厳しくしなくても支援はできる
叱ることは誰でもできます。
ただ怒ればいい。
支援の専門性とは厳しく怒ったり否定したりせずに、気持ちに寄り添いながら別の方法を考えられることだと思います。
怒られて「だめ」と言われることは否定です。
否定されると嫌だから悲しくなったり怒ったりパニックになります。
それで更にしてはいけない(とされていること)をして、大人が怒り、更に…という、収拾できないことになることもあります。
それをまたその子のせいにして、その子が悪いように言う大人もいます。
本当は大人の対応が悪いのに。
私は頭ごなしに厳しく指導する支援者を見ると、悲しくなってしまいます。
子どもの気持ちに寄り添えてないから、子どもも傷けているし、信頼関係が気づきにくくなります。
厳しく指導しなくても支援はできます。
甘やかせ、何でも許容しろというわけではありません。
ただ否定をしないでほしいのです。
具体的には、肯定的な言葉を使う、代替方法を考える、違うことに気を逸らすなどできる対応があります。
興味を引くおもちゃを見せて興味を逸らす。
「こっちにしようよ」と代替案を出す。
「こうするんだよ」と正しい方法を教える。
発達凸凹さんは、特性として、周りを見て自然と学べないことも多く、間違った行動を覚えていることもあるので、「だめ」だけではどうしていいのかわからないこともあります。
「だめ」と否定するのではなく、どうしたらいいのかを伝えることが大切です。
時にはしてはいけない行動に対しては何も言わずにスルーすることも必要です。
そこに注目すると余計こだわることもあり、結局厳しく指導することになります。
してはいけないことを伝えるのではなく、してもいいこと、どうしたらいいかの方を伝えていくのです。
自然とできたその行動で承認されたり褒められたりすると、子どもはその行動をしたらいいんだと学び、その良い行動が強化されていきます。
その時は結果が出たように見えなくても、そういうことの積み重ねで、良い方向に進んでいきます。
支援は気長に積み重ねた結果です。
時間はかかるものです。
厳しくせず、嫌な気持ちにさせず気持ちに寄り添って、自然と良い行動に導ける支援者は素晴らしいと思います。
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