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【イベントレポート】フリーランスママが本音で明かす「子育て事情」と贈る言葉🌸

こんにちは!朝11時からもう眠気が襲ってくる、PRライターのすだです。

私はライティングや企業広報のお仕事をしながら、イベントの企画・司会などもしています。

先日、下記テーマのオンラインイベントを開催しました。

「生活はどう変わる?フリーランスの子育て」

フリーランスで出産&子育て経験のあるママ2人が、さまざまなテーマに関して実体験を語りながら、未来のママに向けてエールを送る。この記事は、そんなイベントの内容をまとめたものです。

【この記事を読むのにおすすめな人】

・もうすぐ出産予定。フリーランスなので産後のスケジュールが知りたい
・もうすぐ結婚。出産も考えているが、働き方にどんな変化があるんだろう
・子どもを生んでからの生活に、不安がある
・今からできることを考えておきたい

↑な方はもちろん、ご興味ある方はぜひ、のぞいていってくださいませ。

話し手はフリーで働くママライターとママ編集者

イベントの話し手は、子育てしながらフリーランスとして働くママ2人です。お2人はお知り合いです。

話し手のお2人

細野さんプロフィール
・編集者/デザイナー
・夫は会社員
・兄妹のママ
・義理の両親が近くに住んでいる

安田さんプロフィール
・12歳の男の子がいる
・夫は会社員
・両親とは同居せず、3人家族
・妊娠中から在宅の仕事を続け、12年目。

産前&産後、タイムスケジュールはどう変わる?

フリーランスで仕事をしながら出産……。1日のタイムスケジュールは、どう変化するのでしょう?

安田さんの産前&産後の1日のタイムスケジュール

安田さん:出産前は午前中2時間、午後3時間仕事してましたが、産後は子どものリズムに合わせたお仕事スタイルに。子どもが落ち着いているとき、寝ているときに仕事をするようになりました。1日の稼働時間はあまり変化ありませんが、仕事中に子どもが起きたり、泣いたりするとPCの前を離れてあやしに行き、また戻って仕事をするので「1時間以上座っていること」はなくなったかな。

細野さん:細切りに、仕事する感じになりますよね。

安田さん:そうそう。細野さんはどんな変化が?

細野さんの産前&産後の1日のタイムスケジュール

細野さん:私、出産前は出版社で働いていたので朝7時半に家を出て、21時に帰ってくる生活でした。右グラフは産後、保育園に入れられない時期のもの。昼間は子どもに関わる時間をとりたいので、仕事は朝にまとめてやってましたね。

安田さん:ひいっ!朝3時に起きてるじゃないですか。

細野さん:いや~。昼間はなかなかまとまった仕事時間がとれないから、もう朝やるしかなくて。元々ショートスリーパーだけど、やっぱりそんな生活だと体力も落ちて、体調がどんどん悪くなって。

安田さん:当時、1日どれくらい仕事してました?

細野さん:何時間かな(笑)とにかく「やらなきゃ!何か仕事しなきゃ!」と、子育て期間をブランクにしたくないという気持ちが強くて。時間を見つけては仕事してましたね。

安田さん:1人目の子育ては「慣れないこと」ばかりでエネルギーを使のに、そのうえ仕事のことまで考えて……。

細野さん:ほんとに慣れないことばかりでしたよね。あそこまで仕事をしなくて良かったって、今なら思うのに。

子育て中、いちばん大変・辛かったことは?

赤ちゃんのリズムに合わせ、仕事時間が細切れになっていたお2人。早朝や深夜など、少し無理のあるお仕事スタイルを続けていくのは体と心に負担もかかりそう。子育て中、大変なこと、辛かったことはほかにもあるのでしょうか?

