節分の日と人の心に住む鬼
日々起きている人間らしさを否定する
出来事や目を覆いたくなる事件、私は
仏教徒ではありませんが一人の人間と
日本人として大切な心と行いを説いて
いる以下の文言を確りと心に刻みつつ
生きて行きたい行と改めて思います。
節分の日は、人間の生き方の節目の日
新たな気持ちで取組みましょう。
節分の日の意義
2024年の今日2月3日は、節分の日です。
この節分は
「一年間健康に過ごせるように」と言う
願いを込めて「悪いもの」を追い出す行事。
古より日本伝わる節分の「恵方巻き」が
ありますが近年は文化の域を超え食の
ビジネスに変わりつつあり、伝統文化
本来の質素な中身から年々高価格商品
に変化しているのはいかがなものかと
受け止めて言います。
2013年から数年前まで多少ですがFB
で交流していた「和文化研究家」として
活躍されている三浦康子氏の書かれた
オールアバウト内の記事にある節分の
文章から以下を転載します。
(私的な解説も多少有)
三浦康子さんのFacebook👇
https://www.facebook.com/miurayasuko.wabunka
恵方巻きとは、
節分にその年の良い方角とされる恵方
(今年は東北東)を向いて食べる巻き寿司
のことをいいます。
福を巻き込む意味を込めた巻き寿司で、
七福神にあやかり七種類の具が入った
太巻きが望ましいとされています。
<恵方巻きの一般的な具材の意味>
かんぴょう:
細くて長いので「長寿祈願・縁結び」
しいたけ煮:
かさの形が陣笠に似ているので「身を守る」
卵焼き/伊達巻:
黄金色で「金運上昇」伊達巻は巻物に
似ているので「知識向上」
うなぎ:
うなぎのぼりに通じて「上昇・出世」
桜でんぶ:
鯛などの白身魚をほぐしており、
春を象徴する桜色で「めでたい」
きゅうり:
きゅうりの名から「九の利を得る」
海老:
腰が曲がるまで「長生き」
巻き寿司を「鬼の金棒」に見立てて、
退治する意味もあるとも言われます。
福やご縁を巻き込み1年の幸せや願いが
叶うよう食べるため縁が切れたり、福が
途切れたりしないように包丁で切らずに
丸ごと食べると良いと言われています。
鬼にも色があり其々に意味があります。
鬼の色は仏教の「※五蓋(ごがい)」に由来し、
仏教の瞑想修行の邪魔をする煩悩と関係
があるとされています。
(節分に登場する鬼の五色は人間誰しもが
持っている煩悩を体の色で表している)
※五蓋(ごがい)=心を縛る5つの煩悩
⚫黒鬼(ぎ・疑)=黒-愚痴
斧をもち、疑心や愚痴を示している。
⚪白鬼(じょうこ・掉挙・おさ・悪作)
= 白-後悔
白鬼(または🟡黄鬼)は掉挙(じょうこ)。
後悔や我執の象徴。
この鬼はのこぎりを手にしている。
🔴赤鬼(どんよく・貪欲)= 赤-欲望
「鬼に金棒」で有名なトゲのついた棒
をもっているあの有名な鬼。
🔵青鬼(しんに・瞋恚)= 青-怒り・憎しみ
瞋恚(しんに)。即ち、悪意や憎しみ、
怒りなど。青鬼に豆をぶつけると、
幸福や利益がやって来ると言われる
🟢緑鬼(こんちん・惛沈・睡眠)=緑-倦怠
睡眠(すいめん)怠惰や過食と言われる
不真面目さを表している。
薙刀を持ち健康を祈って豆がぶつけられる。
以上を意味している言われています。
この鬼の色は人の心に住む「負の感情」
そのものが色で表現されています。
これらの鬼は悪者なイメージの鬼だが、
彼らが体の色で表している煩悩はどれも
私たちに馴染みのあるものばかりです。
昔の人びとは節分の時に自分達の悪い心
を鬼に見立てそれを戒めようとしていた
とも受け止められます。
そういう意味で、
鬼の色は人間を映す鏡ともいえる。
人びとは豆をまくことで卑しい心を追いだし、
善い人間でありたいと願ったのかもしれない。
このような欲望や邪悪さの象徴である一方、
鬼の中には、人に優しく利益を齎しくれる
ものもいるのです。
鬼は、
古くは神聖な存在として扱われて来ました。
とすれば人の祈りを聞き届ける鬼は人知を
超えたヒーローであるのかもしれません。
日本国内で知られてれている鬼には、
◎「なまはげ」
家を回って厄払いをする鬼です。
◎「鬼子母神」
子供の守り神です。
◎「鬼鎮神社」
関東唯一の鬼を祀る神社です。
