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人事のプロがフリーランスとして独立・活躍する方法

人事のプロがフリーランスとして独立・活躍していくためには、自身の強みを活かせる専門領域を明確にしていくことが重要です。

専門領域の作り方には、大きく2つのパターンが考えられます。

人事業務といっても幅広い業務が存在しますが、そのうちの特定の業務領域にフォーカスして専門領域としていくのが1つ目のパターンです。

そして、人事の仕事には、定常業務ではなく、特定のシチュエーションで発生する期間限定プロジェクト的な仕事があります。こうした特定のシチュエーションにフォーカスして専門領域としていくのが2つ目のパターンです。

<人事スキルの副業ノウハウはこちらも参考>
人事のスキルは副業に活かせるのか?新しい時代の働き方

■特定の業務領域に強い人事のプロとして独立・活躍する

人事の仕事には、勤怠管理や給与計算等のルーティーンの作業もありますが、大半の業務には、高度な専門性が求められます。

・採用

企業にとって重要性が高く、かつ、担当者に高度なスキルと経験が求められる業務の代表格が「採用」でしょう。それでいて、新卒採用の業務は季節によって仕事量に山谷がありますし、中途採用の業務も「募集人員が多い時期は非常に忙しい反面、募集人員が少ない&募集をしていない時期は忙しくなくなる」というように仕事量に山谷があります。

そのため、「採用の業務だけをスポットで外部のプロに手伝ってもらいたい」というニーズが存在するわけです。

人手不足の時代ですから、採用の難易度は年々高まっています。採用を実現するためには、まず自社に関心を持ってもらい応募してもらうことが重要です。

そして応募者が集まったら、自社にマッチする人材を適切に選び出していく必要があります。また、内定通知を出した後も入社まで、きめ細かいサポートを続けていくことが重要です。

しっかりとしたサポートがなければ離反されてしまう可能性もゼロではありませんし、入社前にしっかりとしたサポートをしておくことが、入社後にスムーズに溶け込んでいってもらうための重要な施策にもなります。

この一連のプロセスをスムーズに進めていくためには、プロの経験とノウハウが必要です。一般に、企業においては「採用費」が予算として用意されているものですが、「採用費」の金額規模は年間で見るとかなり大きな額になります。

従って、経営の観点からも「限られた予算を駆使して効率的に良い人材に入社してもらえるようにする」ということは非常に重要なことなのです。そのため、「採用業務支援に強いプロのフリーランス人事」には強いニーズがあります。

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・人材育成/組織開発

人事領域の定常業務の中で、「採用」に続いて高い専門性が求められるのが「人材育成/組織開発」の業務でしょう。

 企業にとって、「人材ひとりひとりのスキルレベルを高めていくこと(人材育成)」と「組織全体としてのパフォーマンスレベルを高めていくこと(組織開発)」は、成長のために欠かせない取り組みです。

ですが、こうした取り組みを全て「上司の役割」としてしまい、現場のOJTに委ねてしまっている企業も多いと言われています。これでは上司も疲弊してしまいますし、企業全体の成長を加速化させていくにも限界が生じてしまうでしょう。

 そのため昨今では、人事部門がこうした人材育成や組織開発のための仕組みづくりをリードしていくことを期待されるようになってきています。

ですが、事業部門の人間に求められる能力についての理解が不十分なまま人事部門がこうした取り組みを推進してしまうと、的を射ない研修やセミナー、eラーニングなどが続々と導入されてしまい、結果、現場から不満の声が噴出してしまうというようなことが起きてしまうわけです。

組織開発についても同様で、流行の「チームビルディング」のワークショップにトライしてみたもののレクリエーションのようになってしまってあまり意味をなさなかった、というようなエピソードもよく聞かれます。「人材育成や組織開発のための仕組みを作る」ということは容易ではないのです。

そのため、「人材育成/組織開発に特化したプロのフリーランス人事」には強いニーズがあります。一定の規模に成長した企業がさらなる成長を目指す場合、人材育成/組織開発は避けて通れません。

教育・研修予算を効率的に運用して適切にプログラム開発・運用を行ってくれるプロの力を、多くの企業が求めているのです。

・ケア

採用して、人材育成して、組織開発する。人事の仕事はそれで終わりではありません。会社には、さまざまなストレス要因があります。そのため、悩みを抱える社員も出てくるものです。

昨今では、時代の要請として、社員のコンディションやワークライフバランス、そしてキャリアに関する「ケア」を行う役割についても人事部門に期待されるようになってきていると言われています。