細野さん:大変だったことは大きく2つ。1つは夫婦関係のこと、1つは子どものことです。夫が会社員なので日中の子育ては私。家事と子育てと仕事の両立が厳しく、時間的にも体力的にも「終わりのない感じ」がして絶望感を感じましたよ……。

安田さん:分かる……!まさに「先の見えない絶望感」私もありました。「●年で終わりね!」と誰かが宣言してくれたら、どんなに楽だろうと思いました。

細野さん:ほんとに……。それから、子どもが優先で夫婦で話す時間が全然取れなかった。「何に困ってる?」「何ができていない?」なんて話をする時間もなくて「いってもらわにゃ、分からんよ」といわれる。そういわれて私も不機嫌になって、何もいえなくなる。「大変である状態」を夫に正確に伝えられないことが辛かったですね。

安田さん:「伝える難しさ」ありますよね……。なんかこう、いってもちゃんと伝わらないというか。なぜ子育てもあるのに、ちゃんと伝わる努力までこっちがせにゃならんのだ、という(笑)

細野さん:伝えるハードル、高いですよね。

安田さん:わが家はフリーランスとは関係ないですが、夫婦仲が悪くなりましたね。例えばオムツ替え、寝かしつけ、家事を「いわなきゃ何もしない夫」だと出産して初めて知って。細野さんと同様、私も不満はあったものの上手く伝えられず「私がやらねば」という義務感と「どうして私だけ大変なの?」という思いが、せめぎ合う毎日。いつしか、夫への愛情が冷めていました(涙)

細野さん:おお……。赤ちゃんのお世話の大変さというよりも、夫婦の協力ができてるかどうかで、辛さの度合いが変わるような?

安田さん:ほんとにそう。今振り返るとすべては「夫婦の関係性」にあったなと。

大変・辛かったことにどう対処した?

子育ての大変さ。鍵を握るのは「夫婦の関係性」にあるというお2人。関係性を良くするには、どんなことを意識したらいいのでしょう?

細野さん:夫と会話をする機会を設けましたが、普段の夫へのストレスもあり互いに喧嘩腰になってしまって。そこで第三者に頼りました。

安田さん:第三者?

細野さん:カウンセリングです。夫にどう話して、どう行動していけばいいか、頭の整理を一緒にしてもらったんです。思考が整理されて「役割分担をすればいい」と思うようになり、具体的にタスクに落とし込んだら意義のある会話が夫婦でできるようになって。心のストレスは、カウンセラーさんと話すことで減っていきましたね。

安田さん:良かった……!細野さんはカウンセリングを受けることに最初から抵抗はなかった?

細野さん:本当は仲の良い友人に話したかったです。でも子どもを産むタイミングはみんな別々だし、相手の時間を奪ってまで話に付き合わせるのは悪くて。

安田さん:わ~、分かります。悪いなと思ってしまいますよね。カウンセリングって、実はとっても身近に活用できるもので頭のなかのもやもやを整理できるのですごくいいと聞きます。親しくないからこそ話しやすい、お金を払ってるから遠慮なく気持ちを話せる、というメリットもありそう。

細野さん:おすすめです。自治体によっては心理士さんが無料でお母さんの相談にのってくれるところもあるみたい。

安田さん:聞いてもいいのかな。具体的にどういうことを聞かれたり、どんな雰囲気で話をしましたか?

細野さん:私が利用したのはオンラインカウンセリング。1時間ぐらい話をするものです。「今、どういうことに困ってるか?」を話すと、共感して気持ちを受けとめてくれたり「それって実はこういう考え方もできるよね」と提案してもらえたり。「そのとき、どんな感情でしたか?」と思いもよらない質問で、気付かなかった自分の気持ちに気付くこともありましたね。

安田さん:子育て中は、自然と子ども優先で「今、自分はどう感じたか?」に意識を向けづらくなる。「どう感じた?」と問いかけしてもらえるって、すごく大事だな~と私も思います。

細野さん:「母親」としての人格が強くなるので、自分を取り戻す作業でもあったかなと思います。カウンセリングを受けたおかげで、子育てにちょっと余裕もできたような。

安田さん:私が大変だと感じていたのは「夫に愛情を感じなくなった」こと。家族3人の時間はみんなでおしゃべりするけれど、夫婦2人きりになると私が嫌になって別の部屋に行ったり、コンビニに出かけたり。そんな状態も5年目になり「これはまずいぞ」と危機感を感じて、結婚5年目にして初めて「話し合いの席」を設けました。もう学級会みたいな感じです。「今日の議題は……」みたいな。

細野さん:夫婦で「ちょっと深い話」をすることって、それまでになかったんですか?

