塩野七生『生き方の演習』

昨日は歴史小説で有名な塩野七生さんの『生き方の演習』を読んだ。本書は若者へのメッセージ本で、語学との付き合い方、教養とは何か、どう子育てするか、など塩野さんなりの新鮮な視点を見せてくれ、薄いながらも素晴らしい一冊だった。

中でも「好奇心を持て」「面白いを大切に」というメッセージには姿勢を正された。

まずは前者。塩野さんは好奇心で色々なものに触れることは免疫を作ることであり、一方で単一なもの(例えば専門の研究など)に触れ続けて幅広く物事を知らなければ無菌状態で免疫がなく、すぐ疾病してしまうと主張する。この疾病は、オウム真理教に入信した人間の多くが高学歴の研究者だった事実から明らかだろう。
僕は比較的好奇心の強い人間で色々なものに触れているとは思うが、まだまだ狭いのでは?と考えることがある。色々な本を読むけれど古典偏重で新刊本はそこまで多く読まないし、色々なYouTubeチャンネルを見るけれど、内容はお堅い学術系のものばかり。そのため、本書を読んでもっと免疫をつけるために雑多に色々なものに触れた方がいいんだろうなという反省になった。

そして後者。これは「ためになるから○○する」のではなく、「面白いから○○する」姿勢であれ、ということ。基本面白いことしかやっていないが、振り返ればちょこちょこ「ためになるから」やっていることも多かった。これは是正しないとなーと思える機械となった。

こんな感じで、本書は自己啓発染みてはいるが、諸々姿勢を正されるオススメの一冊。

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