見出し画像

バスケ未経験の顧問でもできること

バスケ部の顧問は約半数がバスケ未経験であるようだ。
となると、半分ほどのチームはバスケの指導に困難を抱えながら日々指導しているということになる。

事実、私もバスケ未経験の顧問だ。
当然バスケ未経験であることのデメリットは多い。お手本を示すことが難しいこともたくさんあるし、バスケの技術の基準が曖昧な場合が多い。

例えば、チェストパス。
正しいフォームでパスが出せていたとしても、バスケの経験があるコーチはそのパスの速度や出すまでにかかる時間をみて試合で通用するかどうかをすぐに判断できる。

しかし、バスケ未経験だとその基準がほとんどないため、「まあ、ちゃんと出せてるしいいか。」と考えて指導が甘くなってしまう。

こんな感じでバスケ未経験でバスケを教えるというのはなかなか大変だ。

それでも、何年かやってきたなかでこれなら経験の有無に関わらずできる、ということがいくつかある。それを今回は記事にしてみたい。

①ビデオを撮る


 バスケの試合や練習の様子をビデオに撮って選手と共有すること。これはビデオカメラがあればすぐにできる。ビデオカメラがなくても、スマホがあれば代替可能だ。

バスケの試合中に自分たちがどういう風にプレーしているかを選手はあまりわかっていない。また、映像で見ればどこが悪いのかがひと目でよく分かる。

さらに、シュート練習のときにシュートフォームを撮って見せると、とても質の高いシュート練習にすることができる。

こういう風に映像を活用することは経験の有無に関わらない。
ちなみに、ビデオを見せるときはできる限り「良いプレー」を見せたほうがいいらしい。そのほうが脳に良いイメージが刻まれて、よりよい改善につながるからそうだ。

②データをつける


 データをつけることも経験の有無は関係ない。試合の映像を観ながら自チームのデータ(スタッツ)をつけてみると色々なことがわかる。

スタッツとしてつける記録は様々であるが、もし私がスタッツをつけるなら次のデータを集計する。
・シュート試投数(2P、3P、FT)
・シュート成功数(2P、3P、FT)
・ターンオーバー(TO)
・リバウンド(OF、DF)

これらの数値を用いて「シュート確率」や「ポゼッション回数」がわかる。

シュート成功数÷シュート試投数=シュート確率
シュート試投数−OR+TO+フリースロー試投数×0.44=ポゼッション

ちなみにシュート確率が2Pなら40%、3Pなら30%、フリースローなら70%を超えればほぼほぼ勝てる。
総得点÷ポゼッションで「得点効率(PPP)」もわかる。

これらは「バスケ スタッツ」で検索するといくらでも詳しい記事が出てくるのでそちらも参考にしてほしい。

つまり、データを集めて分析することはバスケ未経験でもできることだということだ。

③信頼関係を築くこと


 選手と信頼関係を築くことはバスケ経験の有無に関わらず絶対に必要なことだ。チームを運営していく上で、選手との信頼関係は絶対に必要である。たとえすばらしい技術指導ができたとしても、信頼関係ができていなければ何も伝わらないし、成果にもつながらない。

信頼関係がすべての基礎と言える。

そして、信頼関係を築くためにはバスケの上手い下手はそこまで重要ではない。なぜなら信頼されるということは「人として信頼される」ということだからだ。

バスケが上手いから信頼する。

これだけが信頼を得る手段ではない。人としての振る舞いが尊敬できるから信頼する。選手のことを考えて日々行動してくれているから信頼する。

こんな風に信頼を勝ち取ることもできるはずだ。

そのためには、必ず練習にはついて目を配って、選手とコミュニケーションをとること。人として正しい言動をすること。常に前向きで明るく接すること。教師として当然の振る舞いをすることで信頼は十分得られると私は信じている。

信頼関係があれば全てうまくいく。私はそう思う。


バスケ未経験だから・・・。
こういうことを言っていたあの頃の自分を私は殴りたくなる。

そんなことを言っている暇があったら、チームのために、選手のために自分ができることを探して実行すればいいからだ。

そして、実際バスケができなくてもできることはたくさんある。
前向きに考えてこれからも頑張っていきましょう!

そんな話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?