安田:ないんです。実はこういう話し合いが苦手で……。家族や近しい間柄でする話し合いは「必ず悪い結果になる」という思い込みが自分の中にあったんですね。それは自分の親がよくケンカしていた場面を見てきた影響もあるし、ドラマで話し合いの最中に怒鳴りあうシーンが強く印象に残っていて。「話し合いはあまり良くないもの」という刷り込みがおそらくあったんですよね。

安田さん:でも危機感を感じて、心理学の本を読むようになって。話すことは前向きなものなんだと分かり、自分の思い込みが薄れてきました。

細野さん:おお!実際、話してみたらどうでした?

安田さん:お互いに思っていたことが全く違っていたと分かりました。例えば「今の夫婦関係、だいぶまずいよね」といったら「え、順調だと思ってた」とか「私が家で仕事するとき、いつも不愛想な顔してる。私が家で仕事するの、本当は嫌でしょ」と聞いたら「夕食が遅くなるのが嫌なときがあった。お腹が空いて無愛想になっていたかも」といわれて。そもそも夕飯を自分で作ってくれ、という話なんですが。

細野さん:分かります。

安田さん:「え、そうだったんだ……」と思い違いをしていたことが分かりました。それで「今は関係が微妙だけれど、離婚せずにやっていきたい。どうしたらいいか前向きに2人で考えたい」と伝えて「そうだね」となり、2人で考えました。でも解決策は出なかった。

細野さん:……急には出ませんよね。

安田さん:出ないです(笑)1ヶ月、2ヶ月経っても解決策は出ないんですけど。その話をした翌日から、明らかに夫婦の間の空気感が変わったんですね。少しやわらかくなったというか。2人きりになっても、もう別の部屋に移動しなくなって。今思えば、あの話し合いが分岐点だったような。話し合うことは想像以上に重要なんだ、とあとから分かりました。

細野さん:コミュニケーションなのかな。自分の話と安田さんの話、合わせて感じます。

安田さん:そうですよね。出産前は「上手くできるか心配」「赤ちゃんを守らなきゃ」とか、プレッシャーや不安があるけど、そこは大丈夫。自分の中の母性本能が少しずつ解決していくというか。いちばんしんどかったことの原因は、実は「夫婦のコミュニケーション不足」なんですよね。

「フリーランス出産」して良かったこと

想像以上に「夫婦間のコミュニケーションが大切」というお話。では視点を変えて「フリーランスで子育てして良かった!」と思うことはあったのでしょうか?

細野さん:フリーランスで子育てしている方は仕事が大好きで、素敵な方が多かった。そういう方と一緒に仕事したり、過ごす時間ができて良かったなと感じます。

安田さん:確かにパワフルな方、多いですよね~。

細野さん:あとは時間の融通が利くのも良かったですね。会社勤めだと「申し訳ない」と思うタイミングが何度あったことだろうと思います。熱を出すことも多くて、急な予定変更も多かったけど、フリーランスは時間の融通が利くので良かったですね。

安田さん:「申し訳ない」という気持ちが、ほんとに心を苦しくしますよね。

細野さん:安田さんはどうです?フリーランスの子育てで、良かったこと。

安田さん:クライアントの新しい一面を見れたことですね。出産前に「すみません、2ヶ月お休みいただきたいんです」という申し出を、あるクライアントさんにしました。介護や入院以外で長期休みをフリーランスでとるってあんまりないですよね。でも「いいですよ」と即答してくれて。そのとき「こんなに柔軟に対応してもらえるんだ」と分かりました。

