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ストーリーの作り方(私なりの答え)

  • 自分なりなので正解ではない

  • ログライン(最短あらすじ)

  • ショートプロット(短いが少し詳しい内容の物語)

  • 最後に

自分なりなので正解ではない

20数年、映像制作と短編映画をやってきていると、
たまにこんなことを聞かれる。
「ストーリーってどうやって作るんですか?」
私「え?なんとなく…。」とは答えたくない頑固な私がいる。  
そこで今回は、「私なりにストーリーってどうやって作るのか」に
ついて綴っていきたい。 
 
先にお伝えしておくと私は脚本の専門ではないので、
間違っていることもあるかもしれない。
よって正解ではないと心得て読んで頂きたい。
(脚本家の方から見れば鼻で笑われるような内容かもしれない。)

ログライン(最短あらすじ)

 まず、
ログライン=最短あらすじ
「ストーリーのタネ」になるものを作る。
つまり、物語を簡単な文章にすると…こんな文章になる。
一般的には3行ほどの文章で表現することが多い。
さらに、この内容を面白いものにするためには、
この中に「皮肉」「矛盾」が必要なのである。

キャラクターの性質を考える

では、具体的に考えていくのだが、
まずは「キャラクターの性質を考える」。
キャラクターを考える上で大事なのは、「弱点」を
作ってあげることである。 その弱点を主人公が克服するのか
しないのか、また克服するならどうやって克服していくのかが
観客が見たいポイントになる。

私が考えたのが…。

EX) 「ウソつきの男」が「誠実な男」になった。

という「キャラクターの性質」、そして「変化」に設定してみた。
物語の中で、「変化」「成長」を遂げるのが主人公の役割である。

 
しかし、このままではつまらない…
 
そこで、このストーリーを面白くするために、主人公にした
「ウソつきの男」を少し困らせる。

 キャラクターの設定を考える

 主人公を困らせるために以下の設定をつけてみる
主人公の「ウソつきの男」が「正義感のある女」を好きになる。
 
そして…
わかりやすい設定として職業を決めるとすると…
「ウソつき男」=詐欺師
「正義感のある女」=裁判官
 
もう、ここでお互いの立場が「水と油」。
なかなかのドラマが生まれそうな雰囲気だと思う。
 
ここまでくると個人的な趣味趣向で内容が分かれていくが、
私なりにストーリーを考えてみた。
 
まず、二人の接点はおそらく、法廷であろう。
よって、メインのシュチュエーションは裁判所とする。
 
詐欺の容疑で逮捕された太郎は、法廷で懲役5年の判決を言い渡された。
その判決を言い渡した女性裁判長は、小学生時代に太郎が恋心を抱いていた、花子だった。
 
というようなログラインになった。
 
 
そして、少しだけ肉付けしてみようと思う。
どうすれば、さらにドラマチックになるかを考える。
ラストは…
 
服役期間を終えた太郎が、刑務所を出た時、
そこに立っていたのが私服姿の花子だった。
 
みたいな感じだとドラマチックになりそうではないだろうか?
この辺は、物語を通して何を伝えたいかと好みになってくるので、
正解はないと思っている。
 
大事なことは、『ストーリーの中でキャラクターが行動する姿を見た時に、
見た人がどのように思うか』である。
 
では、もう少しだけ広げていきたい。

※ここからは「プロット」という段階に入っていく。
 プロットとは、
ストーリーの中で重要な出来事をまとめたもので、
物語を要約した文章になる。

 

ショートプロット(短いが少し詳しい内容の物語)

以下、考えてみたキャラクターと設定から出来上がった
ショートプロットである。
————————————————————————————————
主人公 太郎は、老夫婦だけで暮らす家庭をターゲットにし、
破格の値段で海産物を売りつけるという詐欺を行う会社にいた。
 
ある日、別の社員が通報されて会社全体が摘発されてしまい、
太郎も他の社員同様、逮捕されてしまう。
 
拘留された太郎に反省の色は見られず、悪態をついている。
 
その数週間後、太郎に判決の日が来る。
懲役5年の判決が裁判長から下る。
 
未だに反省の色が見られない太郎に裁判長の口から
意外な言葉がかけられた。
「山口太郎くんは、花園小学校に通っていましたよね?」
「1年生の時はB組、2年生の時はC組でしたか?」
太郎は、その女性裁判長をじっと見ていると、
古い記憶が蘇ってきた。
 
<回想>
太郎の小学校時代。
好きだった女の子がいたことを思い出す。
太郎は女性裁判官が初恋の人、花子だったことがわかる。
(女性裁判官「あなたは、思いやりがあって優しい人でした。スポーツが好きで特にサッカーが得意でしたよね。休み時間によくクラスのみんなとサッカーをしていたことを覚えています。」)
 
<回想明け>
 
太郎の目には涙が溢れ、泣き崩れる。
女性裁判長の声で裁判が終わる。
少しざわつく法廷で太郎のすすり泣く声が法廷内に残る。
 
刑務所に収監される太郎、その部屋に一人ぼっち。
服役中の太郎は、心を入れ替え汗を流し働いている。
5年後、太郎は刑務所を出所。
そこには、私服を着て太郎を待つ花子(女性裁判官)の姿が見える。
疲れた太郎の顔が少しだけ明るくなる。
肩を並べ歩く太郎と花子の背中が遠くなっていく。
 
————————————————————————————————
 ここまで書くことができれば「ストーリー」ができたようなものである。
これをどんどん細かく、具体的にしていくことで、
長くて詳しいプロット、脚本となっていくことになる。

最後に

「ストーリーを作る」というとハードルが高い感じを受ける方も
いるかと思うが、特殊な技術ではないと思っている。
どちらかというと、「面白いキャラクター」を見つけられるか、
また「面白い設定」をそのキャラクターに預けられるかが
必要なセンスになってくると私は思っている。

そのセンスを磨き上げるには、チャレンジし続けるしかないと
思うし、書いてみれば書いてみただけ成長していけるものだと思っている。
 
何か質問などがあれば、ぜひコメントに書き込んで頂きたい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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