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「池袋シャーロック」3話と4話をみた

どこも行けないこんな世の中じゃ、ポイズン。
そんなことを言っても仕方ないので、配信イベントを楽しむ今日このごろ。

今日は全6話構成の朗読劇「池袋シャーロック 最初で最後の事件」File03、File04を堪能した。
File01とFile02の感想はこちら。↓(※ようやくnoteの引用機能を覚えた)

File.03「遺され組合の帰還」


冒頭、ホームズ役の北崎教授がいない……だと……!?
まさかの主人公死亡。

北崎教授が亡くなった世界線ということで、File01のデッドエンドルートかと思ったが、死因は転落死。
しかし、File01、File02で出てきた狩山教授の鋏により、北崎教授のご遺体には傷がつけられていた。
「奴なら絶対やるわ」と(File01-02を見てきた視聴者は)思うわけだが、狩山教授は証拠不十分で不起訴。
しかし世間の誹謗中傷により、彼は最終的に死を選んだ。
北崎教授を迫害していた(命も奪ったかもしれない)狩山教授の不幸に愉悦を覚えていた伊波は、そこで虚になったのか。
次は絵里坂を犯人と疑い、恨んで生きていこうと訪れてきた。

「北崎教授の推理力が仇となって絵里坂に殺された」

伊波のこの憶測を聞くと、File01とFile02であわあわしていた北崎教授を見てきた視聴者は、つい笑いがこみ上げてきてしまう。

「北崎は名探偵ではない。名探偵っぽいことを言ってる、ただの人間だよ」

絵里坂が懐かしそうに語るその言葉で、伊波はようやく真の北崎教授を知るのだ。

「突き落とされて、傷をつけられたんだ」

絵里坂のこの台詞で、私は絵里坂が犯した罪を悟って切なくなった。
順番が……順番が、逆なんだよ……!

人間の仄暗さ

人を恨み、その不幸に悦びを見出し生きていく伊坂。
人を憎み、不幸に突き落とすために手段を選ばない絵里坂。
どこまでが嘘で、どこからが嘘じゃないのか。
どこまでが罪で、どこからが罪じゃないのか。

北崎教授を、狩山教授を死に追いやったのは、誰か。

裁くのは法であり、人ではない。
でも大事な人を失ったとき、人は誰かを断罪したがる。
たとえ、その大事な人がそれを望んでいなくても。
「猫は北崎がかわいがっていたから」と微笑む絵里坂を見て、なんとも切なくなった。

File.04「密室(ロックドルーム)の醜聞」

なんとFile01ラストから3年経った世界らしい。
File03のアフタートークで、絵里坂の不在に関してなんとも言い難い表情をなさっていた浪川さんと天崎さん、そういうことですか。
某所で罪を償っている(そしてたぶん大学も解雇されている)なら、それはおりませんわ。

「名探偵とはなにか、真剣に考えたことはありますか」
「3日後に、あなたを名探偵の座から引き摺り下ろします」

いきなり北崎教授に喧嘩を売りに来る一年生・雪島。
名探偵あるある・推理対決!? と思いきや、学内にペンキで北崎教授の悪口を書きまわる。
ただの器物損壊罪(笑)
……と思ったら、いきなり死亡。嘘でしょ。

そしてミステリの王道、密室殺人〜!
お約束の部屋の見取り図も表示される。ただ少し見切れていて気になるので、アーカイブで直っていることを祈る。

密室のトリックを解くワトソン役・伊波。容疑者の学生も絞り込み、証拠も手に入れてきた。
でも北崎教授は、納得しない。

結果として、北崎教授は真相を見破ることとなった。
納得いかないことを口にしない、それは探偵に限らずあらゆる人にとって重要だろう。

断罪する覚悟

作中で北崎教授は語っていた「断罪する覚悟」。
File03-04でどことなく共通したテーマのように思う。

狩山教授を断罪するため、大事な相手を文字通り傷つける絵里坂。
北崎教授を断罪するため、自らの命のみならず、一時的にでも他人に罪を着せる雪島。
こう考えると、北崎教授が、最も真人間だぞ……?
罪と罰の重さを、よく知っている。

「名探偵とはなにか、真剣に考えたことはありますか?」

視聴者は、彼がずっとずっと憧れて、考えて、努力し続けていることを知っている。
File05、File06で彼がどんな結末を迎えるのか。
期待で胸がいっぱいである。

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