細野さん:なるほど……!新しい一面。

安田さん:それから産後は細切れに仕事するようになりましたが、一度席を離れると、視点がクリアになることが分かりました。実は短い時間で仕事したほうが集中しやすいことに気付いたんです。メンタリストのDAIGOさんが『超集中力』という本を出しているんですが、

そこでも「時間を短く区切り、制限時間を設けたほうが集中力が高まる」という話があり「次に子どもが泣くまでに、これを終わらせるぞ!」という焦りが逆に集中力を高めてくれたというか。子どものリズムに合わせて仕事するようになって、短時間に集中して仕事するスタイルが合っているんだと分かりました。

細野さん:確かに……!長時間、続けて仕事ってできない。私、4時間以上作業していたこと、最近ないかもしれない。

安田さん:私もないです。集中力が続かない。30分で席立って、お菓子探してます。

細野さん:(笑)

みなさんに伝えたいこと

いよいよイベントも終盤戦。お2人が最後に、みなさんにお伝えしたいこととは?

細野さん:子どもというより、大人の問題というか。役割分担できていればそもそも問題が起こらなかったと思うので、最初の話し合いを大事にできるといいのかなあと。

安田さん:そうですよね。あと「頼ること」も大事。「自分がやったほうが早い」とか「人に頼ると迷惑かけちゃうから」と頼らない人がすごく多い。だけど産後、それを続けていると肉体的・精神的にも自分のキャパシティを超えて、超えてるのに気づかないふりをしてしまう。すると自分の中に何かが少しずつ溜まっていて、爆発するかもしれません。

細野さん:安田さんも爆発しました?

安田さん:はい。私は5年も溜め続けて爆発しました。冷静にお話してますが、実際はけっこう大爆発してます。ビッグバンです。

細野さん:その瞬間を見たい(笑)

安田さん:溜まる前に、月1で掃除機のゴミパックを変える感じで、外に出す。その「出す行為」が「人に頼ること」だと思っています。自分の気持ちに注目して、自分の時間をつくって、好きなようにやる。その一連の流れを大事にしてほしいな~と。

細野さん:「頼るなんて、自分のわがままだよね」と思う人もいるかもしれないけど、そんなことないですよね。

安田さん:ないですないです。自分の時間を大事にすると、細野さんもいっていたように心に余裕が持てるようになる。そうなると周りの状況や相手の表情がよく見えて「あ、夫の具合悪そう」とか「子ども、遊びすぎて疲れてるな」とか、いろんなことに気付きやすくなるんですね。すると自然に「大丈夫?」と声をかけられたり「早く寝かそう」みたいな行動につながる。

安田さん:それって周りの環境を快適にしていますよね。人に頼ること=「自分と周りを快適にすること」になるので、もはやわがままでも何でもない。だから頼ってほしい。頼って頼って頼りまくるくらいで、ちょうどいいと思う。

細野さん:私も、仕事も子育ても完璧に「全部やらなきゃ」と思ってました。でも子どもに命があること、元気なこと。それでOKだと思います。仕事がやりたければ専念すればいいし、食事も何品も用意しなくてもいい。卵かけごはんでも充分おいしい!そういうマインドを入れるといいかもしれません。

安田さん:秘儀「卵かけごはん」!あんなに簡単にできて、かつ栄養豊富というすばらしさ……。

細野さん:「卵かけごはんは偉大」で締めましょうか(笑)

まとめ

フリーランスの子育て。結論は

「夫と話そう。そして頼ることを躊躇せず、自分の好きも大切に。みんなが元気ならOK」

でした。

フリーランスという働き方を選びながら、子どもを育てる。
そんな方たちのお役に立つ日がきたら、という思いです。



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