仏教での
考え方も鬼の捉え方に影響しています。
仏教では、
人の業に従って輪廻転生する世界を
「地獄道・餓鬼道・畜生道・
修羅道・人間道・天道」
という六つで説いています。
この中の餓鬼道は、
絶えず飢えに苦しみ食物を口に近づける
とすべて炎となり口に入れられず決して
満たされることがないことの意です。
「鬼滅の刃」の和柄の解説
(参考記事)
般若
嫉妬や恨みで鬼と化した女性を表します。
夜叉
恐ろしく猛悪なインドの鬼神で、
仏教に取り入れられて毘沙門天に
仕える鬼神となり男と女がいます。
仏教の世界観は、非常に奥深く複雑です。
特に六道()、三界()、十界()と言う概念は、
仏教の教えの中で重要な位置を占めます。
(以下は学びのメモより転載)
🙏仏教の世界観の重要性
仏教の世界観は人々の行動や思考、
感情に深く影響を与えるものです。
従って、仏教の世界観を理解することは、
自分の行動や思考、感情をコントロールし、
幸福な人生を送るためにとても重要です。
📖六道(ろくどう)の解説
六道は、仏教の世界観において生命が
生まれ変わる6つの世界を表す概念です。
六道の意味
六道は、地獄道、餓鬼道、畜生道、
修羅道、人間道、天上道の六つの
世界から成り立っています。
✪地獄道
悪業を積んだ者が生まれ変わる世界。
この世界は、罪を犯した者が受ける
苦しみが特徴的です。
人々は、自分の悪行の結果として、
無間地獄、黒縄地獄、大呼地獄など、
様々な種類の地獄に落ちます。
✪餓鬼道
貪欲な者が生まれ変わる世界です。
この世界では、飢えと渇きに苦しむ
餓鬼が登場します。
餓鬼は、過去に贅沢を極め他人のもの
を奪った者が生まれ変わります。
✪畜生道
無知な者が生まれ変わる世界です。
この世界の生き物は知恵がなく常に
飢えと渇き寒さと暑さに苦しむ動物です。
✪修羅道
※瞋恚(しんい)と戦いの多い者が生まれ
変わる世界です。
修羅は、戦いに明け暮れ、他人を倒す
ことでしか満足できない存在です。
※瞋恚(しんい)とは
仏教用語で、
「瞋」は怒りや憎しみ「恚」は憤りや怨み
を意味し、これら二つの言葉を合わせて
「瞋恚」とされ、仏教ではこれを「煩悩」
の一つとしています。
煩悩は、
人間の心の中に生じる負の感情や欲望の
ことでこれに支配されると人は苦しむと
されています。
「瞋恚」は、
他人に対して憎しみや怒りを抱く心の
状態を示し、この状態になると人は他人
を傷つけたり自分自身が不幸になったり
するとされています。
仏教ではこの「瞋恚」を捨て、
慈悲の心を持つことが重要視されています。
✪人間道
善業と悪業が混在する者が生まれ変わる
世界を言い表しています。
人間は、善悪の区別が出来、悪事を犯す
ことも善事を行うことも可能です。
✪天上道
善業を積んだ者が生まれ変わる世界です。
この世界の住人は過去の善行によって、
天人として生まれ変わります。
仏教での六道の使われ方
仏教では、
六道の考え方を通じて人々に善業を
積むことの重要性を教えています。
また、自分の行動が将来どのような
結果をもたらすかを示して人々に
自分の行動を反省させる何らかの
きっかけを提供しています。
現代の言葉での六道の表現
現代の言葉で六道を表現すると、
地獄道は「苦しむ世界」、
餓鬼道は「満足しない世界」、
畜生道は「無知な世界」、
修羅道は「戦いの多い世界」、
人間道は「善悪混在の世界」、
天上道は「幸福な世界」
と言うことを表しています。
これを日常生活に活かすには
六道の考え方を日常生活に活かすには、
以下のようにしてみましょう。
1.自分の行動を振り返る
自分の行動がどの道に該当するか
をじっくり考えてみましょう。
2.善業を積む: 善業を積むことで、
良い道に生まれ変わることができます。
3.悪業を避ける: 悪業を避けることで、
悪い道に生まれ変わることを避けます。
🔻三界(さんがい)の解説
この三界は、仏教の世界観において
存在の三つの側面を表す概念です。
🔻三界の意味
欲界、色界、無色界の三つの世界。
🔻欲界(よっか)
欲界は、欲望に支配された世界です。
この世界は、
五感によって知覚される物質的なもの
に囚われ欲望を追求することによって
喜びを得ると考えられています。
