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ダークナイト/JOKERから学ぶOODAループの潰し方

映画「JOKER」人気のようですね。

週末行く予定をしており、予習の意味でダークナイトを見ていたら、

先日、コンサル先と話していたOODAループに関連してたので、

思わずnoteに書いてみました。


ちなみに、ダークナイトのネタバレを含むので注意してください。

まだ見てない方はAmazon Prime会員になれば見れます。


その前に…OODAループとは?

お話に入る前に「OODAループとは?」を簡単に説明します。

不要な方は飛ばしてください。

OODAループは「ウーダループ」と読みまして、

アメリカの軍事戦略かが立案した意思決定方法の一つです。

2017年頃から日本にも持ち込まれて

「PDCAサイクルは駄目だ!これからはOODAループだ!」

なんて一部でもてはやされたり、はやされてなかったり。

PDCAよりも状況変化に柔軟かつ素早く対応できるので、

変化の激しい現代では「必要なフレームワーク」と思われてます。

個人的には「PDCAとOODA組み合わせて使おう」というタイプです。


OODAループを簡単にまとめると以下のような感じになります。


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① Observe:観察・情報収集

② Orient:情勢への適応・分析

③ Decide:意思決定

④ Act:行動


簡単に言えば状況みて、どうするか考えて行動するって話です。

詳しくはブログの記事を御覧ください。複数書いております。


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本題、OODAループの潰し方

さて本題、OODAループの潰し方の話です。

OODAループの強みは素早い判断と環境適応です。

一方の弱みは「情報の変化」にあります。

ダークナイトのJOKERで見てみると非常にわかりやすかったんです。


ちなみに「台本がある映画じゃんw」っていう野暮な事は言いっこなしで。


一つ目に分かりやすいのはJOKERが警察に捕まるシーン。

警察は逮捕し、取り調べを進めようとします。

この段階で想定されるのは恐らく「この後の裁判」がメインであり、

最悪の事態として「JOKER(単独)の逃走」は想定し、

スタッフを配置していることでしょう。

しかし、取調べ中に状況が変わります。

デントおよびレイチェルが監禁されていることが判明し、

警察は新たなOODAループを回して、二人を助けに向かいます。

この段階で警察やバットマンが想像しうる「最悪の事態」は

デントおよびレイチェルが死亡し、JOKERが逃げ出すこと。

しかし、更に状況は変化します。

JOKERは部下の体内に仕込んだ爆弾を爆破し、

多くの警察官が犠牲になると共に、別の犯人も逃がすこととなります。


二つ目はJOKERによる街の混乱です。

JOKERは「バットマンは素顔を見せろ」と迫り、

素顔を見せるまで殺人を繰り返すと宣言します。

時間が経つほど人々は「バットマンのせいで人が死ぬ!」と思い始め、

TVではコメンテーターがバットマンを批判するのですが…

この段階で警察や一般市民は「人が殺される恐怖」に対応しています。

そのためにバットマンに素顔を見せるよう迫っているのですが、

JOKERはいきなりターゲットを変更します。

TVで話すコメンテーターを特定の時間までに殺さなければ、

どこかの病院を攻撃すると伝えるのです。

市民は「バットマンが問題」から「コメンテーターが問題」に変わり

結果、街中の人はそのコメンテーターの命を狙いはじめます。

警察は不特定の人が殺される可能性から特定人物の保護と、

街に複数ある病院から患者を救出する事に注力することになります。

病院からは人々を避難させる状況の中で

JOKERは次の一手を仕込んでいくわけですが…


三つ目は数々の裏切りです。

単純な話ですが、身内に裏切られると状況が大きく変わります。

単純に味方が減り、敵が増えるなんて問題ではなく、

情報が漏れたり、時に要人が誘拐されてしまったり…

逆にせっかく追い込んだ敵を取り逃してしまったりもします。



要は想定外の事態に弱いし、繰り返すと混乱になる


見出しである程度まとまってしまいましたが…

OODAループは情報収集ありきであり、

その情報を元に判断をするので、判断の変更が生まれるほど

情報が変化することに非常に弱いと言えます。


OODAループというフレームワークは最近できましたが、

その元となる考えや行動は1940年のドイツ対フランス戦や

それ以上前からあったとも言われております。

上記の戦争は圧倒的に不利なドイツ軍の戦略・行動により、

フランス・連合軍を圧倒的なスピードで打ち負かしました。

また、直接戦闘して勝利したのはもちろんフランスの戦意喪失により

「不戦勝」という状況があったのもこの戦争を有名にしています。

OODAループに関する書籍でも紹介されるこの戦闘でも、

やはりフランス軍の想定外の行動をドイツが繰り返しており、

フランスは「守り」をしつつ時に「混乱」となり、

最後は「戦意喪失」へと向かうわけです。



当たり前だけど、面白い映画はループを崩される


すごく当たり前かもしれませんが…

面白い映画は「想定外」があるんだと思います。

それは、単純に検討もしていない事が起きるだけでなく

ある程度の情報を与え、その上で見ている人が想像をする。

それは映画のキャラと共にOODAループを回しており、

そのOODAループを壊されるような変化がある。


これが「見てて面白い」「最後まで目が話せない」のでは無いでしょうか。

もちろん、これ以外にも演者に感情移入出来ることも必要ですし、

映画の世界にも没頭してもらうことが重要でしょうけどね。


OODAループ、気になった方は書籍もいくつかあるので、

少し調べてみてもらうと面白いかもしれません。

とりあえず台風が近づく土曜日にバットマン・ビギンズと

ダークナイト・ライジングを見て、日曜か月曜に

JOKERへ挑みたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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