なぜアートを買うようになったのかを思い出してみた。

僕は1980年生まれ。福岡の田舎町で生まれ育った。
家は田んぼに囲まれていて、小学校までは道路よりも田んぼの畦道を通った方が近かった。遊びはファミコンか、助け鬼。情報源は、コロコロコミック、コミックボンボン、ジャンプ、サンデー。
ビックリマンとドラゴンボールのカードダスを必死に集めていた。

中学校になると、ヤンキー文化がかっこいい中、なんとなくファッションへと目覚めだしてBOON読みまくってMA-1やLevi's501に憧れ、BOØWYがカッコいいけどフリッパーズギター聴いてるほうがオシャレみたいな感じの中学時代を過ごした。とにかく漫画を読みまくっていたので、部屋は単行本の山だった。

高校生になると、Boon、smart、COOL TRANCE、MEN'S NON-NOなんかを読み漁って、完全に裏原カルチャーへと傾倒していった。
その中でも藤原ヒロシさんの連載を読みまくってた。a little knowledgeが好きだったなー。田んぼの真ん中では雑誌以外に調べる術もなく、ただひたすらに覚え、兄姉がいる友達から情報をもらい、雑誌で紹介されたもの必死に福岡の天神へ探しに行き、服を買い漁った。部屋は服の山だった。

大学生になると、DJにはまっていった。プログレッシブハウスが好きで、福岡の親不孝通りのクラブでDJをしていた。O/Dというクラブがあって、そこの壁にFUTURAがミューラルを描いてた。
これがストリートアートとの出会いだった気がする。
そして、やはり部屋はレコードの山だった。

前置きが長かったけど、アートを買うという行為のルーツはここだと思う。夢中になったものを集めるという癖。

大人になってアートを買おうと思ったのは、藤原ヒロシさんが買ったアートを紹介しててカッコいいなと思っただけだった。大人になっても僕の好みは変わらず、ストリートアートがアートのスタートだった。そしてFUTURAを買おうとして、高くてびっくりしたのはよく覚えてる。もちろん買えなかったけど。
ただ、あの時の僕にとってのアートはファッションの延長でしかなかったことは間違いない。

ゆっくり振り返ってみるとやっぱり癖なんだな。
この後も、同じように他のものを集めだすに違いない、、。

僕がアートを買うようになったのは、ファッションだった。
アート関係者が俗に言う、ファッションコレクター。
みんな最初はそれで良いと思うけどな。


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