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【ROLEXの価値】アンティーク ロレックスの真実に迫る~その価格は妥当なのか?~⑤

プレステージコイン 店長です。

シリーズでROLEXの歴史を解説してます。
前回のブログ
【ROLEXの価値】オイスターだけじゃない!~ロレックスの本当の歴史を知りたい方へ~④
もご参照ください。

実際、戦前のロレックスはまだまだ成長段階にあり、現在のロレックスとは異なるブランド展開でした。戦前のロレックスは画一的ではなく、さまざまなブランドにより多様なデザインを市場に投入し、マーケティングを実施していたのです。

ROLEX MARCONI(ロレックス マルコーニ)
ゴールド色が豪華な印象
1930年代


戦前のロレックス、特に1920~1930年代のアンティーク ロレックスを知ることにより、私のROLEXに対するイメージはガラリと変わりました。ロレックスという時計が好きになったのです。きっと、皆さまのイメージも変わりますよ。

ロレックス オイスターパーペチュアル デイトジャスト
2024年製造。高品質が伝わってきます。

さて、現在のロレックスは、『マニュファクチュール』としての地位を確立し、ロレックスのブランド力は不動のものとなっています。マニュアルチュールとは、『自社による時計の一貫生産』のことであり、時計の中核であるムーブメントについて、自社内でその素材から部品までを作り、さらに組み立てて製品を作ることができる体制を意味します。

美しいムーブメント。

⑤一方1920~1930年代に戻ると、ロレックスの創始者ハンス・ウィルスドルフ(Hans Wilsdorf)は、ディフュージョンラインの生産を展開していました。代表作といえるマルコーニを(MARCONI)はじめ多くのディフュージョンラインを市場に投入しましたが、当初は思惑通りにはいきませんでした。

ロレックスの創始者ハンス・ウィルスドルフ(Hans Wilsdorf)

その後、ディフュージョンラインが拡大するに際して、ジュネーブ(Geneva)のロレックス製造工場では、十分な利益が出るように、かつ市場供給に十分な数の時計を製造できなくなりました。

ちなみに、ディフュージョンラインとは、ロレックス(ROLEX)としてのブランド価値を維持しながらも、価格を抑えて、より多くの人々への販売拡大を狙う戦略です。その後の1920~1930年代、成長期にあったロレックス(ROLEX)に相応しいブランド戦略といえます。

ROLEX MARCONI(ロレックス マルコーニ)
ゴールドとブラックの組み合わせが美しい
シーンを選ばずに使用可能


この問題を解決するため、ロレックス(ROLEX)のディフュージョンラインにムーブメント専業メーカーが製作したムーブメントを採用しました。ムーブメント専業メーカーが製作したムーブメントを『エボーシュ(Ebauche)』といいます。

古典的なムーブメント
当時のスイス製高性能ムーブメント

当時、ムーブメントを製造できる工場は限られており、多くの時計メーカーは、外部からムーブメントの提供を受けていました。エボーシュに改良を加えたり、新たな機構を加えるなどして、時計メーカーは独自性を発揮したのです。
 
さらに、ケースについても外注されることがあり、時計生産の効率化を図っていたようです。まさに、成長・拡大期にあったオールドロレックスならではの展開ですね。

ROLEX MARCONI (ロレックス マルコーニ)
ケースも多種多様


アンティークロレックスに関わらず、アンティーク時計のムーブメントやケースに統一性がないことが多いのは、これらの外注化が要因といえます。しかし、それゆえにアンティーク時計には、現代品にはない個性があり、アンティーク時計マニアの憧れである『一品もの』に巡り合えるのです。

ROLEX MARCONI Rectangular(ロレックス マルコーニ レクタンギュラー)
特注品と考えられるレクタンギュラー
当時のマルコーニは富裕層による特注モデルがある

現在の高性能時計はトラブルもなく、確実に時を刻みます。しかし、当ショップのお客さまの中には、アンティーク時計の歴史を知り、アンティーク時計の独特の魅力に興味を示される方が多いです。皆さまも、時計コレクションに1本加えてみませんか?


ROLEX MARCONI Rectangular(ロレックス マルコーニ レクタンギュラー)
シンプルな逸品
お手元で存在感が光ります



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