祖母や母のほうが辛いのに、私がしっかりしていなくちゃと思っていたのに。
体中の水分が涙として出ていった。心が死ぬほど苦しかった。




素敵な奥さんと可愛い娘が2人。
それから、娘のカッコイイ旦那2人と個性的な孫4人に囲まれていた祖父。
私は祖父ほど人に恵まれて幸せな人生を送った人を知らない。
でも、それはみんな祖父の人柄のおかげ。祖父の最高な人柄がみんなを集めたんだよ、きっと。



いくつになっても学ぶ姿勢を忘れなかった祖父。本当に尊敬する。
小さいころから遊びに行くたびに、私たち孫に対していろんなことを教えてくれた。
その一つが魚偏の漢字だった。鱧とか鰡とか。
新聞を音読させられたこともあった。まだ小学生だった私にとって、あれはちょっぴり苦痛だったよ。

パズルゲームが好きだった祖父。
XIというゲームにハマっていて、いつも5の目で揃えていた。
そのゲームは今私の家にあるから、今日からやり込もうと思う。
祖父よりもハイスコアを出すことが当分の目標になりそう。勝ちたい。


まだまだ悲しい気持ちが大きいけど、前を向いて生きていくよ。

祖父が残してくれたものを大切にすること。
祖父がやりきれなかったことをやりきること。
残された祖母と母を守ること。

祖父にもらった「4人のうち、かえでは1番行動力のある自慢の孫だよ」という言葉。
実は、私の宝物。私に力をくれる大切な言葉。
この言葉を忘れず、これから先も自慢の孫で居続けられるように努力すること。

今まで、たくさんありがとう、おじいちゃん。
おばあちゃんはまだまだこっちにいてもらうから、
一人で寂しいかもしれないけど、許してね。
ゆっくり休んでね。
私のおじいちゃんでいてくれてありがとう。


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