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【リトルプレス】「あそぼん」ーゲームエディッツーvol.1


リトルプレス。
個人や仲間と作る小冊子
私の好きをあなたに伝える
自由なメディアです。

あそぼん(ASOBON)


イシス編集学校の子どもプランニングフィールドメンバーが、とことん遊んで編み上げたメディア「あそぼん」です。創刊号のテーマは「ゲーム」。子どもたちが夢中なにるゲームの中には、何か重要な「問い」が詰まっているのではないか?と、井戸端トークが繰り広げられています。私は、「絵本のゲーム性」として絵本の頁を担当しました。



絵本のゲーム性


絵本には、物語を楽しむだけでなく、「絵本で遊ぶ」という楽しみがあります。本のベースには、遊びの原型があり、その世界観の中でのルールがあるのです。コミュニケーションツールとしての絵本、優れた遊び道具としての絵本を紹介します。

さがす遊び

『きんぎょがにげた』

五味太郎・作/福音館書店/1977
金魚鉢から逃げ出した、一匹のきんぎょを追いかける、絵探し絵本。その隠れ方が絶妙。窮屈な世界から外の世界に飛び出したい?自由気ままに逃げまくるきんぎょの姿が、子どもの好奇心をくすぐります。

『うずらちゃんのかくれんぼ』

きもとももこ・作/福音館書店/1994
うずらちゃんとひよこちゃんがはじめた遊びは、かくれんぼ。一瞬相手が隠れてしまった時のドキドキ感と、見つけた時の安堵感が伝わってきます。2人を探しに来たおかあさんの元に帰還し、冒険は無事終了。

ことば遊び

『だるまさんが』

かがくいひろし・作/ブロンズ新社/2008
だるまさんがころんだ♪動いちゃダメなのに、びろーんと伸びたり、ぷしゅーっと縮んだり、どてっと転んじゃう。声に出して読んでもらうと断然おもしろさが倍増します。赤ちゃんだってオチが分かるんです。

『へんしんトンネル』

あきやまだだし・作絵/金の星社/2002
「かっぱ」がくぐると、「ぱかっ」と元気な馬に変わっちゃう?そんな不思議なトンネルがありました。トンネルの中は、ブラックボックス。変身のヒミツに気がつくと、言葉遊びが一層楽しくなります。

かず遊び

『ウラパン・オコサ』

谷川晃一・作/童心社/1999
ルールを決めて、数を数える絵本。1はウラパン。2はオコサ。だから「サルが1匹でウラパン」「バナナが2本でオコサ」。数が増えると「オコサ」優先ルールが加わります。サルが3匹ならどう数えますか?

『10人のゆかいなひっこし』

安野光雅・作/童話屋/1981
10人の子どもがお引越し。1人づつ移動し、左の家に7人いれば、右の家には3人。十の数を分けて考えるヒントが隠されています。窓には穴が空いていて、見えない子の数を当てっこする仕掛けもおもしろい。

<書誌情報>
定価 500円(税込み)
2023年9月16日第一刷発行
発行所 子ども編集学校
東京都世田谷区赤堤2丁目15番3号
編集工学研究所内
編著者 イシス編集学校子どもプランニングフィールド
デザイン&装画 穂積晴明

*イシス編集学校ショップサイトでお求めいただけます。
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イシス編集学校

インターネット上で「編集術」を学ぶ学校として、2001年に開校しました。不思議なネーミングの教室に集う生徒(学衆)は、師範代が出す「お題」に回答することで編集術を身に付け、暮らしを編集し、ビジネスを編集する力を手に入れることができます。(私とイシス編集学校との関わりは、別記事に書きます)

「編集は遊びから生まれる」
「編集は対話から生まれる」
「編集は不足から生まれる」

「知の編集術」松岡正剛・著/講談社現代新書

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