とはいえ、人事部門の人間であってもそうした分野の仕事に不慣れな人も多いですし、場合によっては人事部門の人間だって「誰かに相談したい」と思うような時もあるでしょう。

そして、人事部門が経営陣にかなり近いポジションに置かれているような会社の場合、「悩みがあっても正直人事には相談しにくい…」と社員が感じてしまうようなケースもあるわけです。このような状況を放置してしまうと、最悪の場合には大量離職を引き起こしてしまいます。

そのため、こうした「ケア」について第三者の立場でサポートしてくれるプロのフリーランス人事に対するニーズが高まってきているのです。カウンセリングに関する専門的な資格を有している人であれば、なおさら引く手あまたとなることでしょう。

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■特定のシチュエーションに強い人事のプロとして独立・活躍する

人事の業務には、ある特定のシチュエーションに置かれた企業においてのみ発生する、期間限定プロジェクト的な仕事があります。人事の仕事の中でも特別に高い専門性が求められる仕事ですし、限られた期間で結果を出さなければならないため、高い職務遂行能力も求められる仕事です。

・会社設立時の各種手続・人事制度構築

 まず、ベンチャー企業を新規に創業したり、大企業が新規に子会社を設立したりするような場合に、人事関連の膨大な業務が発生します。給与を払って人を雇用する場合、所定の書類を役所等に提出することが必要です。また、就業規則の作成をはじめ勤怠・給与・評価等の労務に関わるあらゆるルールを設計していく必要があります。短期間でしっかりとした制度を作り上げられるかどうかで、誕生して間もない企業がスムーズに事業をスタートできるかどうかが決まるわけです。

そのため、「会社設立時の各種手続・人事制度構築に強いプロのフリーランス人事」が、こうしたタイミングで必要とされます。社会保険労務士等の専門的な資格を持っている人であれば、なおさら引く手あまたとなることでしょう。

・新卒社員採用の開始

創業と同時にいきなり新卒社員の採用を開始する会社は極めて少ないでしょう。一般的には、中途採用を中心に人員を拡充し、事業が軌道に乗ってから新卒採用の検討を開始するのが自然な流れです。

新卒採用は、一度開始して何年か経験を積み重ねていけばその後はスムーズに回っていくものですが、どんな企業であれ「一回目の新卒採用」を成功させるのは非常に難しいものです。

そもそも「何のために新卒採用を行うのか」について経営陣を中心にしっかりと議論を深めることから始めていかなければなりません。その上で、「どんな人をどのように採用するのか」「採用した後でどのように育成していくのか」について予めしっかりと準備を整えておかなければなりません。

新卒一期生というのは多くの企業にとって特別な存在となります。ある意味、失敗が許されない一度限りのイベントであるとも言えます。

そのため、初めて新卒採用を行う企業が「新卒採用に関する豊富な知見と経験を有したプロのフリーランス人事」の力を求めるのです。実は、人事マンの中でも「新卒採用をリードした経験がある」という人は意外と少ないと言われています。新卒採用の世界は特殊な世界です。

そして、まさにこれから新卒採用の世界は大きく変化しようとしています。この分野で専門性を高めていけば、フリーランスとして大活躍していくことも夢ではないでしょう。

・人事戦略の策定

「どんな人材を採用するか」「今いる人材をどのように育成していくか」を考えていくには、まず、その前提となる「人事戦略」を策定することが必要不可欠です。

会社全体の経営戦略や事業戦略をベースに、「どのような力をもったどんな人材が、数年後どれくらいの数必要なのか」ということを人事戦略として落とし込んでいかなければなりません。

そうした人事戦略があってはじめて「どんな人材を採用するか」「今いる人材をどのように育成していくか」という問いに対する答えを明快に出していけるようになるからです。

「経営戦略・事業戦略」と「人事業務における個別の戦術」の中間に位置付けられる「人事戦略」を組み立てることのできるノウハウをもった人材には強いニーズがあります。

人事戦略なき経営戦略は、文字通り机上の空論となってしまいます。人こそが最大の経営資源、というようなタイプのビジネスを営む企業の数は増える一方です。この分野の仕事の需要は今後も高まっていく一方でしょう。

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・人事・労務関係の業務プロセス再構築とシステム刷新

できあがった人事制度に基づいて、人事・労務に関するプロセスは動いていきます。部下はシステムに勤怠や自己評価を入力し、上司はシステムで部下の勤怠を確認し評価し、そうして会社は回っていきます。

