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言うこと聞いていないのは、大人のほうかもしれない。

少し前、休みの日に家族で、子供向けの施設に行った時のこと。

予想はしていたが、到着してみると、入場に行列している…。「あぁ、息子たちは待てるだろうか…。」

10分くらい経って、列の前のほうから、

「もう、言うこと聞かないと、おうち帰るよっ!(怒)」

という男性の声が聞こえて、ビクっとして、目をやった。2歳後半くらいの子かな。行列待ちが嫌でグズッてしまったのだろう。

私は普段 ”言うことを聞く” という表現をあまり使わないので、ちょっと反応してしまう。
(他にも、”いい子、悪い子”といった表現もなるべく避けたいな~と思っている。)

そして、その5分くらい後。

今度は、すぐ後ろにいた2歳くらいの子がぐずりだし、「はいりたぁーい」と叫んで、行列を突破しようとした。その子のママは抱っこしてこう言った。

「うん、入りたいよねー。ママも、本当はね、ピューって行っちゃいたいんだよ!」

気持ちを受け止めてもらった子は、おとなしくなって、順番を待つ理由に耳を傾けているようだった。

そんなフォローをするママさんを見て、ふと「あぁ、きっと言うことを聞いてないのは、大人のほうなんだよなぁー」という言葉がおりてきた。

「言うこと聞きなさい。」という表現は使ってしまいがちだけど、まず私たちは、子供のいうことをちゃんと聞けているのか? ちゃんと子供の都合に耳を傾けているのだろうか?

もちろん怒ってしまったパパだって、子供が喜ぶだろうと連れてきたら、行列にめんくらってイライラしていたんだろうし、それだけじゃなくてここまで来る間にもいろいろあったんだろうなーとは思う。この1シーン、1ワードだけでは何にも分からない。

そもそも 、こんなこと書いている、わたしだってちゃんと聞けていない。

イライラが募ると、共感から入れないときも多々ある。
夫に、「ちょっと、ちゃんと聞いてあげなよ」「ちがうよ、●●くんは、こうしたかったんだよ!」ってつっこまれることもある。

子供と接していると、いろいろな行動には彼らなりのそのとき、そのときの気持ちやロジックがあるんだなと気づくことが多い。

試してみたい。自由に動きたい。マネしてみたい。手伝いたい。かっこいいところを見せたい。

「なにやってんのー!?」と怒りたくなる行動も、裏にはそんな動機があったりする。

「言うこと聞きなさい!」だと、行動自体ではなく、行動の裏にあるそんな純粋な思いまで否定してしまいそうで、怖いなーと。

まだまだ言葉が拙いから、子供の言うことを聞くのは骨が折れて大変‥‥。

でも、子供からしたら、知らない言葉とかもおりまぜてしゃべってくる大人の話を聞くのも骨が折れるだろうしね…!

自戒を含めて、そんなことを思いました。

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