読書日記117「この世にたやすい仕事はない」−津村記久子

地元の本屋さんのおすすめの本コーナーで何を迷っていた時、この本がなぜか目立って感じられ、手に取ることにした。

主人公はずっと続けてきた仕事を逃げるようにして辞め、紹介された4つの仕事を転々としていくというストーリーだ。

自分が一番面白かったのは、おせんべいの包装に記載される豆知識を考える仕事だ。自分が普段おせんべいを食べる時にはさっと読むだけだが、この小さなコーナーにも色々な人が携わっているのだろうなと感じ、次からはもっと注目してみようと思った。仕事の話自体は面白かったが、この仕事の辞め方が読んでいて一番悲しい気持ちになった。仕事と距離を取りすぎるとつまらないが、距離を近づけ過ぎると評価されなかった時のショックも大きい。難しいところだと思う。

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