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2.[戦術レビュー] バルセロナ vs エイバル (メッシがいないバルサの戦術は?)

こんにちは!
明けましておめでとうございます!!
2021年、初戦術レビューです。

今回の分析は、カンプノウで行ったバルセロナ対エイバルの試合です。
私は、この試合をすごく期待していた試合でしたが、正直に気が抜けた試合になりました。
なぜなら、バルセロナはメッシの欠場とエイバルは注目していたブライアン・ヒルの欠場になってしまい、この試合のポイントだと思った部分が全部無くなって落ち込んでいました。

しかし、メッシがいない。万が一メッシがバルセロナか移籍した場合、バルセロナはどういうプレーするのか知りたくなって試合をみました。

今回はバルセロナの戦術を中心にしてみました。
メッシがいない場合、クーマンがどんなサッカー見せたいのか少しは感じられました。

◆フォーメーション

フォーメーションからみると
バルセロナは3-4-2-1でペドリとグリーズマンは絞ってプレーして、オーバーラップするデストとフィルポにスペース与えました。
3バック、デ・ヨング、ピアニッチ5人でビルドアップしましたが、
エイバルの強いプレスに苦労しました。

エイバルは4-2-3-1のフォーメーションで、すごい運動量とハイプレスで相手のビルドアップを無力化しようとしました。高い位置でボール奪って、最短距離でゴールを決めたい戦術だと思いました。

1.戦術の中心はデ・ヨング!

デ・ヨングはクーマンの戦術をもっとも理解しているプレイヤーだし、それを実現できる選手です。

バルセロナは最初から3バックがボール回しながらビルドアップを行いましたが、エイバルのフォワード3人は常にバルセロナのセンターバックを強くプレスしました。

プレスのため、円滑にボールが回ってない印象を受けましたし、
数多い人々がデ・ヨングかピアニッチが下がってボールもらいに行ったほうがいいと思った人もいるかもしれません。

(上図)
基本的にデ・ヨングのポジションは3バックの前でビルドアップしました。
私の印象では監督の指示があって下がってない気がします。
なぜならCBのラインまで下がってボールを回すと後ろは数的優位になるけど結局中盤では人が足りなくなるので、デ・ヨングはCBの前でプレーしました。

デ・ヨングとピアニッチはセンターバックと常に三角形を作り、パスを受ける道を作るため動きました。
前半20分以降からは、バルセロナの選手たちはパスを受けるスペースに流動的に動いてボールを運ぶことができ、いいチャンスを作りました。

(上図)
結局、相手のプレスを避けてパスを受けたピアニッチはスペースに飛び出しているペドリにいいパスを出しました。

(上図)
デ・ヨングはフィールド全体を幅広くプレーしてボールを繋ぐ役割をしました。デ・ヨングはプレスを避けるため、スペースに動いてワンタッチで相手のミットフィールダを無力化しました。

左サイドでオーバーラップするフィルポ、ペドリと3人でエイバルの右サイドをずっと狙いました。

(上図)
このシーンも残念ながらブライトバイテのオフサイドになりましたが、
デ・ヨング、ペドリ、フィルポ3人のコンビネーションは完ぺきでした。

正直にブライトバイテはこの日一点は決めてほしかったです。

(上図)
デ・ヨングはずっとセンターバックにラインを上げてプレーすることを要求しました。

バルセロナが前半最初にセンターバックのビルドアップがすごく不安で円滑にできなかった理由として、私は相手のプレスが強くてセンターバック3人のラインがどんどん低くなりました。
それでMFとFWとの間隔が広くなり、パスの距離が遠くなって安定的にボールをキープすることができなかったです。

デ・ヨングのヒートマップです。
幅広くプレーして、特に中央の左側でプレーする時間が長かったです。

2.3バックと4バック とっちが良い?(悩んでるクーマン)

この試合で、クーマンは前半には3バック、後半には4バックを使いました。
試合を見るとどっちも満足してない印象を受けました。

前半にはこのように3バックで3-4-2-1でプレーしました。私は前半20分以降からはいいチャンスを作りシーンが増えたので3バック悪くないと思いましたが、
クーマンは後半に入ってからすぐ4バックに変更しました。

後半になってから右WBで出場したデストを抜けて、デンベレを投入しました。
4-2-3-1に変更したのは、
バルセロナ選手たちには一番慣れているフォーメーションだけどメッシがいないため、トップ下ではグリーズマンがプレーして、右ウィングでデンベレがプレーしました。


グリーズマンの動きを活かした攻撃シーンです。
フォーメーションが変わってボランチでプレーしていたエイバルのアルバレスはグリーズマンを逃してしまいました。

CBアラウホのミスで失点した後、
コウチーニョとトリンコンを投入して4-1-2-3にしてデ・ヨングをワンボランチで置き、攻撃的に変更しました。

そして、変更してからすぐ得点に成功します!

エイバルはダブルボランチを置きましたが、
アルバレスは4バックの前を守る役割を、ディオプは豊富な運動量で全体的にカバーするタイプでした。
コウチーニョとペドリはアルバレスの両脇を狙い、アルバレスがカバーする範囲が大きくなりました。

もちろん、アルバレスはコウチーニョの浸透を意識してセンターバックにチェックを要求しましたが
自分が守るスペースから離れてしまい、守備ポジジョンに問題を起こしました。

したがって、4vs3のエイバルが数的優位な状況なのに、ポジジョンに問題が発生しました。
この瞬間をバルセロナは逃さず、コウチーニョとフィルポのワンツーとクロスをデンベレが決めました。

その後、逆転のためにブスケッツとリキ・プッチまで投入しましたが、得点までは失敗しました。

◆+バルセロナの足りない決定力…しかし、デンベレの才能は本物。

バルセロナはこの日、PKを含め多いチャンスがありました。
メッシがいないバルセロナには限界があるのか
もしくはゴールを決めるストライカーが必要なのか

しかし、デンベレの才能でけはすごいと感じました。

後半に入ってから68分まで20回のスプリントをしたし、継続的にチャンス作りました。
エイバル守備のラインが高くてデンベレは裏のスペースをずっと狙いました。

(上図)
デンベレのスピードは半端ないですね。
スピードだけで突破していいチャンスを作りました。
トリンコンも良い技術でシュートまでしましたが、得点までは失敗。

バルセロナの若者の才能はスーパーだよっていうメッセージは伝わりましたが、この選手たちがチームの柱になるためにはまだ時間が必要ですね。

◆まとめ

この試合は、バルセロナがチャンスをつかむことができず、1:1で引き分けになりました。

クーマンは3バックも4バックも満足してないと思います。
3バックになるとデンベレみたいなウィングプレーヤーをどうやって活かすのか
中央では守備力があるボランチがいなくて守備のリスクをどうするか悩みがあると思います。
4バックでは、メッシがいないとチーム全体のパフォーマンスは落ちるし、グリーズマンもトップ下でプレーがチームとフィットしてない印象です。

クーマンの戦術はデ・ヨングを中心にしてどうなるのか
時間がまだ必要だと思います。

今回の分析はここまでです。
読んで頂きありがとうございます!!

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