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組織は、些細なものごとに対して、不釣り合いなほど重点を置く

パーキンソンの凡俗法則(Parkinson’s Law of Triviality)をご存知でしょうか。
イギリスの歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソン(Cyril Northcote Parkinson)が1957年に発表したもので、どんな言葉かというと。。

組織は、些細なものごとに対して、不釣り合いなほど重点を置く

というものです。

一般的には「凡俗」を省略して、パーキンソンの法則(Parkinson’s law)と呼ばれます。

複雑で理解が難しく、重要な事柄を見過ごす一方で、簡単に理解・把握することができる些細なものごとに気を取られてしまう組織の性質を表しているのです。

パーキンソンが例として挙げた原子炉のプロジェクトにでてくる自転車小屋の話から「自転車置き場の議論」、「自転車置き場の色」という言い回しでも知られています。

こちらの言葉も有名ですよね。

パーキンソンは、例え話として、「原子力発電所の建設についての審議会」を挙げています。
建設計画について委員会が審議している場面で、原子炉の建設については、あまりにも巨大な費用がかかり、複雑な構造のため、なかなか一般のひとには理解ができないのです。
一部の専門家や有識者に任せて、一般人や知識に乏しいひとはみんな理解しているだろうと思いこみ口を挟まないですよね。
で、重要な事項なのに、審議はさくさくと進んでいきます。

この一方で、発電所内の自転車置き場について話し合うときは議論が活発化します。
ただし、「素材をアルミ製にするかトタン製にするか」「屋根の色は何色がいいか」「何台くらい停めるか」などの些細な話題の議論が中心となり、そもそも自転車置き場を作ること自体が必要なのかといった本質的な議論は起こらない。

次に委員会の議題がコーヒーの購入といったより身近なものになった場合は、その議論はさらに白熱し、時間を最も無駄に消費します。

重点を置くところは、そこじゃないだろう!ってことです。

こんな議論って、日常的にいくらでも起きていませんか?
それが原因で本質をとらまえた議論にならず、どうでもいいことに注力して、納得がいかないまま、ふわふわと会議が収束するなんてこと、ホントに多いですよね。

これは、パワーバランスの問題なのか、発言力の問題なのか、ファシリテーション力で解消するのか、いろいろなケースがあると思うのですが、会議の建付けとゴール設定で解消できるような気がしています。

すごく良い会議だなーと思うものって、最初からゴールを設定しているんですよね。
何を決めたらゴール、どこまで進んだら終了という具合に。

でも残念ながら9割の会議は、だらだら参加して、だらだら終わるといったもの。

結局、決めやすいものから決めると良いと思うのですが、その会議の本質を常に考えられるひとと議論したいものですね。



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