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野菜屋けんちゃん/長野賢次さん

2023年1月27日&2月3日放送

 今回のお客様は高知市春野町で有機栽培をしている「野菜屋けんちゃん」こと、長野賢次さん!

■ 長野賢次さん
高知市出身。自動車整備士や配送業など様々な仕事を経験する中で、趣味として「野菜づくり」を開始!その後、高知市春野町で有機栽培をしている方と出会って農業の面白さに目覚め、自らの職業とすることを決意します!
現在は、ナスやカボチャなど年間30品目ほどを有機栽培しているほか、「野菜屋けんちゃん」の屋号でネット販売をしたり、マルシェに参加しての対面販売にも積極的に取り組んでいます。

〔 番組収録風景 〕

▶ 趣味で野菜づくりを開始!

 畑仕事や土いじりなどとは無縁の少年時代を過ごした長野さん。
自動車整備士や配送業など様々な職種を経験する中で「自分が食べるものは自分で作りたい」という思いから野菜づくりを開始!南国市にある貸農園で3坪ほどを借りて、スタッフの教えや家族の手伝いを受けながら野菜の栽培に取り組みます。

 野菜をつくってみて驚いたのは、自分で育てた大根やカボチャの大きさ!
品種の違いもあると思いますが、スーパーで見る野菜に比べると遥かに大きいものができたことに感動します。また何もないところから始まって、野菜の成長を自分の目で見ながら育てることの喜びを実感!野菜づくりにどんどんハマっていきます。

▶ 有機栽培農家さんとの出会い

 野菜づくりの面白さを感じていたある日、高知市で有機栽培による米づくり、野菜づくりをしている農家さんと知り合う機会に恵まれます。興味ある野菜づくりの話を伺っているうちに…「いや、実はウチ、いま人が足りないんで、良かったらウチでやってみません?畑、貸しますよ」と言われた長野さん。まさに千載一遇のチャンス!即答で「やります!」と答え、遂に本格的な農業の世界へと足を踏み入れることになるのでした。

〔 農作業中の長野さん♪ 〕

▶ よし、珍しい野菜をつくろう!

 専業農家となって今年で4年。現在は、ナスやカボチャ、大根、白菜など年間およそ30品目を栽培しています。

 長野さんがこだわっているのは【地球とカラダにやさしい野菜づくり】
環境負荷が少ない有機栽培を志し、農薬・除草剤・化学肥料は使いません!畑で出た廃棄物(ダメになった野菜など)は他へ持ち出さず、すべて土の中に還すようにしているそうですよ。

 また長野さんの畑には雑草が生えたままになっています。これも一つの考え方だと思いますが、雑草が地面を覆うことで畑の乾燥を防いだり、夜露・朝露を吸収することができます。(基本的に水をやることは無いそうです)
露地栽培で“高知の太陽”と“土のエネルギー”をいっぱい受けた健康な野菜。これが長野さんのこだわりです!


 また長野さんはスタンダードな野菜を栽培する一方で、一般にはあまり流通していない珍しい野菜にもチャレンジしています。

 例えば、ナス一つ取っても、スーパーでよく見る「黒なす」のほかに、
「パープルクララ」、白なすの「ラテ」、「翡翠なす」等を作っています。

■ パープルクララ … 皮は白いストライプが入った美しい紫色で、果肉は苦みが少なく、タネが少ないのが特徴のとても美味しいナスです。

■ ラテ … 真っ白な見た目が可愛いイタリア生まれの品種。加熱することで、とろけるような食感を楽しめます。(肉詰めがオススメだそうです)

■ 翡翠ナス … 宝石の翡翠のような薄緑色の見た目。皮は硬めですが果肉はきめ細かくスポンジのような柔らかさで、魅惑の口どけが味わえます。

 このほか、夏は赤オクラ、星形オクラ、沖縄野菜の赤モーウイ、パクチーなど、冬には高知由来のはちきん芋、ターサイ、壬生菜、かつお菜、コールラビといった珍しい野菜を栽培しています。

 長野さんがつくった野菜は、主にマルシェなどでの対面販売で買っていただくので、珍しい野菜をきっかけに「これ、何という野菜ですか?」「どうやって調理すると美味しいですか?」などと、会話が弾むことが多いんだとか。これも対面販売ならではメリットですよね。

〔 キャベツのような、ブロッコリーのような、カブのような味です 〕

▶ けんちゃんの野菜はどこで買える?

 長野さんが栽培した野菜は、マルシェなどでの対面販売と、ネット販売で購入することができます。

 毎週土曜日に高知市池公園で開催されている「オーガニックマーケット」には、ほぼ毎週出店していますし、祝日を中心にサニーマート店頭で開催される「WILD LOCAL MARKET」にも出来る限り参加しています。

 また昨年12月には、いの町波川青果市場で開催された「冬のいの町くらしのマルシェ」にも参加!今後も各地で開催されるイベントに積極的な出店をしていきたいと語ってくださいました。

〔 オーガニックマーケットでの出店の様子 〕


 またネットショップ「野菜屋けんちゃん」では、季節のお野菜便が人気!
四季折々に、旬の野菜5~7種類を詰めた野菜セットを販売しています。

 例えば「冬野菜セット」を覗いてみると…

〔 冬野菜便の一例 〕

 水菜、赤からし水菜、チンゲンサイ、赤かぶ、白かぶ、大根、ターサイなどのほか、白菜、キャベツ、ブロッコリー、コールラビなど、旨味がたっぷり詰まった旬の野菜を厳選してお送りしています。
(セット内容は野菜の成長具合、収穫状況によって変わります)

 季節のお野菜便は県外のお客様から注文をいただくほか、高知在住の方が「高知の美味しいお野菜をあの人に」と注文されるケースも多いそうです。
長野さんが育てた元気な高知の野菜を是非ご賞味ください。

〔 けんちゃんのチャレンジは続く 〕

▶ 今後の夢は?

 最近では、高齢と後継者不足によって農業を辞める方が多く、一方で新規就農は依然ハードルが高いことから、県内では耕作放棄地も増えています。長野さんは高知市春野周辺の耕作放棄地を開拓して耕作可能な畑にする活動もしています。想いは … 「未来の子どもたちに残していける農業を!」

 確かに農業は、台風や渇水などの影響をダイレクトに受けることから決して安定した職業とは言えず、また最近では燃料や資材の高騰もあって各地の農家さんは非常に苦労しています。

 ただ農業には「収穫」という最高の喜びがあります。自分の考えに沿った自分なりの方法で作物を育て、それが最高の結果に繋がったとき、これ以上ない幸せな気持ちになれる ─ 。それが農業の最大の魅力です。
長野さんはたった6文字で「やる価値あり!」と語ってくださいましたよ。


 最後に長野さんの今後の夢や目標を伺いました。

■ 自然や人に優しい有機野菜が皆さんに認知され、地域資源をもっと活用した有機農業を広めることで、100年先まで残していけるような農業・活動をしていきたい!

 目の前の結果に捉われがちな世界ですが、長野さんが見据えているのは自分の子どもや孫世代、さらにその先の未来です。自分がしているのは、今から100年後、日本の農業を守るための投資だと感じているそうです。

 これからも高知の恵みをいっぱい受けた、元気で美味しい野菜を作っていくと共に、持続可能な農業の姿を探し、未来への選択肢として提示してくれそうな長野さんの活動を番組でも応援していきたいと思います!

【 放送プレイバック 】📻✨
★ 1月27日(金)放送 ⇒ コチラ から!
★ 2月03日(金)放送 ⇒ 
コチラ から!


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