精神の窓


 雲の隙間から覗き込む光
 氷が溶けきったぬるいコーヒー
 テーブルには君が描いた
 作りかけの似顔絵
 
 雨上がりの匂い
 落ち葉の風に運ばれて
 あの日のまま
 止まった午後二時の時計
 割れたガラスはもう直したけど
 
 変わらない世界が
 いつでもここにあったらなんて妄想
 願うだけ無駄なのでしょうか?
 虫籠越しに眺めていたいけど
 あまりにも時の流れが速すぎて
 
 ハンガーにもかけられず
 脱ぎ捨てられた服、
 紙クズ、糸クズが
 渦を巻きはじめる
 
 夜なら夜でさらにいい
 レモン色の狂気を隠せるなら
 それだけで価値は跳ね上がる
 
 変わらない世界が
 いつでもここにあるなんて妄想
 願っても無駄なのでしょうか?
 バラバラに散らした手紙を
 枯れかけの花束に振りかけて…

 不変のパレードを続けましょう…

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