会社には多くの「中間管理職」と呼ばれるマネージャー層がいます。マネージャー層の業務時間の半分以上が、こうした人事・労務関係の業務時間であるとも言われています。

 成長していた企業がある時期から急速に停滞してしまう背景には、多くの場合、「プレーヤーとして活躍してきたスター社員が中間管理職となった途端に管理業務に多くの時間を奪われてしまい、プレーヤーとして能力を発揮しながら部下をリードしていくような動きに時間を割くことが難しくなってしまう」ということがあると言われています。

そのため、「人事・労務関係の業務プロセスやシステムを定期的に見直していく」ということは、企業の成長性を左右する重要な取り組みであるのです。

昨今、人事領域をカバーする画期的なクラウドサービスが数多く登場してきています。そのような新しいシステムをどのように組み合わせて導入していけばよいのか、最適解を出してくれるような豊富な経験とスキルを持ったプロのフリーランス人事を、多くの企業が求めているのです。

・人事評価・勤務形態を中心とした人事制度の抜本的変革

業務プロセスやシステムだけではありません。創業当時に作った人事評価制度や勤務形態についての取り決めを、当時の状態のままずっと運用し続けてしまっている企業も少なくありません。

確かに、一度作り上げた制度を変えることは困難なものです。特に、社員の生活や人生に直結する人事制度の変革には、一般的に非常な困難が伴うと言われています。

しかしながら、世の中全体で「働き方改革」が進行する中、時代遅れの人事制度をいつまでも引きずり続けるわけにはいきません。こうした古い人事制度を変革し、新しい人事制度を社内にスムーズに浸透させていくための豊富なノウハウと経験を有したプロのフリーランス人事に対するニーズが急速に高まっているのです。

・グループ組織体制の変更、会社分割、ホールディングス化への対応

企業が成長していくと、「ひとつの会社の中で全く異なる能力をもった人たちが全く異なるタイプの事業を運営している」というような状況が生まれていきます。そこで、機動性の向上や成長の更なる加速化を狙いとして、カンパニー制導入や分社化によって事業分野ごとに最適な人事制度や勤務形態を導入していくような手を打っていくことがあります。

共通機能をホールディングス本社や機能子会社に分離集約するような手を同時に打つこともあるでしょう。

このような手を打つ局面においては、いままでひとつの会社でひとつの制度のもとで働いてきた社員が複数の会社にバラバラに異動していくことになります。この大移動をスムーズに進められるかどうかで、企業が再び力強い成長フェーズに乗れるかどうかが決まるわけです。

・企業買収・合併への対応

企業が成長していく過程においては、企業を買収して子会社化したり吸収合併したりすることもあります。同規模の会社同士で合併して一気に業界内の覇権を奪い取りにかかるようなこともあります。

このような企業買収・合併を成功させられるかどうかは、ファイナンスの計算能力だけではなく、「ポストM&A段階において異なる企業文化と組織風土をもった企業同士を融和させることができるか」という極めて人間的な能力にかかってくるわけです。

・事業売却・リストラクチャリングへの対応

企業経営の過程においては、難局を乗り切るために事業売却やリストラクチャリング(事業の統廃合)が必要となる局面も出てきます。このような局面においては、人員の配置転換や関連会社への転籍など、社員の生活や人生に直結する重大な決断を下していかなければならないわけです。

ここまでで見てきたような「グループ組織体制の変更、会社分割、ホールディングス化」、「企業買収・合併」「事業売却・リストラクチャリング」といった状況は、どんな企業にも必ず訪れる局面というわけではありません。レアケースと言えばレアケースかもしれません。

しかし、レアケースであるからこそ、重要性も難易度も非常に高く経験者も非常に少ない世界であるわけです。そのため、このような局面を迎えた企業は、そうした局面を乗り越えた経験を持つプロのフリーランス人事に高い報酬を支払ってでも力を貸してほしいと考えます。

■まとめ

 このように、人事のプロがフリーランスとして独立・活躍していく道は多岐に渡っています。重要なことは、自身の強みを活かせる専門分野をしっかりと打ち建てていくということです。

もちろん、「社員ひとりひとりの顔と名前と性格と得意分野に社内で一番詳しい人事パーソン」であるということは素晴らしいことではあります。

ですが、もしいずれフリーランスとして独立して活躍したいと考えるのであれば、そうした能力だけではなく会社の外でも通用するような自身の専門性を意識して磨いていくことも大切です。

21世紀の企業経営において最も重要な分野は「人事」であると言われています。ぜひ、あなたの可能性を最大限に花開かせていってください!

<更に別の切り口からのフリーランス人事について>
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