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自分はどんなことができているんだろう(2)

私がPilatesを仕事にした理由は、きっと、これなんだと思う。

「自分のpotentialsに気が付かせてくれたから」

仕事として、自分に何ができるのか、まったくわからなかった。
ダンサーに憧れていたけれど、
物心つくかつかない頃から
ダンサーとして仕事をしていくことの大変さについて、両親に諭され続け、
自分はダンサーの資質がないことを、potentialsがないことを、
そんな自分にとっての事実をずっと突きつけられ続けてきた。

上手になれない、できない、身体を傷める、認められない、評価されない、
その原因・理由が知りたかった。
その原因・理由を教えてくれたのが、私にとってはPilatesだった。

「できないのは、練習が足りないから。」とひたすら言われ続けてきた。
(もしかしたら、素質がないって直球で伝えないために、そう言われてただけかもだけど。。。)
でも、
できないには理由がある。
ただ練習だけで解決できるものではないことは、自分自身、身を通じてわかっていた。

Pilatesに出会うまで、
自分は、やみくもにーがむしゃらにー何も考えずにーボールをひたすら投げつづけているように、動いていた。超ラッキーにもゴールに入ったボールもあったかもしれないけれど、本当にそれはまぐれ。。。というような投げ方(=動き方)。
ゴールにボールを入れるのに(=目的の動きをするのに)、ちゃんと目標を定めて、準備をして、考えて、なんて思ってもいなかった。
動きの最終形(=ポーズ、見栄え、回転数、ジャンプや脚の高さなど)は求めてきたけど、動き方がすべて、なんて知らなかった。

そりゃ、できないよね。上手にならないよね。評価されないよね。成績悪いよね。
今から、当時の自分を思い返せば、秒で納得。

動いている(=動ききを作り出している)のは自分なんだから、できないのも自分の責任。
それ(できない)を解決できるとしたら、自分しかいない。
なぜできないのか、できなくしているのは何か、どうしたらできるようになるのか、
そんな傾向(なぜ・なに)と対策(どうしたら)をひとつひとつ面と向かいあっていくことで、完全解決までできなくとも、改善の可能性は大いにある。

瞬間にできるようになる魔法はない。理由なくできる奇跡も(きっと)ない。
私は、そう思っている。

10代の頃、
「君の脚がちゃんとturn-outできるようになる可能性は20%くらい。それもちゃんとトレーニングをすれば。。。」と、
参加したバレエセミナーの治療の先生に言われた言葉はとても鮮明に覚えている。
20%って。。。とその当時は失意のどん底な気持ちだった、
けれど、同時に、0%じゃないんだ。。。と思っていたのを覚えている。(←どんだけpositive?!)

当時から、その20%の詳細が知りたくてしょうがなかった。
どうしたら、その20%を、60%?80%?100%?にできるのか、知りたかった。
そして、「ちゃんとトレーニングしたら、」というそのトレーニングを教えてほしかった。
でも教えてもらうことはなく、20%という宣告された確率通り、自分はダンサーになることなく、
その20%のpotentials=構成要素を探る/追求する、できれば確率を伸ばす方法を探る職業になった。

今思えば、その20%という幽かなでも、potentialsあることを教えてくださった、その治療の先生に心から感謝したいと思う。

どうして、だれも動き方について教えてくれなかったんだろう。って今でも思うけれど。
自分で気がつくことのできた、自分で探すことのできたことに感謝している。
そして、身体の動かし方において、
自分のように、壁に直面して動けなくなったルンバのように、身動きが取れなくなっている/前に進めなくなっている状況の方に、
動き出せるなにかヒントをお伝えできたら、一緒に探し出せたら。。。と毎日試行錯誤している。

小川を流れている笹舟が何かにひっかかってしまい、stuckしてしまっている。
でも、ちょっと向きを変えてあげたら、また進み始める。
そんな風に、身体も動きを取り戻すと思う。


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