「元気な赤ちゃんを産んでくださいね」への違和感
職場の先輩が近日中に産休に入るため、一人一言ずつ激励の言葉を言いましょう、という主旨の部署内ミーティングがあった。
既に出産・育児を経験されている先輩方が口々に「元気な赤ちゃんを産んでくださいね」と発言していたのだが、その声掛けに当事者ではない私がなぜか違和感を覚えた。
記憶が新しいうちに、記録にまとめておきたいと思う。
まず、なんで命令形?
発言者の立場やその発言数も相まって、なんだか元気な赤ちゃんを産むことが業務命令のように聞こえてしまった。
『元気な赤ちゃんが生まれるよう(私は)祈っています』ならまだ業務命令っぽくないから良いのかも。
ただ、『「元気な」赤ちゃん』という言葉も、なんだかなあと個人的には思ってしまった。
それまでの話の文脈等々から、諸先輩方の言う『元気な』赤ちゃんというのは、「5体満足で」「心身ともに障害がなく」「大きな声で泣く」赤ちゃんを指し示していることが分かった。
もちろん元気に越したことはないし、言われている本人は全く気にする素振りがなかったので私の考え方の問題なのだけれど。
『元気』に生まれてきてほしいという願いを込めて「元気な赤ちゃんを産んでくださいね」という声掛けになったんだろうけれど、あまりにも『元気』で生まれてくることを当然のようにとらえていませんか、と考えてしまった。
出産は命がけだって聞くし、こんなご時世だし、私は軽々しく口にできなかった。
もしも、あなたたちの想像する『元気』な状態でなかった場合に、あなたたちは彼女にどのような言葉をかけるのだろう。
そして私は、どのような言葉をかけるだろう(もしくはかけないだろう)。
今日、「元気な赤ちゃんを産んでくださいね」の代わりに私が何を伝えたかというと
「短い期間でしたがお世話になりました。お身体にお気をつけください。またお会いできる日を楽しみにしています」
THE 無難
言葉の受け取り方は人それぞれだし、コミュニケーションに絶対的な正解は無い。
だからこそ、もしこの記事を読んでくださった方々ならどんな声掛けをするのか・「元気な~」の言葉を受け取る側であった場合にどう受け止めるのかとても気になった一日でした。
あーーーー、言葉って難しい!!
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