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妊娠・妊活中、マクロビ・オーガニックを始める前にちょっと見て!

妊娠・妊活中は、赤ちゃんや自分のために食生活を改善しよう!と思った結果、マクロビやオーガニックが気になって始めようという方もいると思います。
もちろん選択は自由ですが、始める前にぜひこれを見てから考えてみてください。

医学的側面を話す前に・・・

まずマクロビとは、簡単に言うと穀物や野菜を中心とした食事で、自分が暮らす土地の旬のものを皮なども丸ごと全ての状態で食べれば生命エネルギーが高く体へのバランスがよいという考え方です。

また、オーガニックは、農薬や化学肥料に頼らず、自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさします。

「両方とも良さそうじゃん!」と思われる方もいますよね。
もちろんいい点もたくさんあると思います。ただ、マクロビ・オーガニックの理論は実は曖昧なものも多く矛盾点もたくさんあります。

まず、マクロビは、暮らす土地の旬のものを丸ごといただくという時点で、都会に住む人々や、田舎でも農家でない人々には到底実行し得ない方法だからです。
私は、ど田舎出身で、実家では野菜や米も作っています。
田舎では、マクロビとか関係なく大根の葉っぱや、人参の葉、さつまいもの茎は食材として普通に食卓にあがります。
ただし、出荷の際は、日持ちのしない葉の部分は切り落として出荷します。
そのため、都会のスーパーでは、葉付きの人参やさつまいもなんて見ることはないですよね?
このマクロビをちゃんと実行するならば、田舎に引っ越して、自分で田畑を耕し、余すことなく食材をいただかなければ、それはもはやなんちゃってマクロビでしかないと思います。
田舎出身の私からしたら、「米も野菜も自分で作って出直してこい!」としか言えません。

また、オーガニックとは、実は無農薬のことではないんです。指定された農薬を栽培期間に使用していないだけで最低限の農薬は使用しています
野菜を育ててみればわかりますが、自然の恵みだけをそのまま活かして育てれば、まず虫がつきます。虫に食われます。形が悪くなります。農薬を使わないからと言って、虫がつかないようにビニールで囲ったり、有機肥料を使ったり人工的に介入するのは、もはや自然の恵みなのか?という疑問が残ります。

マクロビやオーガニックに恨みがあるわけではなく、もちろん自然にも優しいので同意できる部分もあります。欧米食が普及した今、野菜をしっかり食べようという概念はすばらしいと思います。
ただし、食物を陰と陽に分けたり、信じるものが救われる的な宗教的一面も否定できず、矛盾を感じてしまうのも事実です。
何事もバランスが大切。極端な概念に偏ることなく、肉も野菜も一汁三菜バランスよい食事をできる範囲で心がけるだけで十分です!

では、妊娠中にマクロビやオーガニックを始める前にどうして一度考えてほしいのか、

医学的側面から話すと…
マクロビオティックの食事スタイルには、以下のようなデメリットを考慮する必要があります。

  1. 栄養バランスの偏り: マクロビオティックの食事は、穀物や野菜を中心に構成されています。そのため、必要な栄養素が不足する可能性があります。特に、タンパク質やビタミンB12、カルシウム、鉄などが不足することが報告されています。

  2. 妊娠中健康リスクの増加: マクロビオティックの低カロリーの食事やビタミンB12の不足は、妊娠中必要なエネルギー不足や神経系の問題を引き起こす可能性があり、妊娠中に実践するのにはリスクが伴います。

  3. ストレス: マクロビオティックの食事では、動物性食品や加工食品、砂糖、カフェインなどを制限する必要があります。これにより、多様な食材の摂取が難しくなる可能性があります。例えば、外食も使用された食材を気にしたり、マクロビで推奨されていないものを食べたときの罪悪感によるストレスや、友人との食事で理解が得られずストレスを感じることもあります。

また、自身がマクロビの生活を選択するのはもちろん自由ですが、子供が生まれたあとも、子供の健康を思いマクロビ食を続けた結果、栄養が偏ったり、子供が皆と同じ給食やおやつを食べられないことのストレス、正直ゆえに、ある意味残酷である子供社会では、いじめにつながる事も考慮しなければならないと思います。

オーガニックに関しては、体にもいいのでよいと思いますが、皆さんが思っている無農薬とは違うのでスーパーで「オーガニックじゃないと!」と神経質にならない方がよっぽど健康的かと思います。

ただでさえ、妊娠中は食事や行動が制限されてストレスを感じやすい期間です。
体に良いことを!と思って始めたことで、逆にがんじがらめになって自身を追い込むことにならないよう、少しでも快適な妊娠期間を過ごせることを祈っています。

最後になりましたが、すでにマクロビを始めている方、無理に辞めることでストレスを抱える必要はありません。栄養の偏りがないように医師にマクロビ的食生活をしていることを伝え、適切な栄養サポートを受けてください。

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