🔻色界(しきかい)
色界は物質的なものに囚われないが、
未だ精神的なものに囚われる世界です。
この世界は、瞑想によって精神的な
幸福を追求することが特徴的です。
🔻無色界(むしきかい)
無色界は物質的なものにも精神的なもの
にも囚われない完全な解脱の世界です。
この世界では一切の欲望や執着がなく、
完全な平和と自由が得られるとされています。
🙏仏教での三界の使われ方
仏教では、
三界の考え方を通じて人々に欲望を超え、
物質的なものに囚われない生き方を説き
また、三界の考え方を通じて自分の存在
がどの界に位置しているかを理解し、
それを超えることで真の解脱を目指す
ことが教えられています。
🧩現代の言葉での三界の表現
現代の言葉で三界を表現すると、
欲界は
「物質的な欲望に支配された世界」、
色界は
「精神的な欲望に支配された世界」、
無色界は
「欲望に支配されない自由な世界」
と言うようになります。
これを日常生活に活かすには
この考え方を日常生活に活かすためには、
以下のようにしてみましょう。
①自分の欲望を把握する
自分の欲望を把握しそれがどの界に
該当するか考えてみましょう。
②欲望をコントロールする:
欲望をコントロールすることで、
良い方向に進むことが出来ます。
③物質的な物に囚われない生き方を目指す:
物質的な物に囚われない生き方を目指す
ことで幸福に近づくことができます。
十界の解説
十界は仏教の世界観において、
存在の十つの側面を表す概念です。
十界の意味
十界は、
地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、
天上、声聞、縁覚、菩薩、仏の
十の世界から成り立っています。
★地獄
苦しみと悲しみに満ちた世界です。
この世界では、過去の悪業の結果として、
常に苦痛に苛まれています。
★餓鬼
常に飢えと渇きに苦しむ世界です。
この世界では、過去の貪欲の結果として、
常に満足することができず、
飢えと渇きに苦しんでいます。
★畜生
無知と本能に支配された世界です。
この世界では、理性による判断ができず、
本能のままに生きています。
★修羅
戦いと競争に満ちた世界です。
この世界では他者との競争や戦いに巻き
込まれ常に不安と恐れに満ちています。
★人間
喜びと悲しみ成功と失敗が混在する世界です。
この世界では喜びや幸福、失敗や悲しみなど、
様々な感情が入り混じっています。
★天上
喜びと幸福に満ちた世界です。
この世界では過去の善業の結果として、
幸福と喜びに満ち溢れています。
★声聞(しょうもん)
仏の教えを聞き自分自身を救う世界です。
この世界では、仏の教えを学びそれを
実践することで苦しみから解放されます。
★縁覚(えんがく)
他人を救うために仏の教えを学ぶ世界です。
この世界では仏の教えを学びそれを他人に
教えることで、他人の苦しみを和らげます。
★菩薩
他人を救うために行動する世界です。
この世界では仏の教えを学びそれを
実践して人の苦しみを取り除きます。
★仏
完全なる覚悟と悟りを得た世界です。
この世界では全ての苦しみから解放され、
真の幸福を得ることができます。
仏教での十界の使われ方
仏教では、十界の考え方を通じて、
人々に自分を知り他人を思い遣る心
を持つことの重要性を教えています。
また、
自分がどの界に属しているかを知り
その界の苦しみから解放される方法
を学びます。
仏教の世界観を理解し、日常生活に活かす
この記事では、仏教の世界観における六道、
三界、十界について解説しました。
これらの概念は、仏教の教えの中でも非常に
重要な位置を占めており、人々の行動や思考、
感情に深く影響を与えるものです。
仏教の世界観の理解の重要性
仏教の世界観を理解することは、
自分自身の行動や思考、感情を自制
コントロールして幸福な人生を送る
ために重要です。
これは、
自分の心の状態を知りそれに対して
適切な対応を取ることができるからです。
例えば、自分が現在、どの界にいるのか
を知ることで、その界の苦しみから解放
される方法を取ることができます。
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