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暗闇トランポリン

これまでの人生で、スポーツジムも、ホットヨガも、近所のランニングも、家での筋トレも続かなかったわたしが、唯一続いている運動習慣がある。

「暗闇トランポリン」だ。

聞いたことがあるだろうか。ちまたで流行している(?)「暗闇フィットネス」の一種である。わたしの知る限り、暗闇系の代表としてはボクシング、バイク、そしてトランポリンがある。

友達がその3つの体験レッスンすべてに行き、「トランポリンが一番楽しかった!」と言うので、その言葉を信じて行ってみた。

ひとりに1つ、小さなトランポリンが割り当てられ、インストラクターさんのまねをしながら45分で10曲ほど跳ぶ。暗闇に照明がきらめき、雰囲気はさながらクラブのようだ。

クラブは苦手だが、暗闇トランポリンは楽しかった。しかも全身運動なので、滝のような汗をかく。体験に行ったその日に入会し、おすすめしてくれた友達が辞めてしまってからも通い続けて、現在に至る。

ちなみに、入会するに当たっていくつかのコースがあったが、わたしの仕事は時間の調整がしやすいので最も安い平日昼間の会員にした。二日酔いで吐きそうな日以外は、頑張って朝や昼に跳ねている。

その時間帯だと、結婚して子育ても少し落ち着いたマダムらしき方々がたくさんいる。皆さんママ友らしく、「うちの子が部活でさ〜」と、よく更衣室でママ友談義をしている。ママでもないわたしは、ひっそりと存在感を消しながら、子育てって大変だなぁと思っている。

さて、トランポリンのレッスンにもいろいろな種類がある。普通のやつとか、筋トレ多めのやつとか(トランポリンの上で腹筋などもする)、ダンス多めのやつとか。最近ハマっているのは、ダンス多めのレッスンだ。

かつて高校の体育の授業でダンスをしたとき、一生懸命踊っているのに先生から「真面目にやりなさい!」と怒られたほろ苦い経験を持つわたしだが、暗闇だと下手なのがバレにくくて良い。ときどきライトに照らされて鏡に自分が映ると、あまりの滑稽さにハッとするが、見なかったことにして踊り続けている。

ここ2年ほど通っていて、最初はインストラクターさんに付いていくことに必死だったのが、だいぶ慣れてきた。だから飽きないように、レッスン中、自分なりの楽しさを見つけている。

例えば「洋楽当てゲーム」。レッスン中に流れる洋楽の聴き取れる部分の英語を覚えておき、終わったあとで歌詞を検索して曲を当てるのだ。わたしのリスニング力が低すぎて、かなり難しい。インストラクターさんに聞けば曲名は教えてもらえるのだが、自力で当てられるとかなり快感である。

また、最近、noteで日記をつけるようになってからは、跳びながら「今日は何を書こうかな」と考えるようになった。よく小説家は筆が止まると散歩をすると聞くし、体を動かすことで脳が活性化されるかもしれない。激しく動かしすぎかもしれないが。

だから、過去に投稿した日記はだいたい、トランポリンの上で汗だくになって滑稽なダンスを踊りながら考えたものである。そんなことをバラして、記事のくだらなさがより増してしまった気がするが、だからこそ読んでくれる方がいることがありがたい。圧倒的感謝です。

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