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生きるって、ちゃんと休むこと。

息を休ませると書いて「休息」なんだって。
その意味をとても噛み締めた1日。

ここ数ヶ月の疲労がぶわっと出たみたいで、
朝目覚めたらどうにも身体が重い。

「なんの!」と気合いで出勤するも、どうにもエンジンがかからず、数年ぶりに有給を使い会社を休んだ。

上司に連絡を済ませて、部屋のベッドにパタンと横になりながら、遠出したいなぁなんて考える。

海が見える場所へも行きたい
鎌倉へも行きたい
秋には紅葉がきっと綺麗だろう
写真も絶対撮りたい

なんて未来に期待を馳せるものの、現状はまだ分からないので、部屋の本棚を久々にあさり懐かしい本と再会を果たす。


『デッドエンドの思い出』


数年前に参加した読書会で、司会役の女の子からお勧めしてもらった本。たしか、テーマはフリーで、自分のおすすめの小説を紹介する形式だったと思う。

「もしもの時に備えて読んだ方がいい本です」

そう言って紹介されました。

「男の子はみんな西山君を目指したらいいと思う。」

(ん、西山君…?)

「男の子はみんな西山君を目指したらいいと思うの。」

(2回言った…)


西山君の件は冗談として本の紹介がとても上手で思わず、その後購入してしまった懐かしい本。
この本は全5編が収まった短編集になっていて、表題の作品は一番最後に書かれています。

どの作品も、優しいお話なのですが、やっぱり表題作である「デッドエンドの思い出」が一番好きです。


ネタバレになってしまうので、細かい内容は伏せるのですが、この物語を一言で言うならば

別れと、再生の物語

です。

悲しいこととか、強い言葉とかが自分でも予想もしない方向からぶつかってくることってあると思います。
その時の痛さって、当たりどころが悪かったというよりも、当てられたという事実そのものが痛いんじゃないかなって僕は思っています。


だから血は流れていなくても
大けがを負っている人は沢山いると思うんです。


この物語の主人公も同じで、序盤からとても悲し過ぎる状況に出くわしてしまいます。

読んでいて、心が何度もズキっとしてくるのですが、主人公の前向きに生きようとする心の変遷に胸を打たれます。

物語が暗いままなのかというとそうではなく、後半で西山君がちゃんとばっちり決めてくれます◎

ここで紹介者さんの西山君推しの意味が初めて分かりました…。納得です。


生きる上で、ゆるさって大事ですよね。
そう思えた1日でした。

よかったら、読んでみてくださいね。


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